おうちに来るのは「睡魔」それとも「おじゃま虫」?

英語絵本

こんにちは。
きょうは暦のうえでは大寒です。寒さが1年のうちで最も厳しい日。
お店へいらっしゃる方は風邪をひかないよう、あたたかい服装でおでかけください♪

それでは、 「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
1月の洋書「P1:ようこそコース」「P3:どきどきコース」のご紹介です。

★ぐうすか、一軒まるごとお昼寝だ!★

「P1:ようこそコース」

『The Napping House』
◇Audrey Wood/文
◇Don Wood/絵
◇Harcourt/刊
◇2,079円(税込)

 日本語版:『おひるねのいえ』
  ◇江國香織/訳
  ◇BL出版/刊
  ◇1,529円(税込)

ある雨の日の午後、一軒の家がまるごと睡魔に襲われ、
おばあさん、孫、イヌやネコ、ネズミまでが、つぎつぎと文字通り折り重なるように、
ひとつのベッドでお昼寝タイムを迎えます。
そこにノミが1匹、さあたいへん。
たたみかける韻律とともに、読者に睡魔が忍び寄る……。

アメリカでは「ベッドタイムの本」として、20年以上読み継がれているロングセラー絵本です。
人気の秘密は、マザーグースなど伝統の童謡スタイルの現代風アレンジという点でしょうか。
江國香織さんが訳した日本語版も必見です。

★ひとりでいるのが好きなクマの家に「おじゃま虫」が★

「P3:どきどきコース」

『A Visitor for Bear』
◇Bonny Becker/文
◇Kady MacDonald Denton/絵
◇Candlewick Pr/刊
◇1,964円(税込)

絵本を見慣れた目にも「おや?」と思わせる、個性が光る作品。
セピアのアウトラインと、淡いが甘すぎない水彩、そしてセピアで書かれたテキストは、
端正さとウイットのほどほどのブレンドです。

「ひとぎらい」(他者ぎらい)のクマの家に、大胆で社交的なネズミが執拗に入り込み、
クマが根負けしてお茶をともにする。
するとどうでしょう、あれ? 何だかたのしいじゃない。
こんな「おじゃま虫」になるのも、おしかけられるのも悪くないかも。

クマが少しずつこころを開くようすに、読み手のこころもじんわりと温まります。
今年いちばんのおすすめ絵本です!(まだはじまったばかりですが…)