小さな絵本美術館で川端誠さん原画展開催中!

絵本作家さん, イベント, クレヨンハウス出版の絵本

夏休みも残りわずか。みなさん、どうお過ごしですか?

先ごろ訪れた「小さな絵本美術館」のご報告をします。
絵本作家さとうわきこさんの美術館ということは、
絵本好きのみなさんなら、もうご存じでしょう。

八ヶ岳を一望できる森の八ヶ岳館と、諏訪湖近くの岡谷本館。
「ばばばあちゃん」がひょっこり顔を出しそうな、
すてきなロケーションと、原画の迫力にゆっくりとひたれます。

さる8月8日(土)に、八ヶ岳館では、川端誠さんの講演会が開催。
ちょうど、夏休み恒例「お泊り美術館」の真っ最中とあって、
講演の前後の、子どもたちの歓声がにぎやかでたのしそうでした。

絵本ライブからはじまった川端さんの軽妙な語りに、子どもも大人も夢中に。
さらに、落語絵本『たがや』ができるまでを、絵本原画の展示室で、
スライドを見ながら聞けるというぜいたくな試みに、感激でした。

落語絵本 たがや 落語絵本『たがや』
川端誠/作
クレヨンハウス/刊行
1,260円(税込)

原画展示に8ヶ月と、いままでいちばん、制作に時間のかかったという
力作の製作過程を、見て、聞いて、その大変さに、
「ほぉ~」「はぁ~」のためいき混じりの声がもれていました。

終わりがみえないほどの気の遠くなるような細かな製作の日々。
「まず、はじめなければ、終わらない」と、川端さん。
原画が完成するときが、最高の気分かと思いきや、意外や、
もう描けるところがなくなってしまった……という気分だそう。

最後に、子どもたちに向けた「やりたいことにどんどん、挑戦して!
たくさん失敗もします。でも、どれもむだにはならないからね」
というご自身の経験からのことばが、感慨深く刻まれました。

絵本制作27年という、川端さんの画業がみられる
6作品90点におよぶ原画展は、9月14日(月)まで。
見ごたえのある展示をどうぞお見逃しなく。

 >>小さな絵本美術館のサイトへはこちらから

さとうわきこさん
原画展へいらして! と、さとうわきこさん

さて、落語絵本シリーズの新作14巻目も、進んでいますよ。
7月に「ダミー」(えんぴつ描きの原寸見本)ができあがりました。

川端さんいわく、このダミー完成が、何よりうれしい瞬間だそうです。
それまで自分ひとりのイメージだけだった作品が、
ひとにも見てもらえるようなかたちになるから、と。

長年あたためてきた噺で、ポンポン弾む会話がたのしく、
これまで以上に、家族で笑い合い、落ちに大うけ! の作品ですよ。

どんな噺かは、またのおたのしみ! にしておきましょう。