ブッククラブ 4月の洋書絵本
2008/4/14 月曜日 英語絵本「子どもの本の定期便」 ブッククラブ・絵本の本棚から
4月の洋書コースのご紹介です。
春です!こころもからだもワクワクそわそわ。
新年度のブッククラブのスタートにぴったりのみずみずしい3冊をお届けします。
P1(ようこそコース):郵便小包になって、あなたのところに飛んでいきたい
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ヒロインの少女が住んでいるのは、アメリカ東部。その子が、遠く西部にいる誰かに「毎日会いたい」と思い、ついにあることを決行する。 ……「郵便物」になって会いにいくことにしたのです。自分を包装し、箱に入れ、郵便物となって、郵便局から運び出され、飛行機に乗せられ……と、場面を追うごとに相手に近づいていきます。 『Joseph Had a Little Overcoat』の作者一流の話運びに、たのしく「乗せられ」ます。 | |
P2(じっくりコース):虹色のゾウ、エルマーがゾウ色になったら……
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エルマーはゾウはゾウでも、いろいろ色がパッチワーク状の個性的なゾウ。色だけでなく、エルマーの存在は他のゾウを幸せにしますが、エルマー自身は幸せを感じられません。みんなと同じ色にしてみますが、エルマーがエルマーでないみたい……。持って生まれた個性は変えたりせず、「贈り物」と考えたほうがいいのでしょうか。 68年にはじめて出版された作品と知って、驚きました。まるで新作と見まがうばかりの、みずみずしさです。 | |
P3(ドキドキコース):生まれる前から愛されていた、と知る幸せ
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タイトルは『あなたは生まれる前から愛されていたのよ』。生きる希望がわくことばです。親には子どもはそういうものでしょうが、なかなか口にしない。やっぱり言おうか、言ってほしいよね、と思わされます。生まれる赤ちゃんに、誕生をどんなに周囲が待ち望んだかを語って聞かせる本書。明るく洗練された色合いは、希望や幸福感があふれます。 待ちに待った赤ちゃんが、ついに……「YOU CAME!」。 簡単なフレーズから感激が伝わります。 |
さて、今回のP1コース『 I Miss You Every Day』は、
とってもカワイイ絵本です。
「I think about you all the time. I miss you every day.」
ということで、自分を相手に郵送しちゃう女の子のお話です。
そのストレートな言いまわしや、キュートな発想に、
ガツンとKOされてしまいました。
シムズ・タバックさんらしい小技もきいていて、
すみからすみまでたのしめます。
例えば女の子の寝室に置かれた本-
マーガレット・ワイズ・ブラウンの『Goodnight Moon』や
キーツの『The Snowy Day』などにまざって、
さりげなく自身の著作『Joseph Had a Little Overcoat』が……。
おもわずニヤリ。
大事なあのひとに会いにいきたくなる本です。
ブッククラブも毎月、会員の皆さまにこんなすてきな「郵便物」をお届けできるよう、がんばっていきたいと思います。