カタリーナ・ヴァルクスさんのこころづかい
2011/4/12 火曜日 絵本作家さん, クレヨンハウス出版の絵本 No Commentsこんにちは、編集部の吉原です。
余震が続き不安な日々ではありますが、
被災地の子どもたちに絵本を送るプロジェクト「HUG&READ」の輪は、
お陰さまでどんどん広がっています!
http://hug-read.blogspot.com/
ご協力くださった皆さま、ありがとうございます。
3月11日からひと月。
この間編集部にも、海外在住の方々から「大丈夫?」の
お声がけを多くいただきました。
発売したばかりの絵本『トトシュとマリーとたんすのおうち』の作者、
カタリーナ・ヴァルクスさんも、日本の状況を心配してメールをくれました。
「もちろん返信は不要です。
ほかにもやらなければいけないことがたくさんあるでしょうから」
と書いてくださった細やかなこころづかいを、
わたしたち編集部も忘れずにいたい、と思いました。
そんなカタリーナさんのお話は、いつもユーモアたっぷり。
だけど、読み終わるとじんわり、
やさしい気持ちになれるふしぎな魅力があります。
シリーズものではないけれど、
同じキャラクターが別の作品にも脇役として登場するのが、
カタリーナさん作品の特徴。
『ぼくのたからもの』で葉っぱをコレクションしていたネズミのトトシュ、
『リゼッテとかたつむりのうばぐるま』で目立っていた
てんとうむしのマリーが、今回の主人公です。
トトシュが拾ったタンスには、じつはマリーが住んでいて……?
ふたりのおかしなやりとりに、ほっと和みながら、
「それぞれの居場所」と「一緒にいる時間」と、
どっちも大切だよねって、あらためて思います。
『トトシュとマリーとたんすのおうち』 カタリーナ・ヴァルクス/作 ふしみみさを/訳 クレヨンハウス/刊 1,575円(税込) |