2012/3/29 木曜日
早崎 :ブッククラブ
英語絵本
No Comments
こんにちは、ブッククラブの早崎です。
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から
3月の英語絵本「P1コース」と「P3コース」のご紹介です。
まずは「P1コース」、今月は2冊です。
★だれかの忘れものの帽子、そこから広がる想像の世界★
|
◆『Hat』
Paul Hoppe/作
Bloomsbury/刊
1,512円(税込) |
ある日、ヘンリーは公園で大きな帽子を拾います。
その帽子がとても気に入ったヘンリーは、
帽子の活用法を想像しはじめます。
ネズミとりやマジックの仕掛けにもうってつけだし、
逆さにすればボードやそり滑りにも使えると、
つぎつぎ想像を広げるヘンリーにおかあさんがひとこと。
「でも、帽子をなくしたひとは困るよね」
そこで、こんどは帽子をなくした持ち主に
起こりうることを想像しはじめたヘンリーは……。
ヘンリーの想像力の豊かさにも驚かされますが、
帽子があった場合となくした場合の対照的な想像もコミカルで笑えます。
そしてもう1冊は『Richard Scarry’s Cars and Trucks from A to Z』。
てのひらサイズのリンゴ型が目を引く、
クレヨンハウス店頭でも人気のアルファベット絵本です。
「Apple car」「Bananamobile」「Crayon car」など、
アルファベット順に愉快なかたちの車がたくさん登場します。
なかには、クスッと笑ってしまうヘンテコな車も……。
乗りもの好きの子どもはもちろん、
アルファベットにはじめてふれる子どもにもオススメです。
そして「P3コース」。
★「古きよき時代」の真空パック、『サリーのこけももつみ』を原書で★
|
◆『Blueberries for Sal』
Robert McCloskey/作
Viking Press/刊
1,814円(税込)
翻訳版:『サリーのこけももつみ』
石井桃子/訳
岩波書店/刊
1,785円(税込) |
作者McCloskeyの娘Sally と妻をモデルにした本作。
作者いわく「クマ以外はほとんど本当」の物語です。
濃紺1色で描かれるペン画がなんとも魅力的です。
人間の親子とクマの親子が丘をはさんで、
それぞれブルーベリー摘みにいそしみます。
ところがそのうち、人間の子とクマの子が入れちがいに。
ママのうしろにクマの子、クマのうしろにサリーが……、
あれあれ、どうなる?
ある写真家の方の本に書かれていたことですが、
アラスカのクマは冬眠に備えブルーベリーを食べるらしく、
ブルーベリー摘みの途中で人間とクマが
ばったり遭遇することが実際にあるそうです。
サリーのように気づいたらクマのうしろに……なんてことも、
本当にあるかもしれませんね!
2012/3/19 月曜日
高橋 :ブッククラブ
英語絵本
No Comments
こんにちは。
まだまだ寒い日が続きますが、日差しは日に日にまぶしくなり春を感じます。
さて、「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から英語絵本「P2コース」3月のご本を紹介します。
★パグにも衣装?バレリーナになった犬の物語★
|
◆『Dogs Don’t Do Ballet』
Anna Kemp/文
Sara Ogilvie/絵
Simon & Schuster/刊
1,613円(税込)
翻訳版:『バレエをおどるいぬなんていない?」
かどのえいこ/訳
BL出版/刊
1,575円(税込) |
主人公の少女が一緒に暮らしている犬は、たいていの犬がするようなしぐさは
一切せずひたすら、バレエをおどることに執着しています。
そんな姿を見かね、少女が父親に自分のバレエのレッスンに
愛犬ビフを連れて行ってよいかたずねると
「犬はバレエなんかしないよ」と一笑されてしまいます。
でも、もちろんそんなことであきらめるビフではなく……。
表紙からもおわかりのように、ビフの犬種はパグ。
あの二頭身くらいで、顔のひしゃげた、ブサカワ代表のような犬です。
たしかに、かわいいんですけど、
あえてチュチュを着なくてもね~と思うのはわたしだけでしょうか。
でも、逆風にメゲることなく、“好き”をつらぬいて
自分の夢を実現させたビフは、あっぱれ。
“好き”は、すべての行動の原動力なのですね!
この春、ビフを見習って、好きなことをもっときわめてみたくなりました。
2012/3/5 月曜日
福寿 :編集部
クレヨンハウス出版の絵本
No Comments
こんにちは。編集部の福寿です。
『おばけのめをみて おとうとうさぎ!』、
『まじょにはクッキー おとうとうさぎ!』に続き、
こわがりの「おとうとうさぎ」が主人公の絵本、
『ひみつのおかしだ おとうとうさぎ!』が発売されました。
2010年、スウェーデンの子どもたちが選んだベスト1の絵本。
なにしろ絵が迫力満点です!
こわーいトロルにさらわれて、
森の奥のぶきみなおかし工場に連れ去られた「おとうとうさぎ」。
つまみ食いをしないように、口にはテープをはられて
ほかの子どもたちと一緒に働かされることに。
ここから逃げ出すには、「ひみつのおかし」を見つけなくては!
今回、「おとうとうさぎ」は勇気を出して、
頭が痛くなるほど(!)答えを考えて、みんなを助け出します!
ハラハラ、ドキドキするけれど、最後は笑顔になれるので、ご安心を。
2012/3/1 木曜日
早崎 :ブッククラブ
英語絵本
No Comments
こんにちは。
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から
英語絵本「P1コース」「P3コース」2月のご本を紹介します。
まずは「P1コース」、今月は2冊ご紹介します。
★ちいさなTitchが手にした「大きなもの」とは……★
|
◆『Titch』
Pat Hutchins/作
Aladdin Paperbacks/刊
698円(税込)翻訳版:『ティッチ』
いしいももこ/訳
福音館書店/刊
1,155円(税込) |
3人きょうだいの末っ子Titchは、ちいさな男の子。
姉のMaryと兄のPeteの3人で一緒にあそびますが、
Titchはいつも浮かない表情。
自転車や楽器など兄姉の持ちものは大きいのに、
自分の持ちものはすべてちいさいことに不平不満のTitch。
ある日ちいさな種を植えたら……。
私自身もTitchと同じ3人きょうだいの末っ子で、
ちいさい頃は大きさにこだわったり、
自分だけ損をしているような気持ちになったものです。
でも、ちいさくてもいつかは大きく育つことを、
ラストで見せる満面の笑顔のTitchが証明してくれます。
もう1冊は、『In a People House』。
★家の中には何があるの?★
|
◆『In a People House』
Dr.Seuss & Theo LeSieg/文
Roy McKie/絵
Random House/刊
898円(税込) |
人間の家の中を知り尽くしたネズミが、
トリに家の中を案内するお話です。
ネズミはトリにものの使い方を実演しながら説明します。
紙と鉛筆のつかい方や電話機のかけ方など、
ありとあらゆるものを勝手に使って
家の中は大変なことに!
アメリカでBeginner Booksとして人気の本作。
clock、table、telephoneなど、身近な単語がたくさん登場するので、
子どもと一緒に実際の家の中から同じものを探しても盛り上がりそうですね。
そして「P3コース」。
★曾じいさんは、みどりがお好き★
|
◆『Grandpa Green』
Lane Smith/作
Roaring Brook Press/刊
1,696円(税込) |
ポップでユーモラスな作風が特徴の個性派ベテランの新作です。
初のコルデコット・オナー賞受賞時には若者でしたが、
すっかりその作品に円熟味を感じる年代に。
そして今年、本作で2度目のコルデコット・オナー賞を受賞!
直訳で『みどりじいちゃん』という題の本書。
思わずじっと見入ってしまうトピアリー作品がたくさん登場します。
トピアリーとは園芸用語で庭木を彫刻的に仕立てたもののこと。
表紙のゾウがそのひとつ。
園芸好きでとくにトピアリーに凝っている曾祖父、
その生い立ちを彼の作品を追いながらひ孫が語ります。
色は黒のライン以外ほぼ緑づくし。
目が自然界のありとあらゆる緑に洗われるよう。
曾祖父への、そして木々への愛が静かに伝わります。