■あたたかい飲みものを片手に……

英語絵本

こんにちは、ブッククラブの早崎です。

「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から
1月の英語絵本「P1コース」と「P3コース」のご紹介です。

まずは「P1コース」。

◆『A Kitten Tale
Eric Rohmann/作
Alfred A. Knopf/刊
1,730円(税込)

<翻訳版>
ゆきをしらないこねこのおはなし
長滝谷富貴子/訳
あすなろ書房/刊
1,470円(税込)

★はじめての雪を待つ4匹の子ネコの物語★

春に生まれた子ネコ4匹は、偶然目にした雪の写真を見て、
雪への期待や恐れ、心配などを語り合います。
「雪はおそろしい」「寒くてからだまで凍る」と噂する3匹に対して、
末っ子の1匹だけは「待ちきれない」と言って、雪を待ちわび続けます。
夏と秋が過ぎて、やがて冬に。そしてある朝、雪が! 
真っ先に外へ飛び出したのは……。

見たことも触れたこともないものに、
尻ごみする子ネコたちと好奇心旺盛な子ネコ、
そのやりとりのほほ笑ましさやおかしさといったら!
ページをめくるたびに思わず頬がゆるみます。

大人にとっては不便なことが多い雪も、
子どもにとってはたのしみで待ちきれないもののひとつ。 
末っ子ネコとわが子の姿が重なって見えるご両親も多いのでは。

そして「P3コース」。

◆『Bess and Bella
Irene Haas/作
Margaret K. McElderry Books/刊
1,622円(税込)

<翻訳版>
ベスとベラ
たがきょうこ/訳
福音館書店/刊
1,155円(税込)

★南に渡りそびれたトリのBellaが、少女Bessに届ける夢のお話★

ある寒い冬の午後。ひとりでままごとあそびをする少女Bessのもとに、
南に渡りそびれた鳥のBellaがやってきます。
ふたりでお茶会をしながらBellaの身の上話を聞いていると、
イヌの消防士さんやネズミの親子もやってきて……。

少女の現実と夢が混じった幻想的な物語です。
どんより曇った冬の空と地上に積もる雪が、
あたたかなお茶会を際立て、いっそう物語の世界へと引き込みます。

どのページの絵も額に入れて飾りたくなるような、
手の込んだ美しい水彩画も見応えがありますよ。
あたたかい飲みものを片手に絵本を読む、
そんなゆっくりとした時間を過ごしたくなる一冊です。