2012/2/21 火曜日
高橋 :ブッククラブ
英語絵本
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こんにちは。
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から
英語絵本「P2コース」2月のご本を紹介します。
今月お届けするのは『Blowin’ in the Wind』です。
ボブ・ディランの名曲『風に吹かれて』の歌詞が、そのまま絵本になりました。
どのくらい道を歩めば人はおとなになれるのだろう。
どのくらい飛び続ければ、ハトは浜辺で翼を休めることができるのだろう。
このあと、問いかけは、平和について、自由について、続いていきます。
発売された1963年当時、アメリカは公民権運動の最中で、
この曲はその賛歌とも呼ばれたそうです。
哲学的で社会的な歌詞が、水彩画の名手によってひとつのストーリーのある世界になりました。
子どもたちが、ひとり、またひとりと集い、肌の色や性別の分け隔てなく仲よくなっていく。そんなようすは、まるで歌詞の問いかけの答えにもつながっていくようです。
あわただしく日々の生活に流されているなかで、
ふと立ち止まって現実のいまを見つめ直す。
そんなきっかけになる絵本だと思います。
2012/2/16 木曜日
揚石 :編集部
クレヨンハウス出版の新刊, クレヨンハウス出版の絵本
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忍術を身につけた立派で愉快な黒炭の小太郎が、
忍術修業の旅の先々で、奇怪なもののけたちとたたかう、冒険活劇絵本です。
小太郎ファンのみなさん、4年間お待たせしました!
新作の舞台は、雪積もる山深い信州。硫黄のにおいがつーんと立ちこめる湯治場です。さあ、そこでどんな妖怪とたたかうのでしょうか。見ものです。
「ややっ!」「ささささーっ」「まてーい」「どろどろどろーん」など時代ものならではのかけ声もたのしく、
子どもたちが忍術ごっこなどして寒さを吹き飛ばせる絵本です。そしてまた、
大人にもかなりの癒し効果があります。
とくに今回発売の「秘湯、まぼろし谷の怪の巻」は、絵がすばらしい!!
白い山を背景に、雪がちらちら降る湯気立つ秘湯……。
思わず目を閉じ、自分が温泉につかっているイメージをつい思い起こしてしまうような趣のある光景なのです。
親子ともども、残りわずかな冬をたのしんでいただくのにはうってつけの1冊です。
2012/2/14 火曜日
大井 :子どもの本売り場
絵本作家さん, イベント
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こんにちは。 子どもの本売場の大井です。
ようやく春を少し感じられたような晴れ渡った12日の日曜日、
原画展を開催中の『ちくわのわーさん』の作者、
岡田よしたかさんがご来店くださいました。
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「ちくわのわーさん」
◇岡田よしたか/作 ブロンズ新社/刊
1,029円
わーさんのふかしぎな行動がすごい!
と評判のナンセンス絵本。 |
やさしそうな笑顔が印象的な岡田さん、
ご自宅の近くの保育所では、毎年節分で鬼の役をしているそうで
(なんと山から下りてきて、子どもたちから恐れられるこわーい鬼なんだとか)
ご家族の手づくりの「きらず揚げ」をおみやげに持って来てくださったのを
ごちそうになったりと、とてもたのしい時間でした。
『ちくわのわーさん』は次の構想もあるようで、とてもたのしみです。
わーさんが自由自在に動く絵が愉快なサイン本も、
さらに追加でつくっていただきました!
原画展は今週金曜までですので、ぜひあそびにいらしてください。
2012/2/1 水曜日
高橋 :ブッククラブ
英語絵本
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こんにちは。
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から
英語絵本「P2コース」1月のご本を紹介します。
今月お届けするのは『Harry the Dirty Dog』です。
★『どろんこハリー』、このくらいの英語なら
原書にチャレンジしたい!★
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◆『Harry the Dirty Dog』
Gene Zion/文
Margaret Bloy Graham/絵
HarperCollins/刊
1,814円(税込)
翻訳版:『どろんこハリー』
わたなべしげお/訳
福音館書店/刊
1,260円(税込) |
ハリーは、黒いブチ模様のある白い犬。
ある日、お風呂に入れられるのがイヤで、家出をしてしまいます。
工事現場や線路わきであそんだり、ほかの犬たちと鬼ごっこをしているうちに
どんどん汚れ、いつのまにか白い部分がわすかに残る黒い犬になっていました。
疲れておなかのすいたハリーは、家に帰りますが
変わりはてた姿に、家族は誰もハリーだと気づいてくれません。
途方にくれるハリー。
いったいどうすればハリーだと気づいてもらえるのでしょうか。
1956年に出版されて以来、多くのひとたちに愛読され、
日本でも翻訳版『どろんこハリー』でおなじみの本書。
『どろんこハリー』の原書なら、たやすく読めるかと思いきや、
意外に文章量があって、オドロキ。
母国語とは違う言語で読むことのむずかしさをあらためて感じました。
でも、こまやかな描写の絵に助けられ、
最後のページでは、ハリーと一緒にしあわせな気持ちにひたれました。
寒くて、外に出るのがおっくうな日は
じっくり、原書で絵本を読んでみませんか。