「おおきな木」から愛について考える!

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こんにちは。ブッククラブの森です。
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
4月の英語絵本「P3コース」でお届けする絵本を紹介します。


The Giving Tree』(CD付き)
Shel Silverstein/作
HarperCollins /刊
2,916円(税込)

<翻訳版>
おおきな木
シェル・シルヴァスタイン/作 村上春樹/訳
あすなろ書房/刊
1296円(税込)

★何度読んでも、味わい深いお話です★
今回の絵本は、多くのひとびとに愛される
ベストセラー絵本である『おおきな木』の原書です。

登場するのは一本のおおきな木と少年。
少年が大好きな木。少年のためなら何でも力になります。
さみしいときは一緒にあそび、おなかがすいたらリンゴを与えます。

やがて少年は大人になり、木に会いに行くこともなくなり……。
成長した少年は、お金がほしい、家がほしいと木に伝え、
そのたびに木は自分の身をけずり、少年に差し出します。
それでもしあわせだと思った木。
最後の場面は、切なくもあり、愛おしくもあり。
子どもと大人とで捉え方が違うかもしれません。

昔読んだという方も、もう一度本を開いてみると、
また別の感覚が生まれるのでは……。

本当の愛情とは何か、あらためて考えさせられる一冊です。

あの「かいじゅうたち」と原書で再会!

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こんにちは。ブッククラブの高橋です。
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
4月の英語絵本「P2コース」でお届けする絵本を紹介します。


Where the Wild Things Are
Maurice Sendak/作
HarperCollins/刊
2,770円(税込)

<翻訳版>
かいじゅうたちのいるところ
じんぐうてるお/訳
冨山房/刊
1,512円(税込)

★子ども部屋から、かいじゅうたちのいる世界へ★

タイトルにある“the Wild Things”。
翻訳版では、“かいじゅうたち”と訳されています。
そう、この絵本は『かいじゅうたちのいるところ』の原書。
20世紀を代表すると言われるこの作品を、ぜひ原書で味わってみましょう。

ある夜、ありとあらゆるいたずらをしまくったマックス。
とうとう、おかあさんから夕食抜きでベッドへ入れられてしまいます。
すると、マックスの部屋に不思議な変化が。
みるみるうちに木が茂り、子ども部屋はジャングルに変身。
その先に広がる大海原をボートに乗ってこぎ出すと
マックスは、かいじゅうたちのいるところに到着します。
そこで、かいじゅうたちの王となったマックス。
月夜の下で大いに騒ぎ、たのしい時間を過ごします。
そのとき、遠くからいいにおいが漂ってきて……。

わかりやすい文体の短い構成にもかかわらず
そこに広がるのは、時空を超えた壮大なスケールの世界。
恐ろしい顔つきの、でもどこかあいきょうのあるかいじゅうたちが
生き生きと躍動する世界は圧巻です。

どんな冒険に出ていても、子どもが戻ってくるのは、おかあさんのところ。
親子のつながりをさらりと描いたラストも印象に残ります。

今月からP2コースへ進まれた方も、きっと、センダックさんの巧みな力で、
難なく壮大な冒険にひき込まれてしまうことでしょう。