2008/5/27 火曜日
揚石 :編集部
絵本つれづれ
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クーヨン6月号の絵本特集は「パパとたのしむ絵本」。
おとうさんと一緒に読みたい絵本をたくさんご紹介しています。
ここでは、クーヨンではご紹介しきれなかった、読者のみなさんによる「おとうさんと読むおすすめ絵本」をご紹介しましょう。
●『いないいないばあ』
松谷みよ子/作 瀬川康男/絵 童心社/刊 735円
【読者コメント】
わたしが読むより、おとうさんに読んでもらったほうが、子どもはよろこんでいます。リアクションが大きいからか、ちょっとくやしいです。
●『はなちゃんおふろ』
中川ひろたか/作 長新太/絵 主婦の友社/刊 735円
【読者コメント】
夫が読むとおもしろくなり、娘のお気に入りです(とくにおふろをあがるときの数え歌)。
●『さつまのおいも』
中川ひろたか/作 村上康成/絵 童心社/刊 1,365円
【読者コメント】
養護学校で教員をしているパパが、何度も読み聞かせをして暗記してしまったというこの本を、子どもとお風呂に入るとき、毎日話して聞かせていました。
おもしろいセリフに、キャーキャー笑う息子の声、いつも何してるんだろうと思ってました。
●『ながいかみのラプンツェル』
グリム/作 フェリクス・ホフマン/絵 瀬田貞二/訳 福音館書店/刊 1,365円
【読者コメント】
グリム童話系は、パパの低めの淡々とした語り口が合います。
わたしまで聞きたくて、「読んで読んで」とお願いしてます。
ホフマン自身も娘や息子のために描いた絵本だから、父親の愛にあふれているから合うのかしら。
●『うさんごろとおばけ』
瀬名恵子/作 グランまま社/刊 1,155円
【読者コメント】
わたしが子どもの頃、父に読んでもらっていた絵本です。
●『恐竜リトルホーンと巨大翼竜』など恐竜シリーズ
黒川みつひろ/作 小峰書店/刊 1,365円
【読者コメント】
父親にとっては、けっこう読んでいてたのしかったそうです。
などなど。
でもきっと、子どもにとっては何を読んでもらうかよりも、
「おとうさんに読んでもらう」ことそのものが、うれしいんですよね!
2008/5/26 月曜日
三富 :東京店
絵本つれづれ
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パパに読んでもらうと、いつものお気に入り絵本が、
またちがって聞こえるから不思議です。
わたしの大好きな絵本、『ムニャムニャゆきのバス』は、
パパにもおすすめです!
はるかかなたから、ムニャムニャゆきのバスがやってきます。
バス停に止まるたびに「ベエーベエー」という音。
降りてくるのは、さかなや三角定規……ひとではないものばかり!
次は何が降りてくるかな………?
ページをめくるのがたのしい絵本です。
降りてきたものたちのひとことに、思わず笑ってしまいます。
ナンセンスの中に新しい発見や、新鮮なたのしさがいっぱいの長さんの絵本は、
読めば読むほど深い味わいがあります。
行き先は…ムニャムニャ…わからないからおもしろいんじゃないの。
こんなバスに乗ってみたい!!
パパに読んでもらったら、一緒にお出かけするのもいいですね。
ムニャムニャゆきのバスに乗って、どこにあそびに行きますか?
『ムニャムニャゆきのバス』
長新太/作
偕成社/刊
1,470円(税込)
2008/5/21 水曜日
山本 :子どもの本売り場
絵本つれづれ
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大阪店でも、「パパ、えほんよんで!」コーナーをつくりました。
パパの声が似合う絵本、パパが活躍する絵本……
いろいろ考えながらつくっています。
さて、なかでもわたしのお気に入りは、やっぱりコレ!
『パパが宇宙をみせてくれた』です。
ある冬の日の夕方、パパが息子のウルフに
「いまから宇宙をみせにいってあげよう」と声をかけ、ふたりで出かけます。
しっかり手をつないで、ぶらぶらとウィンドーショッピングをしながらたどり着いたのは、見慣れた原っぱ。
「これが宇宙?」
ちょっぴりがっかりするウルフに、空を見上げるように声をかけるパパ。
空には満天の星。
パパは必死で星座の説明をしてくれるのですが、どれがどれだかよくわからない……
と思いつつも、がんばっているパパをがっかりさせたくないからうなずくウルフ。
さらに調子に乗ってきたパパは、
「空の上では、すべてが、きよらかで、おだやかで、きちんとしているんだ。どうだい、気持ちがおちついてくるだろ?」
そんなすてきな話をしながら、少しでもウルフを星に近づけたいから抱き上げ……と、
そこまではよかったのですが、どこからかくさい臭いがただよってきて、
ふと下を見ると犬のフンを踏んでしまっていたことに気がつくパパ。
かっこよく決まらなかったことに落ち込みますが、
ウルフは「今夜のこと一生わすれないよ」と。
ウルフの視点で書かれていて、パパのあふれんばかりの息子に伝えたい思いを、ちょっぴり冷静に、でも親の愛情をいっぱい感じながら受け止めている息子のようすが、とても自然に、ほほえましく伝わってきます。
ときどき読みたくなって、読み終わった後はいつもこころのどこかがポカポカしてきます。
「ことば」そのものが大切なのではなく、その「ことば」を伝えようとしている「気持ち」が相手のこころに届いたとき、それはきっと忘れられない記憶としてそのひとのこころのどこかに焼きつくんだろうか……そんなことをぼんやりと考えてしまいます。
スウェーデンの作家、ウルフ・スタルクの作品は、
絵本でも読み物でも、なぜかキュンとして涙がこみあげてきたり、
ちょっとしたいたずらなんかに笑いがこみあげてきたり、
「わかるわかる!」と思わずうなずいたり……とにかく読ませてくれます!!
『おじいちゃんの口笛』(ほるぷ出版)や『シロクマたちのダンス』(偕成社)なども是非ご一読を。
大阪店の「パパ、えほんよんで!」コーナーです。
2008/5/21 水曜日
絵本town
絵本つれづれ
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鈴木まもるさん
すずき・まもる
『ぼくの大きな木』
鶴見正夫/文
1980年/偕成社
●デビュー作の思い出
絵を描くのが好きなので、ひたすら毎日、絵を描いていました。
大学生のころで、最初は昼間に土建業のアルバイトをしながら絵を描いていたのですけど、危険が多いので、水商売の仕事に変え、夕方から深夜まで働いて、朝から夕方まで絵を描きました。
山の中で暮らす男の子の話で、自然の四季をモチーフにして、何しろ画面を葉と木で埋め尽くしたくて描いていました。“言葉”という表現手段をまだそのころ持っていなかったので、ストーリーを大体作って、詩人の方に文章化してもらうことになりました。
その時は気がつかなかったけれど、ちゃんと鳥の巣も話に関わっていて、やはりそのころから、無意識にでも鳥の巣を求めていたんだなと、あとからわかりました。
●作家を目指す方々への応援メッセージ
自分の好きなことを、自由に続けてください。
●鈴木まもるさんのページ
ホームページ http://www.i-younet.ne.jp/~basaract/
ブログ http://blog.livedoor.jp/nestlabo4848/
フェイスブック https://www.facebook.com/mamoru.suzuki.5
●鈴木まもるさんの最新作
『ニワシドリのひみつ 庭師鳥は芸術家』
岩崎書店/刊
>> 絵本townで購入できる著作
>> デビュー作特集 作家一覧を見る
2008/5/20 火曜日
admin
絵本つれづれ
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東京・青山の絵本屋クレヨンハウスです。
スタッフブログ「絵本の日々」では、6/15(日)まで
「父の日企画;パパとたのしむ絵本」を開催中です。
●「パパとたのしむ絵本」大賞募集!
「こんな絵本を子どもとたのしんでいます!」というおとうさん、
また、「この絵本は、パパでないとダメみたい!」というご家族のみなさん!
絵本のタイトルとエピソードを、絵本ブログにお寄せください。
もちろん、どんな絵本でもOKです。
選考のうえ掲載させていただき、その中から1名様に、
すてきな父の日プレゼントをお届けします。
賞品は、パパが読んで楽しいと評判のクレヨンハウス出版絵本5冊セット!
ぞんぶんにお楽しみください。
■募集期間:6/12(木)まで
■応募方法:お名前、ご住所・電話番号、をご記入のうえ、
下記アドレスへ、メールでお送りください。
※ニックネームでの掲載をご希望の方は、お書き添えください
※写真もどしどしお待ちしております!
★エピソード送付先:post@ehon.crayonhouse.org
2008/5/19 月曜日
admin
絵本つれづれ
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tupera tuperaさん
ツペラ・ツペラ
『木がずらり』
最初は自費出版 → 2005年/PIEBOOKS → 2011年/ブロンズ新社
●デビュー作の思い出
ジャバラ絵本「木がずらり」は、当時住んでいた場所が見晴らしがよく大きな木がたくさんある場所で、その風景を眺めていてアイデアを思いつきました。
雑貨制作をメインに活動していた初期は、手作りをした商品をお店に直接卸して販売していました。絵本も同じように自分達で作って販売しようという流れが自然にあり、自費出版にしました。
せっかく作るのなら、まずは本作りを全て自分達で体感して学びたいという気持ちも強かったと思います。100万円の予算をかけ、印刷屋さん、製本屋さんに何度も足を運び、現場の方からたくさんのことを学びました。
また、その後の流通でも、販売してもらったお店の方や買ってくれた人からの感想などを直接聞く事ができたことが、とても励みになりました。
この本に関る全ての人とじっくりと向き合って作品を作る事ができた事が一番の思い出で、自分達の絵本作りの原点になっていると思います。
●作家を目指す方々への応援メッセージ
作る時は自分らしく楽しく。
作品が出来上がったら、気の合う人と目一杯分かち合う。
気に入ってくれた人を大切にする。
自分達が大事に思うことです。
●tupera tuperaさんのページ
ホームページ http://www.tupera-tupera.com/
フェイスブック http://www.facebook.com/officialtuperatupera
ツイッター https://twitter.com/tuperatupera
●tupera tuperaさんの最新作
『おめんワークボックス』
コクヨS&T/刊
>> 絵本townで購入できる著作を見る
>> デビュー作特集 作家一覧を見る
2008/5/3 土曜日
天田 :編集部
絵本つれづれ
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編集部の天田です。
GWまっただ中ですね! みなさんいかがお過ごしですか?
ただいま編集作業をすすめている「月刊クーヨン」7月号(6/3発売)では、
読者のみなさまの声を集めた石井桃子さんの翻訳・創作絵本の小特集を予定しています。
クーヨン読者のみなさまから
「親子2代で同じ絵本を一緒にたのしんでいます!」などのお声をいただいています。
このブログを読んだ方もぜひ、石井さんの絵本にまつわるエピソードをお聞かせください。
cooyon@crayonhouse.co.jp
さて、70年代生まれのわたしも、石井さんが携わられたたくさんの本を読んで育ちました。
そして、数ある作品のなかでも「これは読まなくては!」と思って読み逃していたのが、
50年ぶりに石井さんが改訳された『百まいのドレス』(2006年)です。
もとは『百まいのきもの』というタイトルでした。
写真の左は子どもの頃に読んでいたもので、1975年4月25日発行の12刷、380円!
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『百まいのドレス』(写真右)
エレナー・エスティス/作
石井桃子/訳
岩波書店/刊
1,680円(税込) |
このお話を読むたびに、ワンダをからかっていた少女たちのこころの変化にすなおに気持ちを重ね、その後のワンダがきっとすばらしい才能のつぼみを大事に育てたのではないかなぁなどと想像します。
改訳版もそれは変わりませんでした。
2冊を比べると、改訳の『百枚のドレス』は章立てがされていて、
ページ数も厚く装丁も異なります(表紙をはじめ絵が逆版になっているところがあります)。
出だしの文章も、言い回しや表現が違っていて、
百歳を目前にした石井さんが、すべての文章にあらたな息吹を吹き込まれたことに感銘を受けました。
改訳版のみに掲載の訳者のあとがきも必読です。
この連休中に旧訳、改訳両方を読み比べてみたいと思っています。
2008/4/29 火曜日
上田 :大阪店
絵本つれづれ
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こんにちは。大阪店の上田です。
春風が心地よい季節になりましたね。
毎朝通勤時に通り抜ける江坂公園の木々も、
つい先日までは幹と枝だけのはだかんぼうで寒そうにしていたのに、
今や枝という枝に明るいみどりの葉をつけて、
太陽の光を浴び、生き生きと輝いてとてもうれしそうに見えます。
そんなみどりのトンネルを毎日くぐり抜けてクレヨンハウスにやって来ると……
今、大阪店では木や草花の本を集めた「森の中で深呼吸」の絵本フェアを行っています。
フェア台に並んだ絵本は、どれもこれもみどり、みどり、みどり!
なんだかそれだけでマイナスイオンに包まれているような気持ちになります。
きょうはその中からおススメの1冊をご紹介。
『木はいいなあ』という、30年以上も前に出版され、
今も変わらず愛され続けている絵本です。
都市化が進むにつれ、子どもと自然との生活が失われていくのを嘆いた作者が、
幼い日に経験した木との素晴らしい生活をそのまま絵本にしたものです。
木に登ると遠くの方が見えます。枝に座ってじっと考えごとをすることもできます。
ことりや虫たちも棲む場所をつくります。
暑い日には木陰を作ってくれて、そこで休むこともできます。
木っていいなぁ……。心からそう思わせてくれる絵本なのです。
みなさんは木をじっくり見たことはありますか?
両手で幹を抱いたことがありますか?
木の名前を知っていますか?
木や草花のことをもう少しだけ知ってみることで、
毎日見る風景も少しだけ変わって見えてくるかも。
自然を楽しむ絵本を読んで、ぜひ本物の木や草花にも触れてみてください。
『木はいいなあ』
ジャニス=メイ=ユードリイ/作
マーク=シーモント/絵
西園寺祥子/訳
偕成社/刊
1,050円(税込)
2008/4/28 月曜日
大井 :子どもの本売り場
絵本つれづれ
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クレヨンハウスでは毎月たくさんの新刊の中から、
おすすめしたい本やブッククラブでお届けする本を新刊会議で選んでいます。
いち早く読めるうれしさもあり、会議にむけて休憩時間や仕事後にみんなであれこれ言いながら楽しんで読んでいるのですが、宿題をかかえているような気もすこしあったり…。
なので会議が終わるとちょっとした開放感で、
「さあ、なに読もう!」となるのです。
先日その新刊会議があったので、さっそくもう一度読もうとずっと思っていた
『幼ものがたり』を本棚から引っ張りだしました。
今月初めに亡くなった石井桃子さんの幼い日々の回想記。
石井さんの世界をふたたび味わうのはこの本からにしようと決めていたのです。
お店で石井さんの本のコーナーを整理していると、いろんな声がきこえてきます。
「この本持ってる」「あの本すごく面白いよ」「これ好きだったなぁ」。
あなたの好きな1冊はなんですか?
今度おしえてくださいね。
2008/4/25 金曜日
揚石 :編集部
絵本つれづれ, クレヨンハウス出版の新刊
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こんにちは! 編集部の揚石です。
きょうは最近のおすすめをご紹介したいと思います。
わたしがゴッホの絵と出会ったのは小学生のとき。
分厚く塗られた絵の具と情熱的な筆の動きが印象的で、
「絵」を越えて、ゴッホのひととなりが気になったことを覚えています。
3月に発売された、いせひでこさんの絵本『にいさん』は、
画家ゴッホと弟テオの物語です。
「変わり者」で世間から冷ややかな目で見られていた不遇のゴッホを、
最期まで支え続けたのがテオでした。
この絵本は、ふたりの間にある深い絆を描き出しています。
ゴッホとテオが“生きていた”ぬくもりが、なぜかとても身近に感じられ、
思わず涙がにじみました。
もう一度ゴッホの絵に出会いたくなるような、そんな絵本です。
『にいさん』
いせひでこ/著
偕成社/刊
1.575円(税込)
ちなみに、原画展もあるそうですよ。
いせひでこが魂をこめて描く ゴッホとテオの物語
『にいさん』出版記念原画展
2008年4月30日(水)~5月6日(火・振)
場所:丸善丸の内本店ギャラリー
9:00~21:00(※最終日は16時閉場)
トーク&サイン会
5月3日(土・祝)
トークショー14:00~
サイン会14:30~
↓丸善のサイトです。
http://www.maruzen.co.jp/Blog/Blog/maruzen02/P/2366.aspx