菱木晃子さんの「子どもの本の学校」盛況でした!

イベント

9月20日(土)、前夜の台風を吹き飛ばし、カラリと晴れた青空のもと、
子どもの本の学校が開催されました。
講師は、翻訳家の菱木晃子さんです。

「翻訳あれこれこぼれ話」という題で、
お仕事の裏話、スウェーデンの出版事情などなど、
本当にいろんなお話をしていただき、あっという間の1時間半でした。

子どもの本の学校/菱木晃子さん
 

『ニルスのふしぎな旅』の原書は100年も前に書かれたもの。
当時と現代で科学的常識など食い違うところも、原文に忠実に、
菱木さんが翻訳にかけた歳月はなんと8年間!
 

ニルスのふしぎな旅 上巻 ニルスのふしぎな旅 下巻 『ニルスのふしぎな旅』上・下巻
セルマ・ラーゲルレーヴ/作
ベッティール・リーベック/画
菱木晃子/訳
福音館書店/刊
各2,415円(税込)

 
 
また、両親が離婚した少年のある一日を描いた
『パパはジョニーっていうんだ』は、
原文が三人称で書かれていたのをあえて一人称に変え、
少年の気持ちが読者にもっと伝わるようにしたとか。
 

パパはジョニーっていうんだ 『パパはジョニーっていうんだ』
ボー・R・ホルムベルイ/作
エヴァ・エリクソン/絵
ひしき あきらこ/訳
BL出版/刊
1,260円(税込)

 
 
翻訳にあたっての調査は綿密で、
ご自身を「粘着気質」とおっしゃっていましたが、
パワフルな探究心、ベストを尽くす行動力を垣間見るような思いでした。

講演会後もスタッフにいろんなお話をしてくださって、
その中でとくに印象的だったのは、長年翻訳を続けている中で、
最初は自分がたのしくてやっていたけれど、
いまはいい本を子どもたちに届けたい、
という思いがより強くなったとのことばです。

菱木さんの最新刊『おばけのめをみて おとうとうさぎ!』
ポップな絵と、大切なことを教えてくれる昔話のようなところとが共存する絵本。
原書は、スウェーデンの子どもたちが選ぶ本の人気投票の
0~6歳部門でベスト1になりました。

東京店で、菱木さんのサイン本を若干数ご用意しています。
当日、サイン会に参加できなかった方、お早めにどうぞ!
    *サイン本は終了しました。ありがとうございました* 

おばけのめをみておとうとうさぎ! スウェーデンの子どもたちによる本の人気投票
「BOKJURYN」で、2007年度の第1位!

『おばけのめをみておとうとうさぎ!』
ヨンナ・ビョルンシェーナ/作
菱木晃子/訳
クレヨンハウス/刊
1,470円(税込)

 
たくさんのすばらしい海外絵本を日本に届けてくださる菱木晃子さん。
これからもご活躍をたのしみにしています!

次回の「子どもの本の学校」講師は、石津ちひろさんです。
10月11日(土)16時~ 大阪店
10月18日(土)16時~ 東京店
*当日券は店頭にて当日11時から販売します。