ときには、ふだんと違う一冊を……。

英語絵本

東京もいよいよ梅雨入りしましたね。

お部屋で過ごすことも多い梅雨は、
読書をたのしむにはもってこいな季節。

ふだん読まないような本を手に取ってみるのもいいですね。
きょうのような晴れ間に、仕入れておきますか!

それでは、「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
6月の洋書「P1:ようこそコース」と「P3:どきどき コース」のご紹介です。

★青と赤から何色ができる? 色も英語もこれで入門★

「P1:ようこそコース」

◆『Mouse Paint』
Ellen Stoll Walsh/作
Houghton Mifflin Harcourt/刊 
1,670円(税込)

色のなりたちが、幼い子どもにも一目瞭然。
デザイナーの目が本のすみずみまで行き届いた、
なんともスタイリッシュな絵本です。

赤と黄色が橙色に、黄色と青が緑色に、
青と赤が紫色になるというのを、最初に知るのは、
こんなすてきな本であってほしい……。

主人公の白いネズミたちは、
3原色とその混合で全6色の色を紙に塗りはじめますが、
なぜか白いところを少し残します。それはなぜ?
……ちゃんとストーリー性もある、こころ憎いつくりです。

読後はネズミたちにならって色あそびをすると、
よりいっそうたのしめますよ。

★17世紀生まれの石造りの家が、見てきたひとの営みは★

「P3:どきどきコース」

◆『The House』
J. Patrick Lewis/文
Roberto Innocenti/絵
Creative Co/刊
2,226円(税込)

 翻訳版:『百年の家』
 長田 弘/訳
 講談社/刊
 1,995円(税込)

子どもたちにはおそらく想像もつかないほど大昔、
1656年に建てられた石造りの家が主人公です。

家が主人公といえば「Little House」(翻訳本「ちいさいおうち」)が
つとに有名ですが、それに匹敵するであろう大作です。

1956年に建てられた家の、いまに続く物語。
ひとびとのよろこびも悲しみも見つめてきた家が語る100年の歴史に、
ページをめくるたびに熱いものが込み上げてきます。

詩で綴られた文も美しいですが、
髪の毛1本1本が見えるような細密なイラストも、
大判の本ですから、なおさらの迫力で迫ります。