2011/4/22 金曜日
早崎 :ブッククラブ
英語絵本
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「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
4月の英語絵本「P1コース」と「P3コース」の
おなじみデイビッドとフランシスをご紹介です。
まずは「P1コース」。
やんちゃっ子デイビットが活躍する人気シリーズ。
家ではママに叱られっぱなしのデイビッドですが、
学校ではどんな子なんでしょうか?
期待しつつページをめくると、
先生のお叱りの第一声からはじまります。
「David!You’retardy!(遅刻ですよ!)」
なんと学校ではママに代わって、先生の声が轟きます。
「Sitdown,David!(席につきなさい!)」
「Don’tchewguminclass!(教室でガムはダメ!)」
「PayAttention!(よそ見しない!)」
何度叱られても懲りないデイビッド、
その勢いは学校へ行っても止まりません。
英文は各ページ1行で先生のセリフのみ。
先生になりきって音読すると、
思わず大声になってしまうのでご注意!
デイビッドの将来を心配する読者も多いと思いますが、
実は大人になったデイビッドは絵本作家になり、
自身の子ども時代を元に描いた「David」シリーズで、
一躍人気者になりました。
誰のことだか、わかりますよね!
動物の擬人化に定評のあるガース・ウイリアムズと、
子どもらしさを描くことに長けたラッセル・ホーバンによる名作中の名作。
おやすみの時間になっても
寝たくないアナグマの少女フランシスは、
いろいろと理由をつけては眠ろうとしません。
「牛乳が飲みたい」
「寝室までおんぶして」
「ぬいぐるみと寝たい」
などと甘えた末、やっとのことで床に入りますが……。
「寝たくない子ども」は絵本の永遠のテーマですが、
本書は子どもの「寝たくなさ」が、丹念なことばでなぞられていきます。
その展開は、読んで聞かせるのを前提にしていることが、
音読してみるとよくわかります。
長めの文章ですが、パパ、ママ、フランシスに分かれた読み合いはたのしそう!
2011/4/18 月曜日
高橋 :ブッククラブ
英語絵本
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こんにちは。
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から
英語絵本「P2コース」4月のご本のご紹介です。
今月は、長いながい冬眠中に1匹のクマが見た夢のお話です。
★個性的な色彩で描かれる、
もう若くはないクマの夢★
|
『Old Bear』
Kevin Henkes/文
Harpercollins/刊
1,796円(税込)
翻訳版『はるまちくまさん』
いしいむつみ/訳
BL出版/刊
1,365円(税込) |
年老いたクマがある冬、眠りにつきやがて夢を見はじめます。
夢の中でクマは子グマに戻っています。
春、大きなクロッカスの中で昼寝をしたかと思うと、
夏にはデイジーの太陽に照らされたり、ブルーベリーの雨に降られたり!!
秋にはすべてのものが黄色とオレンジ色に染まり、
やがて夢の中でも凍てつくような冬が訪れます。
夢の中のできごとなので、現実ではあり得ないような光景が次々と広がり
びっくりしたり、笑ってしまったり、思わず見とれてしまったり。
アメリカらしい色彩の絵と、2~3行程度の短い文章。
英語絵本にはじめてチャレンジするひとにも、とても読みやすい一冊です。
2011/4/12 火曜日
吉原 :編集部
絵本作家さん, クレヨンハウス出版の絵本
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こんにちは、編集部の吉原です。
余震が続き不安な日々ではありますが、
被災地の子どもたちに絵本を送るプロジェクト「HUG&READ」の輪は、
お陰さまでどんどん広がっています!
http://hug-read.blogspot.com/
ご協力くださった皆さま、ありがとうございます。
3月11日からひと月。
この間編集部にも、海外在住の方々から「大丈夫?」の
お声がけを多くいただきました。
発売したばかりの絵本『トトシュとマリーとたんすのおうち』の作者、
カタリーナ・ヴァルクスさんも、日本の状況を心配してメールをくれました。
「もちろん返信は不要です。
ほかにもやらなければいけないことがたくさんあるでしょうから」
と書いてくださった細やかなこころづかいを、
わたしたち編集部も忘れずにいたい、と思いました。
そんなカタリーナさんのお話は、いつもユーモアたっぷり。
だけど、読み終わるとじんわり、
やさしい気持ちになれるふしぎな魅力があります。
シリーズものではないけれど、
同じキャラクターが別の作品にも脇役として登場するのが、
カタリーナさん作品の特徴。
『ぼくのたからもの』で葉っぱをコレクションしていたネズミのトトシュ、
『リゼッテとかたつむりのうばぐるま』で目立っていた
てんとうむしのマリーが、今回の主人公です。
トトシュが拾ったタンスには、じつはマリーが住んでいて……?
ふたりのおかしなやりとりに、ほっと和みながら、
「それぞれの居場所」と「一緒にいる時間」と、
どっちも大切だよねって、あらためて思います。
2011/4/7 木曜日
吉原 :編集部
絵本つれづれ
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被災地の子どもたちに本を送ろう!
その想いからスタートしたHUG&READプロジェクト。
ようやく個人の方からも、本の寄贈をお受けできる準備が整いました。
詳しくはHPのご案内をご覧ください。
http://hug-read.blogspot.com/
被災地はもちろん、そのほかの場所でも、
いま、多くの子どもたちが不安や緊張を抱えていることと思います。
ぎゅっと抱きしめて、一緒に本を読む時間が、
そんな気持ちを少しでも和らげることができたら……そう願っています。
クレヨンハウスの店頭にも、「ハグの絵本」、そろえました。
たとえば『ハグタイム』。
世界を丸ごと抱きしめたいと「ハグ名簿」を持って旅に出た
子ねこのジュールのように、それぞれのわたしたちが、
「大丈夫だよ!」を両手で伝えていきたいですね。
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『ハグタイム』
パトリック・マクドネル/作
覚和歌子/訳
あすなろ書房/刊
1,575円(税込) |