ウサギのオン・パレード!

英語絵本

「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
3月の英語絵本「P1:ようこそコース」と「P3:どきどきコース」のご紹介です。

まずは「P1:ようこそコース」。

★7色の貨物列車がいく!★

「P1:ようこそコース」◆『Freight Train』
Donald Crews/作
Harpercollins/刊  
1,696円(税込)

翻訳版:『はしれ!かもつたちのぎょうれつ』
たむらりゅういち/訳
評論社/刊
1,260円(税込)

貨物列車を主人公にした、
列車への熱き想いがかき立てられる秀作です。

「Blue Gondola car」や「Purpule box car」など、
列車を語りながらも、実は色もたのしめるすぐれモノ。

最後尾から順に、タンク車や石炭を積んだホッパー車など、
機能美あふれる各種車両が長く連なり、
最後に蒸気を吐く機関車が現われると、列車は煙を上げて動き出します。

トンネルを抜け、街を通り越して、陸橋を渡り疾走する貨物列車の姿に、
子どもだけでなく大人も思わず感嘆の声をあげてしまいます。
文字が少ないので、はじめての音読にもおすすめです。

★イースター卵の装飾を競うウサギのオン・パレード★

「P3:どきどきコース」◆『The Easter Egg』
Jan Brett/作
Penguin Group USA/刊 
1,796円(税込)

日本ではまだなじみの少ないイースターですが、
欧米では3月に入ると春の訪れを祝うイースターの絵本がたくさん書店に並びます。

その中でもひときわ目を引く本作は、
細密で装飾的な絵がもち味の人気作家ジャン・ブレットによるもの。

代表作『The Mitten』でもおなじみの、
絵を別のモチーフで縁取るスタイルは、本書でも健在です。

イースターの卵の装飾を競うウサギたちの物語ですが、
春の樹木や野草が図鑑さながらに描かれます。
ウサギなど動物好きだけでなく、植物好きもたまらない美しさです。

動植物画に目を奪われてばかりはいられません!
卵コンテストに出品するより、巣から転げ落ちたコマドリの卵を、
あたためることを選んだ主人公の子ウサギ。
この子ウサギにあるすばらしいことが起こります。

絵本を通して、海外の文化にふれられるのも、英語絵本の魅力のひとつ。