2008/2/22 金曜日
日景 :編集部
クレヨンハウス出版の新刊, クレヨンハウス出版の絵本
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お待たせしました! 『みんなのひつじさん』2/22発売!
五味太郎さんの「干支セトラ絵本」シリーズ11巻目、
キュートなひつじさんにまいってしまいますよ。

『みんなのひつじさん』
五味太郎/作
クレヨンハウス/刊 1,260円(税込)


だいぶ以前から「ひつじ年の絵本」をご予約いただき、
まってくださっている方々もいました。
ほんとうにありがとうございます。
五味太郎さんのサイン入り絵本を、
Eショップで限定発売しています。
http://www.crayonhouse.co.jp/mojo?vgform=ProductInfo&product_id=67134
本間純さんデザインの付録「Mrs.maybe」も素敵です!
組み立てると、こんなできあがりです。

かわいいひつじさんといえば……
あのモコモコちゃんもご紹介しないと!
http://www.crayonhouse.co.jp/mojo?vgform=ProductInfo&product
_id=43484
アイウエ動物園にすんでいるモコモコちゃん、
あるとき家出をして、セーター屋さんの看板娘になっていた !?
というから、かわいいだけじゃなくて、行動力もあります。
家出のてんまつは、こちらの絵本でどうぞ。

『モコモコちゃん家出する』
角野栄子/作
クレヨンハウス/刊 1,260円(税込)

よく大人の方からも、
家出したくなるモコモコちゃんのきもちわかるわ~、といったご感想をいただきますよ。
にしかわおさむさんのかわいい絵も人気です。
2008/2/21 木曜日
吉原 :編集部
絵本作家さん, クレヨンハウス出版の絵本
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2月のある日、3人の超異才がクレヨンハウス編集部に集まりました。
詩人の谷川俊太郎さん、漫画家のしりあがり寿さん、
そして、ブックデザイナーの祖父江慎さん。
実は、な、なんとこの3人でつくる絵本の企画が進行中なのです!
クレヨンハウスから刊行中の「あかちゃんから絵本」シリーズの新作です。
何かを教えようなんて下心は捨てて、あかちゃんが本当によろこぶものをつくろう
という試みに、しりあがりさん、祖父江さんはジャストマッチ!

なごやかな打ち合わせ風景はこの後思わぬ方向に……?
今回の絵本は、谷川さんが先に文章を考えていました。
タイトルは「せん」。
1本の線が主人公という設定を前に、この日は3人そろってはじめての打ち合わせ…
…のはずだったのですが――。
しばし話し合いの後、「やってみる?」となりまして、
祖父江さんがコピー用紙を貼り合わせ、しりあがりさんがペンをとり……。
もしやライブ制作、即完成!?
編集担当の鼻、ふくらむ!

編集部の長机が一転、熱い作業台に!?
このようすは、[月刊クーヨン]4月号(3月3日発売)で、くわしくご紹介します。
ときどきここでも進行状況をお伝えしていきますので、
この絵本の行方が気になる方は、チェックくださいませ!
撮影/宮津かなえ
2008/2/20 水曜日
上田 :大阪店
絵本つれづれ, クレヨンハウス出版の新刊
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絵本を読んでいて、ときどき驚くほど自分にピッタリ合う本が見つかることがある。
何気なく開いて読みはじめ、読み終えた瞬間、
きょうという日はこの絵本に出会うためにあったのかもしれない……と思うほど。
最近のそんな一冊がこの新刊。
この絵本は、実際にある親子がおこなっているちいさな行事をもとにつくられたものだそうです。
金曜日、いつもパパとぼくは一緒に、ふだんより早く家を出ます。
寒い日も、晴れの日も、雨の日でも。歩いているとお店が少しずつ開きはじめます。
周りのひとは急いでいるけれど、ふたりは決して急ぎません。
歩きながら、犬と何匹出会ったかなんて数えたりします。
そしてふたりが到着した場所は、カフェレストラン。
ここでゆっくり朝食を食べながらおしゃべりをするのです。いろいろなことを。
食べ終わるとそれぞれ会社と学校へ向い、そしてまた次の金曜日をこころ待ちにするのです。
一週間に一度の親子のちいさな行事。
おそらくこの時間だけは、親子だとか年齢の差だとか、そんなことは関係なく、
ふたりは友人として対等に向き合って話をしているのではないでしょうか。
なんて豊かな時間なのでしょう。
少しこころのゆとりと、少しの工夫とでこんなにすてきな時間をつくることができるのだということを、この絵本は教えてくれます。
親子だけではなく、友だちや恋人……
大切なひととの時間をこんなふうにつくってみてはいかがですか?

『きんようびはいつも』
ダン・ヤッカリーノ/作
青山南/訳
ほるぷ出版/刊
1,470円(税込)
2008/2/18 月曜日
村山 :ブッククラブ
英語絵本
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「子どもの本の定期便」 ブッククラブ・絵本の本棚から
2月の洋書コースのご紹介です。
まだまだ寒くて外に出るのもおっくうなこのごろ。
部屋のなかでぬくぬくしながら春を待ち、
辞書をひきひき、洋書絵本をたのしんでみるのも、
なかなかオツな過ごしかたかもしれません。
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P1: 即興演奏(ビーバップ)をたのしむ虫たち
Beetle Bop
◇Denise Fleming /作
Harcourt Childrens Books/刊 ◇2,016 円(税込) |
タイトルの直訳は「甲虫(beetle)の即興演奏(bop)」で、ジャズのビーバップ(bebop)にかけたものでしょう。色や形、棲んでいるところもつくる音も様々な甲虫たちが、まるでジャズの楽譜の音符のように、画面をダイナミックに躍動します。
テキストは幼児向けに最小限に抑えたものですが、その活字も虫たちとコラボレートします。
色や模様が変わるだけでなく、飛び込み旋回し、光ったり震えたり。生の喜びが、文字通り飛び跳ねます。 |
コルディコット大賞に輝いた本書は、「わたしたちは、いつだって何もないところから何かしら創り出すことができる」という「クリエーター魂」を、見せてくれる1冊。主人公の古くなったオーバーが上着に、ベスト、マフラー……へと、次々に再利用されていくさまを、簡単なしかけで見ていきます。お金で何でも買える時代にそれが許される国に生きているからこそ、呼び覚ましておきたい「魂」かもしれません。
舞台がユダヤ系の人々の村なので、ユダヤ文化を知るきっかけにもなるでしょう。 |
笑みをなくしたトラがそれを探し歩き、ついに見つける。幸せでさえいれば、笑みはこぼれるものだと知る物語です。とはいえ、それはこのトラのオーガスタスの話で、読者の幸せ探しの直接の答えにはなりません。トラの幸せは、自然と戯れることでもたらされるのでしょうが……。子どもたちには、自分で探す時間がまだあるのがありがたい。
躍動感あふれる筆使いが、とても個性的。印象的な黒とだいだい色のコントラストとあいまって、のびやかな気分になります。 |
P2(じっくりコース)はロングセラー中心の選書です。
日本語の翻訳絵本が出版されているものを選んでいるので、
「じっくり」読みくらべもできます。
さて、今回のP2コース『Joseph Had a Little Overcoat』(和書は『ヨセフのだいじなコート』)は、
「エコ」への関心がますます高まるいま、「リサイクルってすてき!」と思える1冊。
ヨセフのコートがいろいろなものにつくりかえられていく様子を見るのもたのしいし、
そのほかにも小技がもりだくさん!
ヨセフの部屋の壁にかけられた額ぶち、床に置かれた手紙など、
ページのそこここに、ためになる名言やユーモアがちりばめられています。
文章が短いので、英語が苦手なひとにもオススメ。
2008/2/15 金曜日
吉原 :編集部
絵本つれづれ
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昨日までだったので、「行けなかった~」という方には悪いなァ、と思いつつ。
ビリケンギャラリーでやっていた、永島正人さん展にお邪魔しました。
何年か前、『きらい』を見たときには、「おっ」と思いました。
今回も、レモンをかじったような気持ちに。
永島さんの絵は、すべてクレパスで描かれたものなんだそうです。
いまは青に凝っていらして、青いクレパスばかり減るらしいと、
ギャラリーの方が教えてくださいました。
そうそう、それで『きらい』が好きだったことを思い出して、
また読み直しました。
右のくつが左のくつをきらいな理由とか、
すいかがフルーツキャンディーをきらいな理由とか、
アハハ、そうでした、そうでした。
「きらい」もいいじゃん。
……って、バレンタインデーに何かあったわけではないんですけども。

『きらい』
二宮由紀子/文 永島正人/絵
解放出版社/刊 1,470円(税込)
2008/2/13 水曜日
日景 :編集部
イベント, クレヨンハウス出版の絵本
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2月も半ば、雪やら氷雨やらの日々にも、ネコヤナギや梅の花を見かけて、
春の訪れを感じているこのごろです。
みなさんのところに、春はどれくらい近づいていますか?
今週から、クレヨンハウス東京店・大阪店で
今森光彦さんの写真展『わたしの庭』がはじまりました(~3月31日)。
里山に息づくいのちをとらえた写真は、どれもうっとりするほど素晴らしく、
身近にあるのに気づかなかった世界を見せてくれます。
冬から春へと動く季節の息づかいを、オリジナルプリントで味わってください。
「光の玉手箱。季節をのぞく虫眼鏡。草花たちの回廊。
どれも、足元にあるものばかり。
広い宇宙のできごとを、さりげなく見せてくれる、ちいさな窓。
それが、ぼくの庭。」……今森光彦さんのことばより
この写真展は、東京店・大阪店全館で開催中の
「はじめてのオーガニック」と題したフェアの企画です。
『わたしの庭』は大判(29.4×25cm)で、ページを開いたときの感動もひとしおです。
今森さんのエッセイとともにおたのしみください。
eショップで今森光彦さんサイン入り絵本を限定販売します。

写真絵本『わたしの庭』
今森光彦/写真・文
クレヨンハウス/刊 1,890円(税込)
2008/2/1 金曜日
絵本屋のご隠居さん
クレヨンハウス出版の新刊
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クレヨンハウスが、「あのアマゾンより、売りたい!」と考える絵本がある。
1月の新刊絵本の中で、「アマゾンより売りたい!」と思ったのは、22冊。
おいおい紹介していくが、まずは『ユゴーの不思議な発明』をイの一番に。
クレヨンハウスで買いたい!ひとは、ここ。
2008年は、1ヵ月が終わったばかりだが、
「この1冊に出会ったから、今年はもう本を読まない!」
とまで感動した絵本が『ユゴーの不思議な発明』。
160枚のイラスト、542頁もある黒い絵本は、1本の映画のようでさえある。
編集者・西田薫さんは、「社長がすぐ気に入ってくれたことが大きい。アメリカで出版される前に、エージェントからゲラで照会があったが、すぐにオファーしました」と語る。
ゲラだけでオファーするなんて、たいした度胸とセンスではないか。
「文章と絵がきちっとしているので、翻訳を頁に収めることに苦労した」そうだ。
翻訳・金原瑞人、ブックデザイン・鈴木成一デザイン室 の起用も成功の要因だろう。
原書よりも優れた出来ばえだと思う。
・2007年全米図書賞ファイナリスト
・2007年クィル賞(Quill Award) Children’s Chapter / Middle Grade 部門受賞
・2007年度ニューヨークタイムズベストイラスト賞
・2008年コールデコット賞、
≪ワーナー・ブラザーズが映画化権を取得≫
という輝かしいプロフィールに接しなくても、黒く厚い絵本は、ぜひ持っていたくなる。
***内容***
駅舎にすみ、駅にある27の大時計を、おじから教えられたとおりのやり方で点検する少年ユゴー。
おもちゃを盗んだユゴーは、おもちゃ屋の老人につかまってしまう。
しかし、ユゴーのもっていたノートに、おびえる老人。ユゴーの部屋のからくり男。
老人と暮らす少女。たくさんの謎が集まって、やがて一気に解ける。
「もし世界が巨大な機械なら、ぼくも何か理由があって、ここにいるに違いない。きみだってそうさ。きっと理由があるからここにいるんだよ」
ユゴーが、おもちゃ屋の老人と暮らすイザベルに語ったように、この黒い絵本は、ユゴーが完成させたからくり男のよう。多くの謎が、緻密に合致するおもしろさは別格だ。
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