ユーウツはTシャツで吹き飛ばせ!

クレヨンハウス出版の新刊

梅雨入り間近の6月。
どこかスッキリしないお天気に、トーンダウン気味の方もいらっしゃるのでは?
4月に社会人になったみなさんも、そろそろ大人の社会に疲れてきていたりして……?

そんなときは、子どもごころを思い出せる絵本を読んで、深呼吸。
きっと元気になれますよ! 
近刊のなかから、わたしのおすすめを紹介させてください。

オルガ ストロングボーイTシャツのはなし 『オルガ ストロングボーイTシャツのはなし』
イリヤ・グリーン/作
ときありえ/訳
講談社/刊
1,260円(税込)

「ストロングボーイTシャツ」を着れば、
ストロングパワーで重いものも持ち上げられるし、
「アチョー」って、カラテだってできちゃう。

そんなすごいパワーをもつ「ストロングボーイTシャツ」を着たオルガは、
大いばりで、まわりのみんなに無理難題をけしかけます。

アリには「プールをほってきて!」、
ネコには「いちごアイスをもっといで!」。

でも、「ストロングボーイTシャツ」は、実はアイスクリーム屋さんの「おまけ」!
ほかの子も「ストロングボーイTシャツ」を着るようになって……。

この絵本に出てくるように、子どもたちは「ごっこあそび」が大得意。
「ごっこ」だとわかっていても、みんな真剣です。

最初は「ストロングボーイTシャツ」を着たオルガがひとりで「いばりんぼう」でしたが、
読み進めていくと、まわりのみんなも、ちゃんと自己主張をする「いばりんぼう」であることがわかります。

みんなでわいわい「自己主張」し合う姿が、なんともおかしい! 
みんな、一見にくたらしい(!?)ような子どもたちですが、どこかにくめない。
子どものあそびの世界に引き込まれ、思わず、ふふっと、笑ってしまいます。