■クーヨン11月号の絵本特集から

月刊クーヨン, 絵本つれづれ No Comments

こんにちは。編集部の土井です。
急に涼しくなったり、また暑くなり……と体調を崩しやすい季節ですが、
お元気にお過ごしでしょうか?

先週発売した[クーヨン]11月号の連載「絵本のかぞく」のテーマは「人間と暮らす動物」。
イヌやネコを中心に、ひとと暮らす動物たちが主人公の絵本を集めました。
きょうは、その中の1冊『てつぞうはね』をご紹介します。

白くてふかふかで大きなネコ、それがてつぞう。
てつぞうはいたずら好きで、マットにしたうんちを隠すくらい賢いネコ。
その描写に思わず「ふふっ」と笑いたくなります。
でも、ある日てつぞうはちいさくなって……。

愛猫・てつぞうと過ごした日々を、絵本作家ミロコマチコさんが綴ります。
ひとことひとことに、かけがえのない「家族」への深い愛情が感じられる作品です。


てつぞうはね
ミロコマチコ/作
ブロンズ新社/刊
1,512円(税込)

<絵本town特集> 島田ゆかさんのデビュー作

特集・あの作家さんのデビュー作! No Comments

島田ゆかさん
しまだ・ゆか


『バムとケロのにちようび』
1994年/文溪堂

デビュー作の思い出
着色した絵を32ページ分すべて描いたのは、これが初めてでした。思っていた以上に大変な作業だったので、最後の1枚を編集の方に手渡した時は、心底ホッ として全身の力が抜けました。あまりの安堵感に、その後は歩いていても電車に乗っていても、口元がヘラヘラと勝手にゆるんでしまって困りました。

●作家をめざすひとへのメッセージ
絵本を作るのは、とても根気のいる仕事です。あまり最初から最後まで真面目に全力で必死にやろうとしすぎると、くたびれ果ててしまって、楽しいはずの絵本が辛いものになってしまいます。肩の力を抜いて少し自分を楽にしてあげると、案外スルッと面白いものが出来たりするのかも。

●島田ゆかさんのページ
ホームページ/http://www.bamkero.com

島田ゆかさんの最新刊


Bam and Kero’s sunday
バムとケロのにちようび 英語版

クリストファー・ベルトン/訳
文溪堂/刊


>> デビュー作特集 作家一覧を見る

■先生、帰ってきて!

英語絵本 No Comments

こんにちは。ブッククラブの早崎です。
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
英語絵本P3コースで9月にお届けする絵本を紹介します。

◆『Miss Nelson Is Missing!
Harry Allard/文
James Marshall/絵
Houghton Mifflin/刊
2,479 円(税込)

★ふたりの先生、選ぶならどっちがいい!?★

今月はアメリカで根強い人気を誇る絵本をご紹介します。
学校を舞台に個性的な登場人物たちが織りなすユニークな作品です。

ネルソン先生はやさしくて思いやりがある先生です。
ところがクラスの子どもたちときたら、
悪ふざけする子、騒ぐ子、勉強を拒否する子だらけで、
ネルソン先生を困らせるようなことばかりします。

そんなある日、ネルソン先生がこつ然と姿を消してしまいます。
ネルソン先生の不在をよろこぶ子どもたちでしたが、
代わりに来たのは、いじわるで魔女のような風貌のビオラ先生でした。
有無を言わせない厳しい口調で授業を行うビオラ先生に怖気づく子どもたち。
ついにはネルソン先生のことが恋しくなり、
警察へネルソン先生の捜索願いを出しますが……。

やさしいネルソン先生といじわるなビオラ先生、
見た目も真逆のふたりの対比がとにかく笑えます。
実は意外にも一枚上手のネルソン先生、驚きの結末が待ってますよ。

■本ってメールできる?

英語絵本 No Comments

こんにちは。ブッククラブの高橋です。
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
英語絵本P2コースで9月にお届けする絵本を紹介します。

★本ってなんだろう?★

◆『It’s a Book
Lane Smith/作
Roaring Brook/刊
1,895円(税込)

<翻訳版>
これは本
青山南/訳
BL出版/刊
1,404円(税込)

本を読んでいるサルに、パソコンを手にしたロバがたずねます。
「それ、何?」
「本だよ。」と、サルが答えると
「どうやってスクロールするの?」
「ブログは?」
「ゲームできる?」
「メールは?」
「ツイッターは?」
と、たて続けに問いかけるロバ。

問われるごとに、ていねいに
「できない。」と、答えていたサルも
最後にはあきれて、「あのね、これは本なんだよ。」と、ひとこと。
そして、百聞は一見にしかずとばかり
ロバに本を見せるのですが……。
はたして、本のことをまったく知らないロバに
本を理解してもらうことはできたのでしょうか?

近い将来、いや、もしかしたらもうすでに
こんなやりとりが、実際に交わされているのかもしれません。
“読書の秋”という習慣も、
いつしか本とともに消えていってしまう??
うーん、ちょっと想像できませんが。

何はともあれ、いまはたくさんの本がある時代。
秋は、たっぷり読書をたのしみたいナと思います。

■ネコとあそびたいなら……?

英語絵本 No Comments

こんにちは、ブッククラブの横山です。
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
9月の英語絵本「P1コース」でお届けした絵本を紹介します。
今回は、大好きなネコとあそびたくて仕方がないマチルダのお話です。

◆『Matilda’s Cat
Emily Gravett/作
Simon & Schuster/刊
2,479円(税込)

★ネコとのじょうずなあそび方は?★

ネコと暮らしているひとの話でおもしろいのは、ネコとのあそび方。
おもちゃや道具を使っての、それぞれのお気に入りのあそびを聞くと、
ネコの性格、そしてお互いの信頼関係が見えてきてうらやましい
ものです。

さて、今回紹介する本、『Matilda’s Cat』のマチルダも
大好きなネコとあそびたいひとり。
トラ猫とおそろいの耳としっぽのついた着ぐるみを着て、
ネコの友だちになりきります。
でも、マチルダのネコは、毛糸や箱であそぶのも、一緒に自転車に
乗るのも、木登りもお絵かきも好きじゃないみたい……。

ケイト・グリーナウェイ賞など多くの賞を受賞しているEmily Gravettさんですが、
残念ながら翻訳されている作品は多くはありません。
Matilda’s Cat』も未翻訳です。
やわらかく美しい水彩画が親しみやすく、すてきな一冊。
無邪気で愛らしいマチルダと、友だちというよりお姉さんのように
寄り添うネコのいきいきとした友情を、ぜひ英語絵本でご覧になってください。

マチルダの提案するあそびは、どれもネコにとってはイマイチでしたが、
それでもちゃんとマチルダのそばにいるネコ。
マチルダがネコを大好きなように、ネコもマチルダのことが大好き。
こころがホッとあたたかくなります。

■くろずみ小太郎新作、お待たせしました!

クレヨンハウス出版の新刊, クレヨンハウス出版の絵本 No Comments

こんにちは。編集部の長谷川です。
2年半ぶりとなる「くろずみ小太郎」シリーズ最新刊が
9月4日に発売になります!
タイトルは、『風雲きのこ山の助太刀の巻
忍術修行の旅の途中、山をもののけ大なめくじに荒らされ
困り果てたきのこたちに、助けを求められた小太郎……
大なめくじを退治するために、
いったいどんな忍術を使うのでしょうか!?
答えは読んでのおたのしみ。

今回、旅の舞台は奥州。現在の東北ですね。
作者の飯野和好さんは、東日本大震災後、東北に何度も足を運び、
子どもたちと一緒に紙芝居をつくるなどしています。
山が荒れてしまったことや、放射能の影響への心配などが
本作の背景にはあると話してくださいました。

そろそろ秋の声も聞こえてきます。
秋にぴったりの、きのこたちと小太郎の活躍、ぜひ読んでみてくださいね!



くろずみ小太郎旅日記
風雲きのこ山の助太刀の巻 その8

飯野和好
価格:1,296円

■駒形克己さんフェア&サイン会

クレヨンハウス出版の新刊, イベント No Comments

お盆休みも終わり、8月も残すところあと10日ほどとなりました。
そろそろ夏の疲れもたまってくる頃、絵本を読んでちょっと深呼吸しませんか?
東京店では、造本作家、デザイナーの駒形克己さんのフェアを開催しています。

青、緑、黄、赤……と、グラデーションに並べた駒形さんの作品。
眺めているだけで心地よい風が吹いてくるようなコーナーができました。

新刊『アリガトウ』は、和菓子づくりの会社を営む
芝田清邦さんとの出会いから生まれました。
病を経た駒形さんの思いが込められた作品です。
本を開くと、まるで和菓子の箱を開けたときのようなときめきがありますよ。



アリガトウ
芝田清邦/ことば
駒形克己/デザイン
ONE STROKE/刊
定価:2,700円(税込)

昨年も好評だったPOP SCOPEも、ロールスクリーンモビールも、
店頭で実物をご覧いただけます。
座り読み大歓迎のテーブルで、ごゆっくりおたのしみください。

8/30(土) 16:00~、サイン会を行います。お祝いや
大人の方へのプレゼントにもよろこばれている駒形さんの作品。
ご自分用にはもちろん、贈るお相手のお名前も入れていただけますので、
あなただけの宝物や、大切な方への贈りものにしてください。

フェア&サイン会の詳細は、こちら
http://www.crayonhouse.co.jp/shop/pages/140818komagata.aspx

■床上と床下で「おかあさんはどこ?」

英語絵本 No Comments

こんにちは。ブッククラブの早崎です。
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
英語絵本P3コースで8月にお届けする絵本を紹介します。
翻訳でも大好評の『ないしょのおともだち』の続編です。

◆『Where’s Mommy?
Beverly Donofrio/文
Barbara McClintock/絵
Schwartz & Wade Books/刊
2,624 円(税込)

翻訳版:『ないしょのかくれんぼ
福本友美子/訳
ほるぷ出版/刊 
1,728円(税込)

★おかあさんはどこへ行ったの?★

マリアとネズミのマウスマウスは同じ家に住む、ひみつの友だち同士。
床上にはマリアの家族、床下にはマウスマウスの家族が暮らします。

ある晩、おかあさんの姿が見えないことに気づいたふたりは、
それぞれ自宅の中を探しまわります。
飲みかけのお茶やコーヒーがあるから、まだ近くにはいるはず。
父親は知らないと言うし、きょうだいはまったく気にしていないようす。
必死で探すふたりはついにある手がかりを見つけますが……。

わたしも子どもの頃、母親の姿を探しまわった経験があります。
見つけたときの喜びと安堵感はいまでも覚えています。
本当にふたりのおかあさんはどこへ行ったのでしょうね!

マリアとマウスマウスのようすは、床板をはさんだ上下で展開されるので、
それぞれの場面を見比べるとおもしろさがよりいっそう広がります。
とくにネズミ一家のお部屋は見どころがいっぱいです。
コーヒーカップでつくったソファーや、ちいさな小瓶を利用したテーブルなど、
工夫とあそびごころあふれた部屋はなんとも魅力的。

マリアとマウスマウス、ふたりのルーツを知りたい方は、
前作『Mary and the Mouse, the Mouse and Mary』もぜひ読んでみてくださいね。

■まさしく「Oh,No!」

英語絵本 No Comments

こんにちは。ブッククラブの高橋です。
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
英語絵本P2コースで8月にお届けする絵本を紹介します。

★深~い穴に落っこちて大ピンチ★

◆『Oh, No!
Candace Fleming/文 
Eric Rohmann/絵
Schwartz & Wade Books/刊
2,624円(税込)

<翻訳版>
ふかいあな
なかがわちひろ/訳
あすなろ書房/刊
1,620円(税込)

竹におおわれたジャングルで
カエルが1匹、深い深い穴に落っこちてしまいます。
助けようしたほかの動物たちも次々と落下。
すると、一部始終を見ていたトラが、待ってましたとばかり
舌なめずりして穴をのぞき込みます。
思わず「Oh,No!」と叫ぶ穴の中の動物たち。
さぁ、一同の運命は?

一見単調なくり返しのお話が
穴の外と内のシーンを交互に入れ替え
そこにチラリとトラの影を見せることによって
起伏に富んだ、スリリングなストーリーとなっています。

画家は、2度のコルデコット賞に輝いたEric Rohmannさん。
動物たちの豊な表情と
流れるようなからだのラインも見ごたえがあります。

ジャングルの動物たちを震撼させた、ある日のできごと。
あなたの夏の思い出の一冊になってくれたら、ウレシイです。

<絵本town特集> 新宮晋さんのデビュー作

特集・あの作家さんのデビュー作! No Comments

新宮晋さん
しんぐう・すすむ

『いちご』1975年/文化出版局 

デビュー作の思い出
ニューヨーク郊外の彫刻家イサム・ノグチさんのアトリエを 訪ねた折、デザートに鉢に山盛りのイチゴが出た。尊敬するノグチさんの前で興奮気味だった僕は、大好きなイチゴに付いてなら本でも何でも描けますと、思わず言ってしまった。それがきっかけで、初めての絵本『いちご』が生まれた。それまでは、絵本を描くなんて思ってもみなかった。

●作家をめざすひとへのメッセージ
普段大きなスケールの彫刻を作っている僕にとって、絵本という のは、はじめから終りまで全て自分の手で作れる、小さな宇宙のようなものだ。子どもから大人まで、誰でもが楽しめる。こんな素敵な表現手段は他にはないだろう。思い切り楽しんでほしい、というのが、僕からのメッセージだ。

新宮晋さんのページ
ホームページ http://susumushingu.com
新宮晋 風のミュージアム/ホームページ http://windmuseum.jp
新宮晋 風のミュージアム/フェイスブック https://facebook.com/windmuseum

新宮晋さんの最新刊


ちいさなふしぎな森
BL出版/刊


>> デビュー作特集 作家一覧を見る

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