アマゾンより売りたい!<1>

クレヨンハウス出版の新刊

クレヨンハウスが、「あのアマゾンより、売りたい!」と考える絵本がある。

1月の新刊絵本の中で、「アマゾンより売りたい!」と思ったのは、22冊。
おいおい紹介していくが、まずは『ユゴーの不思議な発明』をイの一番に。
クレヨンハウスで買いたい!ひとは、ここ

2008年は、1ヵ月が終わったばかりだが、
「この1冊に出会ったから、今年はもう本を読まない!」
とまで感動した絵本が『ユゴーの不思議な発明』。

160枚のイラスト、542頁もある黒い絵本は、1本の映画のようでさえある。

『ユゴーの不思議な発明』
ブライアン・セルズニック/作
金原瑞人/訳
2,940円(税込)
アスペクト/刊


編集者・西田薫さんは、「社長がすぐ気に入ってくれたことが大きい。アメリカで出版される前に、エージェントからゲラで照会があったが、すぐにオファーしました」と語る。
ゲラだけでオファーするなんて、たいした度胸とセンスではないか。
「文章と絵がきちっとしているので、翻訳を頁に収めることに苦労した」そうだ。


翻訳・金原瑞人、ブックデザイン・鈴木成一デザイン室 の起用も成功の要因だろう。
原書よりも優れた出来ばえだと思う。

・2007年全米図書賞ファイナリスト
・2007年クィル賞(Quill Award) Children’s Chapter / Middle Grade 部門受賞
・2007年度ニューヨークタイムズベストイラスト賞
・2008年コールデコット賞、
≪ワーナー・ブラザーズが映画化権を取得≫
という輝かしいプロフィールに接しなくても、黒く厚い絵本は、ぜひ持っていたくなる。


***内容***

駅舎にすみ、駅にある27の大時計を、おじから教えられたとおりのやり方で点検する少年ユゴー。
おもちゃを盗んだユゴーは、おもちゃ屋の老人につかまってしまう。
しかし、ユゴーのもっていたノートに、おびえる老人。ユゴーの部屋のからくり男。
老人と暮らす少女。たくさんの謎が集まって、やがて一気に解ける。
「もし世界が巨大な機械なら、ぼくも何か理由があって、ここにいるに違いない。きみだってそうさ。きっと理由があるからここにいるんだよ」
ユゴーが、おもちゃ屋の老人と暮らすイザベルに語ったように、この黒い絵本は、ユゴーが完成させたからくり男のよう。多くの謎が、緻密に合致するおもしろさは別格だ。
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160枚のイラスト、542頁、厚さ5センチ5ミリのこの絵本、
>原書(写真左:3,140円)で読む?
>翻訳(写真右:2,940円)で読む?