2008/1/29 火曜日
吉原 :編集部
絵本つれづれ
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ふと「絵本カレンダー」(『絵本town』付録)を見たら、
きょうは神沢利子さんのお誕生日でした。
何か神沢さんの本を読みたいなあとしばし考えて、
『いいことってどんなこと』に決めました。
外は寒いし! そろそろ春が待ち遠しいな、そんな気分なので。
雪解けの頃、たのしそうなようすの小鳥や小川や風に、女の子が聞きます。
「どうしてそんなにうれしいの」
「いいことがあるからよ」
「いいこと」を探して、女の子が雪の中で見つけたのが……
ウフフ。すてきなんですよ。
言っちゃうのはもったいないのですが、金色の福寿草なんです。
もやし育ちのわたしにとって、福寿草はあこがれです。
お恥ずかしいのですが、いまだに本物を見たことがありません。たぶん。
神沢さんは、子どもの頃、樺太で福寿草を探した思い出がおありとのこと。
そろそろ咲く頃ですよね?
福寿草を探しに行く春休みもいいな、なんて……
イケナイイケナイ、仕事中でした。

『いいことってどんなこと』
神沢利子/作
片山健/絵
福音館書店/刊 840円(税込)
2008/1/21 月曜日
田村 :東京店
英語絵本, クレヨンハウス出版の新刊
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今回はあたらしい洋書絵本の中から、とびきり豪華な1冊をご紹介します。
この本は、アメリカにあるエリック・カール絵本美術館に作品が所蔵されている
23人の絵本作家たちが、彼ら自身のことや、彼らのアートについて、
子どもたちに向けて語るという、いままでありそうでなかった内容です。
作家は、安野光雅、レオ・レオニ(Leo Lionni)、クエンティン・ブレイク(Quentin Blake)、トミー・デ・パオラ(Tomie dePaola)、オールズバーグ(Chris Van Allsburg)、エリック・カール(Eric Carle)・・・などそうそうたる面々。
さらに23人それぞれの作家による自画像のページが折込みになっており、
それを開くと作家たちの仕事場やデッサン、子どもの頃に描いた絵、初期の作品などの写真が。
ロバート・サブダ(Robert Sabuda)の自画像はポップアップのロケットに自身が乗っているものだったり、
センダック(Maurice Sendak)の場合はあの「かいじゅうたち」と自身が一緒にいる絵だったりと、どのページも作家の個性が輝いています!
英語の文章ですが、子どもたちに向けて語るという設定で、
難しい単語はあまりないようです。
英語も絵本も勉強中!の私には一石二鳥!
絵本作家たちによる未来のアーティストたちへのあたたかいメッセージを、
また、すばらしい自画像を、ぜひゆっくりと堪能してみてください!
2008/1/18 金曜日
村山 :ブッククラブ
英語絵本
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「子どもの本の定期便」 ブッククラブ・絵本の本棚から
1月の洋書コースのご紹介です。
新年さいしょの洋書ということで、よみごたえのある3冊が選ばれました!
わたしも今年こそはもうすこし英語ができるようになるといいなぁと
決意新たに、絵本をめくっています。
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P1コース:もし『もしもねずみにクッキーをあげると』シリーズが1冊にまとまったら……、という夢が実現!
Mouse Cookies & More : A Treasury ◇Laura Joffe Numeroff/文 Felicia Bond/絵 ◇Harpercollins Childrens Books/刊 2006年/初 ◇3,150 円(税込) |
『If You Give a Mouse a Cookie』はロングセラーになって子どもたちに読み継がれています。 本書は同タイトルとその続編If You…シリーズ3冊とで、合計4冊分まるまる入ったうえ、 それぞれに登場するおやつのレシピと8曲の歌、9つの「おたのしみ」に、CDまでついた豪華版です。 ふとしたことで、ネズミに(ブタに/ヘラジカに)おかしをあげたら……。 子どもの大好きなファンタジーが描かれています。
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P2コース:プロヴェンセンの名作
The Year at Maple Hill Farm ◇Alice & Martin Provensen/作 ◇Simon & Schuster /刊 ◇1,008 円(税込) |
農場の1年を描いたAlice & Martin Provensenの『The Year at Maple Hill Farm』。自然を見直した70年代の香りがします。 時代を経ても残り、新しい読者を得ている本にはそのワケがあると納得する1冊です。
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P2コース:D.フリーマンの名作
Corduroy ◇Don Freeman/作 ◇Penguin USA/刊 ◇882 円(税込) |
時代を経ても残り、新しい読者を得ている本にはそのワケがあると納得する1冊です。 コーデュロイは1968年生まれのクマ。本書が初出のオリジナルですが、78年に亡くなった原作者のあとも別の作家たちが新作を描き継いでいる「現役」でもあります。 「かわいらしさ」の元型のようなものを、このクマが体現しています。 無垢さ、不完全さ、楽天的さなどを合わせ持ったコーデュロイのことを、つい抱きしめたくなってしまいます。
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P3コース:アリス・ウォーカーから「世界中の孫たち」への贈り物
Why War Is Never a Good Idea ◇Alice Walker/文 Stefano Vitale/絵 ◇HarperCollins Childrens Books/刊 ◇2,142 円(税込) |
「戦争はなぜいつも(地球全体にとって)悪い選択なのか」という疑問がそのままタイトルで、その答えの数々が本の内容です。 美しく、かけがえのない日々の生活や、人類の築いてきたものの大切さが、絵と言葉でうたわれます。 それらが冒されるのが戦争。一瞬にしてか、じわじわとか。 どちらでもいいことはひとつだってなかったし、これからもない。 平和で淡々とした日常は平面で、戦争が襲うと立体的コラージュになるイラストは鮮やかです。 |
今回のP3コース『Why War Is Never a Good Idea』は、
「LOVE&PEACE」を願いつづけるクレヨンハウスらしい選書になりました。
「戦争はなぜいつも悪い選択なのか」
―みなさんにもぜひ考えてもらいたいテーマです。
2008/1/15 火曜日
日景 :編集部
絵本作家さん, クレヨンハウス出版の絵本
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『ときそば』の原画展開催中のクレヨンハウス東京店に
作者の川端誠さんが来店してくださいました。
原画と絵本をしみじみ見比べられて……
(やはり原画の色合いの再現はむずかしいのですが)
「印刷された絵本としては、よい出来ですよ」とのおことば。

漆黒の闇色は、原画を拝見して、いちばんに感激したところ。
ぜひ、原画を見てほしいです。
先にご紹介した手彫り印を押して、
『ときそば』のサイン本もつくっていただきました!
Eショップで限定販売します。
>>ご購入はこちらからどうぞ
ほかにも、1月25日の初天神にあわせて『はつてんじん』
(縁日に出かけた親子の掛け合いに大笑いです)
2月3日の節分にあわせて『おにのめん』も!
(落語では珍しく、女の子が主人公で、関西弁の噺です)
店頭でのサイン中に、たくさんのお客様からお声掛けいただきました。
自分の名前とサインが描かれるのをじーっと真剣に見入る子どもたち。
お孫さんへのプレゼントにします、というおばあちゃまや
お話会で読もうと「はつてんじん」をお求めにいらした方も。
みなさん、川端さんとの偶然の出会いに大喜びされていましたが、
こうして読者の方々にお目にかかれるのは、とってもうれしいです。
ご感想を書いて送ってくださるハガキにも、いつも大感激しています。
最近とくにうれしかった、MKさん・8歳からのおハガキをご紹介!

『ときそば』でも、そんなおたのしみが見つかりますよ。
2008/1/10 木曜日
小笠原 :eショップ
クレヨンハウス出版の新刊
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明けましておめでとうございます。新年のブログ記事に一番乗りです。
・・・とはいえもう新年10日目。
いい加減、お正月気分から抜け出さない、とね。
ということで、毎月たーくさん刊行される絵本のなかから、
「新刊会議」で決まったおすすめの10冊をご紹介します。
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そのぬくもりはきえない ◇岩瀬成子/作 ◇1,400 円(税込) 響き合うこころとぬくもり |
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ぞうのせなか ◇あきもとやすし/作 あみなかいづる/絵 ◇1,600 円(税込) 父から子への最後のメッセージ |
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だいすきがいっぱい ◇ジリアン・シールズ/文 ゲイリー・ブライズ/絵 おびかゆうこ/訳 ◇1,500 円(税込) ぼくにさわらないで!
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いたずらゴブリンのしろ ◇青山邦彦/作 ◇1,300 円(税込) 精密な絵が見応えあり! |
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じがかけなかったライオンのおうさま ◇マルティン・バルトシャイト/作 かのうのりたか/訳 ◇1,200 円(税込) ラブレターの教科書です |
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フィアボ―おはなしのすきなまっかなさかな― ◇マイケル・グレイニエツ/作 ほそのあやこ/訳 ◇1,400 円(税込) 海のなかのすてきなできごと |
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ホーじいさんとヤムの桃 ◇喜多嶋洋子/作 ◇1,800 円(税込) あったかくてちょっとせつない |
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スキャリーおじさんのせかいいちおかしいはなし ◇R・スキャリー/作 ふしみみさを/訳 ◇1,500 円(税込) やっぱりたのしい!
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かくれんぼ ◇せなけいこ/作 ◇1,100 円(税込) かくれんぼのたのしさを思い出させてくれます |
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どろぼうがないた ◇杉川としひろ/作 ふくだじゅんこ/絵 ◇1,800 円(税込) たいせつなものとは……? |
ブッククラブ”新刊コース”で1月にお届けする本は、
「かくれんぼ」
「フィアボ」
「だいすきがいっぱい」。
表紙にインパクトのある「フィアボ」は、
おとぎ話を話す真っ赤な魚フィアボが主人公。
マイケル・グレイニエツさんの待望の新作です。
新刊会議では「長新太さんのことが好きなグレイニエツさんらしい」との感想も。
タイトルと表紙だけでもシミジミとしてしまいそうな「ぞうのせなか」は、
かなり人気で品薄状態とか。
いずれも、これから沢山の人に読まれつづけてほしい、
すてきな本たちです。
みなさま今年も、絵本ブログをよろしくお願いします。