■飛びたいペンギンが友だちだったら?
2011/10/17 月曜日 英語絵本こんにちは。「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から
英語絵本「P2コース」の10月の本を紹介します。
★どうしても空を飛びたい! 必死のペンギンと見守る少年の友情物語★ |
◇『Up and Down』 Oliver Jeffers/作 Philomel Books/刊 1,696円(税込) |
少年とペンギンは大の仲良し。
何をするにもいつも一緒です。
なかでもお気に入りは、ボードゲームをすること。
ある日、ペンギンは空を飛びたいと思い立ちます。
少年の手を借り、あれやこれや試してみるものの
なかなかうまくいきません。
専門家の助言を求めるべく出かけたところ、
ペンギンは1枚のポスターを見つけます。
これだ! とばかりに断りもなくすっ飛んで行ってしまったペンギン。
ひとり残された少年は、友だちの行方をあちこち探してまわるのですが……。
果たしてペンギンはいったいどこへ。
ふたりは再会できるのでしょうか。
人物が丸っこく描かれていて、一見かわいらしい雰囲気がありますが
澄んだ水彩で描かれた風景は、洗練されていてとてもキレイ。
絵の独自性もさることながら、
鳥類なのに空を飛べない、というペンギンならではのジレンマや
ふたりのお気に入りのゲームがバックギャモン(?)
と時代がかっているところも、ゆるーく笑えてよいです。
この少年とペンギンの友情物語は『Lost and Found』シリーズとして人気を博し
本作はシリーズ第4作目。
思い立ったら即行動というペンギンと、
そんなペンギンにふりまわされながらも、やさしく手を貸す少年との友情は、
なんだかこの先もたのしみです。