■青い洪水と、一面の銀世界!?
2012/1/25 水曜日 英語絵本こんにちは、ブッククラブの早崎です。
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から1月の英語絵本「P1コース」と「P3コース」のご紹介です。
まずは「P1コース」。
★絵から飛び出したニワトリが、 自分が描かれていた絵に絵具をこぼしてしまった!★ |
◆『Blue Chicken』 Deborah Freedman/作 Viking/刊 1,613円(税込) |
あと少しで完成という絵の中から、1羽のニワトリが飛び出てきます。
画家に代わって絵の仕上げを手伝うつもりが、
そこにあった絵具の壺を倒してしまったから、さあ大変!
絵具は紙にどんどん広がって、絵はみるみる青一色に染まってしまいます。
一方、絵の中では突然起きた絵具の洪水に、
ウシやネコたちどうぶつが絵具まみれになってしまい大騒ぎに!
はたして、ニワトリは色を元に戻せるのでしょうか……。
建築士から絵本作家に転身した作者。
絵本の中に描かれた「絵の絵」は平面的に、
そこから飛び出したニワトリなどは立体的にと、
一画面で絵の描き分けができる凄腕の持ち主です。
全ページ2行程度の英文で、絵からストーリーが理解できるので、
英語が苦手なひとにこそ読んでほしい一冊です。
そして「P3コース」。
★ちいさな町の詩情あふれる 雪景色を描いた古典的名作★ |
◆『White Snow, Bright Snow』 Alvin Tresselt/文 Roger Duvoisin/絵 HarperCollins/刊 1,814円(税込) 翻訳版:『しろいゆきあかるいゆき』 |
本書は1947年に刊行され、
その翌年にアメリカで最もすぐれた子どもの本に贈られるコルデコット大賞を受賞します。
本が子どもの理解力、能力、鑑賞力に敬意を払っているかといった、
厳しい選考基準のもとに選ばれただけあって、
65年たったいまも読み継がれる超ロングセラーです。
静かな夜にちいさな町でそっと雪が降りはじめます。
大人は雪に備え、子どもは雪に大はしゃぎ。
雪は降り積もり、夜が明けると一面に広がる銀世界!
雪の前ぶれから、雪が降るようす、そして雪解けまでを、
ひとびとの暮らしを通して描かれています。
詩情あふれる絵と文に読後は余韻に浸ってしまいます。
何度読んでも穏やかな気持ちになれる絵本です。