フィトンチッド香る? 緑のカーテンと、海と森の絵本。

絵本つれづれ, クレヨンハウス出版の絵本 No Comments

夏本番ですね! クレヨンハウス店頭でも、
朝顔が、花開きはじめました。

7/8朝10時の朝顔

今年の夏、この朝顔たちがすくすく伸びて、
東京店の壁面1階から屋上まで達する
「緑のカーテン」にチャレンジ中なのです。

このことは、『クレヨンハウス通信』8月号でも
ちょこっとレポートしていますよ。
夏休みまでには、ぐんぐん伸びているはずです。

7/8朝10時 緑のカーテンの様子
競うように、ぐんぐん成長中です!

スタッフ交替で、花の水やりや手入れをしていますが、
ときどき「お花屋さんですか」と尋ねられることも!?

「いつも、きれいですね」というお声に、花たちも、
わたしたちスタッフも、育てられている毎日です。
さて、ここに「海を育てた」男の子がいます。

 ……ざぱざぱん、ざぱざぱんって、
波が ぼくの足にあたったときに、
なんか きらりんって光って、
ぽとんって音がして……
「なあ、海さん、これ、くれるんか?」

ぼくが海からもらったのは、はじめは、
ひとつの青いビー玉だったんだけど……。

海のおっちゃんになったぼく 『海のおっちゃんになったぼく』
なみかわ みさき/文
黒井健/絵

ところで、絵本で「森林浴」という手もありますよ。
ページをめくるだけで、フィトンチッドが香ってきそうです。

姉崎一馬さんが全国の森に通いつめて、選んだ名キャスト!
いろんな木々の個性が集まって、『森のオペラ』の開演です。

森はオペラ 『森はオペラ』
姉崎一馬/写真・文

キャンドルナイトに『よぞらをみあげて』。

絵本つれづれ No Comments

今年の夏至は、6月21日です。

1年でいちばん昼が長くて夜が短いこの日、
電気を消して「キャンドルナイト」をたのしむひとときに、
こんな絵本はいかがでしょう……?

よぞらをみあげて 『よぞらをみあげて』
ジョナサン・ビーン/作
さくまゆみこ/訳
ほるぷ出版/刊
1,260円(税込)

眠れない夜、そっと窓を開けて、
外の空気をすいたくなること、ありませんか?

この絵本に登場する女の子も、
きょうだいや親が寝静まった後、眠れなくて、
窓から入る気持ちのよい夜の風に誘われ、ふとんをかかえて屋上へ。
大きな空の下で眠りにつきます。

とてもいいな、と思うのは、
子どもが屋上へ行く気配に気づいたおかあさんが、
その子が寝た後、そっとそばに寄り添うところ。

子どもの世界をじゃましないように見守り、
子どもの寝るかたわらで、あたたかい飲みものを飲みながら
夜空をながめている姿がすてきです。

子どもの頃は、自分では気づかなくても、
いつもこうして誰かに守られていたのだろうな、と。
そんなぬくもりを、思い出しました。

自分も屋上で深呼吸をしたような気持ちになれる絵本。
眠れない夜にも、おすすめです。

新学期・新生活がはじまって……

絵本つれづれ No Comments

ドキドキ・ワクワクではじまったはずなのに、
こんなはずじゃなかったと、
すでに立ち止まり、迷いかけている方におすすめします。

荒井良二さんのすてきな「黄色」が気持ちをラクにしてくれますよ。

ぼくのきいろいバス 『ぼくのきいろいバス』
荒井良二/作
学習研究社/刊
1,260円(税込)

「ぼく」は、きょう、隣町までひとりでおつかいに行く予定。
ドキドキしすぎて、今朝はすごーく早く目が覚めちゃった。

不安でいっぱいの「ぼく」のところへやって来たのは、おひさま色の黄色いバス。
もこもこ、にこにこ、「乗りなよ」って合図してくれたから、
思わず乗っちゃったら、大きな広場に連れて行ってくれたんだ。

そこには、穴を掘るひと、本を読むひと、サッカーをするひと、
いろんなひとがいろんなことをしていてね、
たのしそうに! 一生懸命! 

そんなみんなをじっと見ていたら、
不安なドキドキが、たのしいワクワクに変わっていったんだよ。

一生懸命の先からやって来るおひさま色の黄色いバス。
がんばりはじめたあなたにも、きっと来るはず!
 

その本がプレゼントに選ばれた理由は…?

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子どもの本売り場では、毎日たくさんのお客さまから選書のご相談をいただきます。
先日は、お知り合いの5歳になるお子さんに絵本を贈りたい、
というお客さまがいらっしゃいました。

いくつかご紹介したなかから、「これにします」とレジにお持ちくださったのは、
『はちうえはぼくにまかせて』。

『はちうえはぼくにまかせて』
ジーン・ジオン/作
マーガレット・ブロイ・グレアム/絵
もり ひさし/訳
ペンギン社/刊
1,260円(税込)

決め手はなんだったのかというと、
なんとプレゼントするお子さんの名前が、
この本の作者と同じ、ジオンさんというのだそうです。

自分と同じ名前が表紙に書いてあったらきっとびっくりされるでしょう。
しかもこんなにおもしろくてすてきな絵本をつくったひとなんて知ったら、
うれしいでしょうし、愛着もきっとわくのではないでしょうか。

お客さまは、驚かすために何も言わずに渡すおつもりだと、
ちょっぴりいたずらっぽく、うれしそうに話してくださいました。
まだ見ぬ5歳のジオンさんの驚きとよろこびを想像して、
わたしまでなんだかわくわくしました。

贈る相手のことを想い、あれこれ考えて、
そしてそんな時間をたのしみながら、
毎日たくさんの方が絵本を選んでいると思うと、
あらためてこの仕事のやりがいを感じます。

わたしたちが手渡す絵本1冊1冊に、
それぞれのいくつもの想いがあり、エピソードがあるのですね。

そんなことを感じながら『はちうえはぼくにまかせて』を読み返していたら、
植物が芽吹く春が待ち遠しくなりました。

岡田淳さんが来店されました。

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秋晴れの気持ちのいい日。
岡田淳さんがクレヨンハウスにあそびに来てくださいました。

岡田さんの最新刊 『フングリコングリ』、みなさんもう読みましたか?
小学校の図工室に来る不思議なお客さま……シジミチョウやテントウムシやねこ、
みんな図工の先生のお話を聞きに来るんです。

そこで語られる不思議でたのしいお話は、
思わず時間を忘れて聞き入ってしまうものばかり!
とってもすてきな一冊です。
ぜひ読んでくださいね。

いつも穏やかで、やさしい笑顔の岡田さん。
来てすぐにサインをしてくださいました。

岡田さん

『フングリコングリ』にはシジミチョウのイラストが入っています。
『ネコとクラリネットふき』には何かを思い描いているねこの絵が入っています。
しあわせそうなねこの考えているものは……?

窓の外を見ながら、一冊一冊ちがう絵を描いてくださいました。

岡田さんのサイン

こちらの本はクレヨンハウス店頭とe-shopでお買い求めいただけます!
ぜひコレクションに加えてください。

お忙しいなか、時間をかけてサインをしてくださった、岡田さん、
ありがとうございました。
またあそびに来てくださいね!

フングリコングリ
『フングリコングリ』
岡田淳/作・絵
偕成社/刊
1,050円(税込)
ネコとクラリネットふき
『ネコとクラリネットふき』
岡田淳/作
クレヨンハウス/刊
1,223円(税込)

大道あやさん展に感動したひとへ。

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渋谷区の松濤美術館で開催されていた展覧会に行って以来、
あらためて、大道あやさんの絵本に手が伸びるこの頃です。

いま手に入る大道さんの作品は少なめですが、
『あたごの浦』などは、何度読んでもフフッと笑ってしまいます。
展覧会ではその原画も展示されていましたが、
人間以外の生きものとも、まごころで通じ合っていた大道さんだからこそ、
あたたかいおかしみのある絵を描けたのだなあと、しみじみ思いました。

あたごの浦 『あたごの浦-讃岐のおはなし』
脇和子・明子/再話
大道あや/画
福音館書店/刊
780円(税込)

実は、会場で「あっ!」と声をあげそうになった絵がありました。
「ヘビのはなし」と題された3枚の絵。
これは、わたしたちクレヨンハウスの雑誌「月刊 音楽広場」(「クーヨン」の前身です)に掲載された作品でした。

以前、編集部に原画が保管されていた頃、拝見していたので、
こうしてたくさんのひとの目にふれること、うれしく思いました。

大道さんを訪ねて、広島のご自宅へ伺ったことがあります。
ちょうど『ヒロシマに原爆がおとされたとき』が出た頃で、
そのときにお聞きしたお話は、
『クレヨンハウス 絵本スクール』に掲載されています。

ヒロシマに原爆がおとされたとき 『ヒロシマに原爆がおとされたとき』
大道あや/作
ポプラ社/刊
1,733円(税込)

「わたしはね、子どもの本には、人間を出さないで、動物を出しとんの。
人間を描くのは難しいけど、犬や猫を描けば、それが人間にも通じるんですね。
動物をかわいがるこころは、平和に通じますよ」

そうおっしゃっていた、大道さん。
大道さんの絵にこころ震えたみなさんに、ぜひ読んでほしいなあと思って、
ご紹介させていただきます。

クレヨンハウス 絵本スクール 『クレヨンハウス 絵本スクール』
クレヨンハウス/刊
1,300円(税込)

スズキコージさんがご来店しました!

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先日このブログでもお知らせした、スズキコージさんのサイン会が
23日秋分の日にありました。

当日は、オレンジ色のツナギ姿で登場したスズキコージさん。
イベントがはじまるまでお店の外で休んでいた自然な雰囲気に、
通りがかったお客さまからは、
「似ているなぁと思っていたらご本人でびっくりした!」とのこと。

さて、サイン会ではおなじみの「ト音記号型蚊取り線香」のマークと
「コージズキン」のサインと、さらに腕に特製のハンコを押してもらって、
とてもよろこばれていました。
入口にいたわたしに、みなさん帰りがてら袖をまくりながら自慢してくださり、
こちらまでうれしくなりましたよ。

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もちろんブログをご覧のみなさまにも、
スズキコージさんサイン入りの本を、以下ご用意しました!
ご希望の方はどうぞお早めに。

<スズキコージさん サイン本一覧>
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左上から時計まわりに

『てのひらのほくろ村』
スズキコージ/著 架空社/刊 1,575円(税込)
『ぶたのぶたじろうさんは、クジラをたすけにいきました。』
内田麟太郎/文 スズキコージ/絵 クレヨンハウス/刊 998円(税込)
『大千世界の生き物たち』
スズキコージ/作 架空社/刊 1,995円(税込)
『WITCHEN』
スズキコージ/作 架空社/刊 2,500円(税込)
*在庫僅少本のため、多少汚れ、傷、湿気臭あり。ご了承ください。
『サルビルサ』
スズキコージ/著 架空社/刊 1,575円(税込)
『ガブリシ』
スズキコージ/作 ブッキング/刊 1,680円(税込)

そしていよいよ『ぶたのぶたじろうさん』表紙絵の原画展は30日(火)まで、
スズキコージさん特集の棚は10月3日までです。
ぜひ足をお運びください。お待ちしています!

今森光彦さんの涼やかな「里山」へ

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今森光彦さんの写真展「里山」に出かけてきました。

ちょうど作品を前に、ご自身がお話されるギャラリートークがあり、
ちいさな子から、そのひいおばあちゃん・ひいおじいちゃんにあたる世代まで、
たくさんのひとが、今森さんのトークに、写真に、魅入られていました。

ご本人のお話を伺っていると、草も虫も、湖も森も、ひとも……
レンズを向ける対象への、あふれんばかりの愛情があるからこそ、
あのすごい写真が撮れるのだと、つくづく感じさせられます。

里山' 『今森光彦フィールドノート 里山』
今森光彦/著
福音館書店/刊
2,940円(税込)

質問コーナーもあり、それに答えたことばが、強くこころに残りました。
里山を守るには、自然景観の保護というだけではない難しさがあるのだと。
いまは、里山に住む子どもも自然とあそぶことがなくなっている状況で、
その地に根ざしたひとびとの暮らしを守り、次世代に伝えていくことの難しさ。

でも、難しく、たいへんなことだと身構えるのではなく、
自分の身近にある、ちいさないのちに目を留めることからはじめよう、と
今森さんも、その写真も、教えてくれます。

この夏休み、東京では3つの写真展が重なり、大活躍の今森さん。
昆虫、里山、伊勢。3つのテーマで、それぞれ展開されています。

写真展「里山」は、大丸東京店・ミュージアムにて9/1まで。
次の週末(8/23・24)も、ギャラリートークがあるそうです。
お近くの方は、ぜひ。

行きたいけれど、行けないという方へ。
おうちにいながらにして、今森さんの仕事を堪能できるあれこれを
ピックアップしてみました!
どれでも、全部でも、ためしてみてください。

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1) 今森さんの写真絵本『わたしの庭』にひたる!
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目の前にあるのに、気づかずにいたことに、ハッとさせられます。

今回の「里山」写真展でも、先の「昆虫4億年の旅」(~8/17で終了)でも、
『わたしの庭』でおなじみの写真も、いくつかありましたよ。

『わたしの庭』
わたしの庭

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2) クーヨン連載中「いきもの万華鏡」の切り絵にチャレンジ!
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はさみひとつで、摩訶不思議な自然のかたちが現れます。

9月号は「クズ」。花も、ツルに生えた微毛も、葉の虫食いまで表現。
本誌では写真で紹介している切り絵の型紙が、ダウンロードできます。

▼切り絵の型紙のダウンロード
http://www.crayonhouse.co.jp/home/cooyon/thiscooyon.htm

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3) 掲画家・熊田千佳慕さんとの対談から、今森さんの思いを知る!
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ふたりの「昆虫少年」の満面の笑顔に癒されます。

花や虫の生態画や絵本で知られる熊田さんは、今森さんの憧れ。
クーヨン9月号の[スペシャル対談]に登場しています。

クーヨン9月号
クーヨン9月号

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4) 今森さんの世界を、もっともっと知る!
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里山塾や、昆虫ジャンボリーなど、参加・体験できるイベントも開催。

各地での展覧会の情報、絵本・写真集などのリストも。

▼今森光彦ワールド
http://www.imamori-world.jp/

とっておきのプレゼントを見つけるために

絵本つれづれ No Comments

夏休みに入って、早2週間が過ぎました。
予定表どおりに過ごせていますか?

夏休みに入ったらしたいこと「裏リスト」なるものがあれば、
まちがいなく第一位に輝くのは、やっぱり「朝ねぼう」ではないでしょうか?

ねぼすけスーザのおかいもの 『ねぼすけスーザのおかいもの』
広野多珂子/作
福音館書店/刊
840円(税込)

この絵本の主人公スーザは、夏休みではなくても毎日おねぼうさんなのです。
なんてったって、一緒に住んでいるマリアおばさんに、
耳元でフライパンをガンガンガンと10回たたかれて、やっと起きるのですからね。

そんなねぼすけスーザがひとりで早起きをして向かった先は、丘を5つ越えたまち。
露店や商店街のお店を一つひとつ見て歩きます。
大好きなマリアおばさんの誕生日プレゼントに「とっておき」を見つけるために。
 
 おばさんは何が似合うかな?
 おばさんは何が好きかな?
 おばさんは何をほしがっていたかな?
 
おこづかいの袋をにぎりしめ、それはそれは一生懸命にプレゼントを探すスーザがとってもかわいい一冊です。
読み終わったら、あなたもきっと、大好きなひとのために早起きをしたくなりますよ。

(お客様から)娘が気持ちよさそうな寝顔に……。

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ポッケのワンピース
娘のチノ(2歳)は絵本が大好きです。
枕の下に、お気に入りの絵本をたくさん入れています。

寝る前になるとかならず、
「コレよんで」と差しだしてくる絵本があります。
『ポッケのワンピース』という絵本です。

たくさんの動物が出てくる、すてきなお話です。
読み終わった後は、いろんな動物の名前を言いながら、
気持ちよさそうに寝る姿がとても愛らしいです。
(葛飾区・YNさま)

ポッケのワンピース
『ポッケのワンピース』
つちだのぶこ/作
学習研究社/刊
1,260円(税込)


*おたよりは、ことばづかいなどを一部「絵本ブログ」の表現に統一させていただいております。

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