さいとうしのぶさんお話し会&サイン会

絵本作家さん, イベント No Comments

8月23日(金)、大阪店では、
さいとうしのぶさんのおはなし会&サイン会がありました。
朝から、雨が降ったりやんだりのぐずついた天気。
そんな中、お昼過ぎに、さわやかな笑顔で、さいとうさんがやって来られました。

お電話では息子の湧(わく)くんと一緒に来られるようにおっしゃっていたので、
その元気な登場をたのしみにしていたのですが、
どうやら家を出る寸前になって「ママ、さむい…」と言い出され、
どうやら風邪をひいてしまったようす。
大あわてでおうちの体制を整えてから来てくださったそうです。
(前日までは「ママのお手伝いをする!」と張り切っておられたらしく……残念でしたが、次回の活躍をたのしみにしています)

お話がはじまる10分くらい前から、子どもさん連れのお客様が続々と階段を上がってきてくださり、にぎやかな会がはじまりました。

まずは、峯陽さんの歌をうたいながら手づくりの布絵本を披露。
場はすっかりさいとうさんのあったかーい雰囲気に包まれ、
その後も次々にたのしい絵本を紹介してくださいました。

紙でつくったカレーの具材を、紙でつくった鍋に入れて、
「あーぶくったった にえったった にえたかどうだかたべてみよう」とうたい、
「煮えたかな?」と、さいとうさんが子どもたちに聞くと、
「まだ!」
「……まだ煮えない……じゃあ、もう1回!」
「あーぶくたった……」

何度も何度もこの掛け合いを続け、
子どもたちから「煮えた!」の声を聞くまで、たのしげにくり返してくださるさいとうさん。
「もう煮えた!」の声を聞いて、ようやく鍋からおいしそうな大きなカレーの絵を取り出し、みんな大歓声!

いろんなアイデアいっぱいの手づくり絵本に、
子どもたちもびっくりしたり、笑ったり、身をのりだしたり……。
そんな和気あいあいの時間でした。

さいとうしのぶさんお話し会&サイン会

11月からは、毎日新聞(関西エリアのみのようですが……)で
「おかしなおかしなおかしのはなし」(仮)というおはなしの連載がはじまるとのことで、
その作品の絵を描くことに精を出しておられるとのこと。

来年には、リーブルから絵本化の予定もあるそうです。
どうぞおたのしみに!

飯野和好さんのサイン本、お早めに!

絵本作家さん, イベント No Comments

こんにちは。子どもの本売り場の大井です。

ちょっとご報告が遅くなってしまいましたが、
月1回の連続講座「子どもの本の学校」、8月の講師は飯野和好さんでした。

講演タイトルは、「おっと、痛快絵本の読み語りの旅でい! 青山の宿」。
なんといったって、飯野和好作・演出・出演ということで、
当日はたくさんのお客様にご参加いただきました。

拍子木の音とともに、さっそうと登場した飯野さんは、三度笠に脚絆の旅姿!
着慣れていらっしゃるので、その仕草や動きも本当にかっこよくて、
みんな魅入ってしまいます。

三度笠に脚絆の旅姿で登場!
三度笠に脚絆の旅姿で登場!(撮影/宮津かなえ)

お話で和んだあと、さっそく読み語りに。
演目はもちろん、4月に出た新刊
『くろずみ小太郎旅日記その6 怪僧わっくさ坊暴れる! の巻』。

わっくさ坊が「あ~ま~に~む~にー…わっくさ~わっくさ~」
とお経を唱える場面では、ユーモアたっぷりの熱演に、
会場のあちこちから笑い声がもれ聞こえていました。

「あ~ま~に~む~にー…」
「あ~ま~に~む~にー…」(撮影/宮津かなえ)

ほかにも『ねぎぼうずのあさたろう』や『おならうた』、『わんぱくえほん』など
おなじみの絵本の読み語りと、トークあり、歌ありの豪華な読み語りの1時間半でした。

その後のサイン会でも、タイトルによってそれぞれ違う絵をつけてサインを書いてくださった飯野さん。
お店でも少しですがご用意しています。

1979年初版の待望の復刊、川崎洋さんが文を書かれた『ぼうしをかぶったオニの子』もありますよ!
ご希望の方はお早めにどうぞ。

飯野和好さんサイン本

『くろずみ小太郎旅日記その6 怪僧わっくさ坊暴れる!の巻』
飯野和好/作
クレヨンハウス/刊
1,260円(税込)

『おならうた』
谷川俊太郎/原詩
飯野和好/絵
絵本館/刊
1,260円(税込)

『ぼうしをかぶったオニの子』
川崎洋/作
飯野和好/絵
あかね書房/刊
1,470円(税込)

9月には『ねぎぼうずのあさたろう』の新刊が出るなど今後の予定もたのしみですね。
飯野さん、雨の中ご来店くださったみなさま、ありがとうございました!

今森光彦さんの涼やかな「里山」へ

絵本つれづれ, 絵本作家さん No Comments

今森光彦さんの写真展「里山」に出かけてきました。

ちょうど作品を前に、ご自身がお話されるギャラリートークがあり、
ちいさな子から、そのひいおばあちゃん・ひいおじいちゃんにあたる世代まで、
たくさんのひとが、今森さんのトークに、写真に、魅入られていました。

ご本人のお話を伺っていると、草も虫も、湖も森も、ひとも……
レンズを向ける対象への、あふれんばかりの愛情があるからこそ、
あのすごい写真が撮れるのだと、つくづく感じさせられます。

里山' 『今森光彦フィールドノート 里山』
今森光彦/著
福音館書店/刊
2,940円(税込)

質問コーナーもあり、それに答えたことばが、強くこころに残りました。
里山を守るには、自然景観の保護というだけではない難しさがあるのだと。
いまは、里山に住む子どもも自然とあそぶことがなくなっている状況で、
その地に根ざしたひとびとの暮らしを守り、次世代に伝えていくことの難しさ。

でも、難しく、たいへんなことだと身構えるのではなく、
自分の身近にある、ちいさないのちに目を留めることからはじめよう、と
今森さんも、その写真も、教えてくれます。

この夏休み、東京では3つの写真展が重なり、大活躍の今森さん。
昆虫、里山、伊勢。3つのテーマで、それぞれ展開されています。

写真展「里山」は、大丸東京店・ミュージアムにて9/1まで。
次の週末(8/23・24)も、ギャラリートークがあるそうです。
お近くの方は、ぜひ。

行きたいけれど、行けないという方へ。
おうちにいながらにして、今森さんの仕事を堪能できるあれこれを
ピックアップしてみました!
どれでも、全部でも、ためしてみてください。

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1) 今森さんの写真絵本『わたしの庭』にひたる!
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目の前にあるのに、気づかずにいたことに、ハッとさせられます。

今回の「里山」写真展でも、先の「昆虫4億年の旅」(~8/17で終了)でも、
『わたしの庭』でおなじみの写真も、いくつかありましたよ。

『わたしの庭』
わたしの庭

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2) クーヨン連載中「いきもの万華鏡」の切り絵にチャレンジ!
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はさみひとつで、摩訶不思議な自然のかたちが現れます。

9月号は「クズ」。花も、ツルに生えた微毛も、葉の虫食いまで表現。
本誌では写真で紹介している切り絵の型紙が、ダウンロードできます。

▼切り絵の型紙のダウンロード
http://www.crayonhouse.co.jp/home/cooyon/thiscooyon.htm

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3) 掲画家・熊田千佳慕さんとの対談から、今森さんの思いを知る!
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ふたりの「昆虫少年」の満面の笑顔に癒されます。

花や虫の生態画や絵本で知られる熊田さんは、今森さんの憧れ。
クーヨン9月号の[スペシャル対談]に登場しています。

クーヨン9月号
クーヨン9月号

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4) 今森さんの世界を、もっともっと知る!
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里山塾や、昆虫ジャンボリーなど、参加・体験できるイベントも開催。

各地での展覧会の情報、絵本・写真集などのリストも。

▼今森光彦ワールド
http://www.imamori-world.jp/

マイク・セイラーさんがご来店されました!

絵本作家さん, イベント No Comments

先日、このブログでもお知らせしました、
『ぼちぼちいこか』の作者マイク・セイラーさんのトーク&サイン会がありました。

前日から心配していたのですが、当日はあいにくの雨…。
それでもクーヨンの取材のために開店前にきてくださったマイクさんは、
葛飾北斎の描く浮世絵のような波の柄のシャツに黄色(トレードマークなんだとか)のキャップがとてもお似合いで、スタッフにも気さくに話しかけてくださいました。

おおいに盛り上がっていたインタビューのようすは次のクーヨン6月号に掲載します。
どうぞお楽しみに!

そして午後からはいよいよイベントがはじまりました。
はじめにクレヨンハウスのお店を地球にみたてて、あっちがアメリカ、こっちが日本、
お店の端から端までこーんな距離を移動してここにきましたという話しぶりに、
みんなすぐにひきこまれてしまったようです。

そのあとの、みえないわゴムをひっぱっての『わゴムはどのくらいのびるかしら?』
未邦訳の『Black Lagoon』シリーズのよみきかせでも、
読み手と聞き手の交流する思いが熱気となって、お店に満たされているのを感じました。

とくに『ぼちぼちいこか』では消防士に船乗り、バレリーナと
さまざまなものに挑戦するかばくんに、みんな大きな声で 「No~!」。
そして最後に「ま、ぼちぼちいこか ということや」と
みんなで一体となって味わうのはすてきな経験でした。

トークの最後には、この絵本を訳された今江祥智さんがこの日に合わせて送ってくださった、マイクさんへのお手紙をご紹介し、お渡しすることができました。
直筆の丁寧な絵入りのお手紙にはマイクさんも感激されて、
おかえしにと色紙に書かれたのは、かばくんの絵と今江さんへのメッセージ。
気持ちのこもった力強い筆跡に、お預かりしたスタッフからは思わずほーっと息がもれました。

その後のサイン会でも、一人一人丁寧に時間をかけてサインしてくださり、
帰られるお客様の上気してうれしそうな顔が印象的でした。

そして、残念ながらご参加いただけなかった方のためにも、
マイクさんが時間になるまで『ぼちぼちいこか』にサインをしてくださいました。
20冊限定なのでお早めにどうぞ。

イベントのご案内をしていて、
「自分も子どもも持っててうちに2冊あります」という方も少なくなかったこの絵本。
それぞれの読んだ記憶や思い出とともにご来店くださったみなさまと
1冊の絵本を年齢を超えて、一緒にたのしんだ時間こそが
マイクさんのすてきなプレゼントだったように思います。

マイクさん、ほんとうにどうもありがとうございました!

マイク・セイラーさんトークショー&サイン会 in クレヨンハウス
撮影/宮津かなえ

*マイク・セイラーさんのサイン本は、eショップでもご購入いただけます。
残りわずかですので、お早めにどうぞ!

>>ご購入はこちらから

4月13日、マイク・セイラーさんが来店します!

絵本作家さん, イベント No Comments

 こんにちは。子どもの本売場の吉村です。
今日は、もう間近にせまっているマイク・セイラーさんのトーク&サイン会のお知らせをしたいと思います。

マイク・セイラーさんは、みなさんもうよくご存知の『ぼちぼちいこか』(偕成社)の原作者です。
1975年初版の原書、『What Can A Hippopotamus Be?』は、
現在では残念ながら手に入りません。

マイクさんは1936年、アメリカ、ロサンゼルス生まれの72歳。
現在は特にAuthor Visit活動に力を入れておられるということで、
今回の来日もその活動のひとつだとか。
直前にはおとなりの韓国で。そしてクレヨンハウスでのトーク&サイン会のあとは、
横田で1週間、Author Visitを行う予定だそうです。

今回はそのスケジュールの合間に、日本の書店で日本の読者にも会いたいということで、偕成社さんが新宿の紀伊國屋さんとクレヨンハウスを紹介してくださったというわけです。

さて、『ぼちぼちいこか』が日本でこれだけ愛され、ロングセラーであり続けている理由のひとつには、児童文学作家、今江祥智さんの名訳のお力が大きいのではないでしょうか。
そこで、今江さんに、マイクさんがクレヨンハウスに来てくださることをお知らせしたところ、
「せっかくだからマイクさんにおてがみでも書きましょう」
などと気軽に言ってくださいました。

13日のトーク&サイン会では、今江さんからマイクさんにあてたおてがみも、ご紹介できるかもしれません。
電話のむこうの今江さんは、マイクさんにはお会いできないけれど
「よろしゅうに。まぁぼちぼちセイラー」などと絶妙の今江節を披露してくれました!

さて、さて、13日のトークイベントでは、ホワイトボードをお使いになるとか。
イラストもお得意のマイクさんが日本の読者にどんなプレゼントを用意してくださっているのか……たのしみとドキドキの2時間になりそうです。
この機会にぜひお出かけください。

4月13日(日)13:00~15:00、クレヨンハウス子どもの本売場で待っています。
また、ご来店いただけない方もサイン本のご希望があればご連絡ください。

ぼちぼちいこか
『ぼちぼちいこか』
マイク・セイラー/作
ロバート・グロスマン/絵
いまえよしとも/訳
偕成社/刊
1,260円(税込)
わゴムはどのくらいのびるのかしら?
『わゴムはどのくらいのびるのかしら?』
マイク・サーラー/文
ジェリー・ジョイナー/絵
岸田衿子/訳
ほるぷ出版/刊
1,260円(税込)

>イベントの案内はこちら

ありがとう 石井桃子さん

絵本作家さん No Comments

こんにちは。子どもの本売場の吉村です。

石井桃子さんが4月2日に亡くなりました。
いつかこの時が来ることを知りながら、訃報に際し石井さんだけはまだまだ現役であり続けてほしいと思っていた……と多くのみなさんが感じたことではないでしょうか。

店でもさっそく「ありがとう 石井桃子さん」のコーナーを作りましたが、
あらためて、そのお仕事の大きさ、深さを感じずにはおれませんでした。

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石井桃子さんを悼んで、クレヨンハウス代表の落合恵子が、4月8日の東京新聞でその思いを綴りました。ごらんください。


石井桃子さんが亡くなった。その後に続けるべき言葉がまだ見つからないでいる。

創作、翻訳、編集、そして「かつら文庫」の活動等々、戦後の児童文学の深く上質なこの「牽引車」を、ほかの方々は何と呼んでおられるのだろう。
先生とお呼びすることに微塵の躊躇や不安はないのだが、
はじめてその作品に接した小学生の頃に戻り、わたしは桃子さんと「さん」づけで呼びたい思いがある。
小学校への入学祝いに母から贈られた何冊かの本の一冊が、『ノンちゃん雲に乗る』だった。
桃子さん、最初の創作である。

「ももこさん、ももこさん」。クラスに同名の友だちがいて、
余計にもうひとりの桃子さんを身近に感じた。
ノンちゃんを心の住人に迎え入れることができたわたしは
、母が会社から帰るのを待つ夕暮れ時、アパートの階段に座り、
ズック靴の足を夕焼けに染めながら、ノンちゃんと親密な会話を交わした。

この物語を桃子さんが書き始めたのは、戦時中のこと。
兵庫県の図書館の館長だった小寺啓章さんの『資料でみる石井桃子の世界』。
そこには次のようなエピソードが記されている。

「兵営にいて心痛していた友人を慰めるために」ノンちゃんを書いた、と。
受け取った友人は「読んでいる時だけ人間になっている」と、
「わら半紙」のような紙に書かれた原稿をまわし読みした、と。

三月、「かつら文庫50年の軌跡」展に出かけてこの小冊子を持ち帰ったクレヨンハウス子どもの本のフロアの責任者は四十代後半。
訃報に接し、作家別に分かれた書棚から改めて「石井桃子さん ありがとう」のコーナーを黙々と作りあげたのは二十代のスタッフである。

介護の必要になった母の枕辺で、『おやすみなさいのほん』を母に読んできかせたのは六十代のわたしであり、母は八十代だった。

いまわが店の「石井桃子さん ありがとう」のコーナーで、
ブルーナのうさこちゃんシリーズに額を寄せ合って懐かしそうに見入っているのは父親と中学生の息子さん。
父子共に、うさこちゃんシリーズを読書体験のスタートとしているという。

ピーターラビットにも三世代の愛読者はいる。
クマのプーさんシリーズは、わたしの年末年始休みのナイトキャップであり続けてくれる。

 戦時中、日本で桃子さんがノンちゃんを書いていた頃、
アメリカの小さな入り江で、『ちいさいおうち』を生み出したのが、バージニア・リー・バートン。
それを1960年代に翻訳されたのが、桃子さん、という嬉しい偶然(必然でもある)にもまた心躍る。

夭折した女友だちとの交流を描いた『幻の朱い実』を今週はもう一度読み直そう。
『幼ものがたり』の終わりあたり、「明治の終り」と題された章は次のようなフレーズで締めくくられる。

「…昼間、家のなかでぶらぶらしているのは、私ひとりになった。おとなは、みな忙しい。(略)私は、まだ自分では、世の中へ出ていかなかった。世の中が私の前を通ったり、私の中へはいってきたりしていただけである。ちょうどそのときが、明治の終りであった」

 あれからずうっと、「世の中」と、それぞれの子どもを見つめ、受け入れ、対峙もし、それは丁寧に活動をされてきた桃子さん。
雲に乗って、また新しい何かを見つけられましたか?

落合恵子
(東京新聞 4月8日夕刊より)

川端誠さん、3/22(土)にラジオ出演!

絵本作家さん No Comments

おかげさまで、落語絵本は、子どもから大人まで、
大人気です。そんなうわさが広まったのか、
あのNHK「ラジオ深夜便」に、出演とあいなりました!
明日3/22(土)、NHKラジオ第一、AMです。

「深夜便」という名前の番組ですから、
放送は、もちろん深夜です。
23時10分から24時30分まで、ですから、宵の口ですよね?

でも、この番組、生放送なのです。
愛犬の散歩もあり、早寝早起きという川端さん、
いつもなら、とっくにご就寝の時間とか。

「人生私流」というコーナーで、
ライフワークの落語絵本について語ります。
絵本の一節を、読んでくださる予定です。
なににするかは、当日の気分次第ということですが……
どうぞ、ご期待ください。

編集担当の役得で、生放送の現場を見てきます。
たのしみ! です。

金子みずゞを読みたい日。

絵本作家さん, クレヨンハウス出版の絵本 No Comments

きょう3月10日は、詩人・金子みすゞが26歳で亡くなった日、
故郷の山口県長門市では、みすゞ忌が行われていることでしょう。

「みんなちがって、みんないい」
というフレーズでおなじみの「私と小鳥と鈴と」はじめ、
みずみずしい感性の詩512篇を残しています。

この詩のフレーズを思いおこすときは、
いつも吉岡しげ美さんの歌のメロディになっています。
歌になると、詩のことばがさらに強く、からだのなかに浸透していく感じです。

『金子みすゞをうたう~みんなを好きになりたいな』は、
吉岡さんのエッセイと歌の楽譜をまとめた本です。

『金子みすゞをうたう~みんなを好きになりたいな』 『金子みすゞをうたう~みんなを好きになりたいな』
吉岡しげ美/著
はたよしこ/絵
クレヨンハウス/刊
1,523円(税込)

20年以上、みすゞの詩をうたってきた吉岡さんが、
人生の節々で、みすゞの詩に励まされてきた、その思いを綴っています。

はたよしこさんの生命力みなぎる絵が、とても素敵です。

春に生まれ(1903年4月11日)、春に旅立ったみすゞの詩は、
春に芽吹くいのちのようでもあり、
見るものにいとしさといのちのふしぎを感じさせてくれるようにも思います。

谷川俊太郎さん&しりあがり寿さん+祖父江慎さんの絵本制作中!

絵本作家さん, クレヨンハウス出版の絵本 No Comments

2月のある日、3人の超異才がクレヨンハウス編集部に集まりました。

詩人の谷川俊太郎さん、漫画家のしりあがり寿さん、
そして、ブックデザイナーの祖父江慎さん。
実は、な、なんとこの3人でつくる絵本の企画が進行中なのです!

クレヨンハウスから刊行中の「あかちゃんから絵本」シリーズの新作です。

何かを教えようなんて下心は捨てて、あかちゃんが本当によろこぶものをつくろう
という試みに、しりあがりさん、祖父江さんはジャストマッチ!


なごやかな打ち合わせ風景はこの後思わぬ方向に……?

今回の絵本は、谷川さんが先に文章を考えていました。
タイトルは「せん」。
1本の線が主人公という設定を前に、この日は3人そろってはじめての打ち合わせ…
…のはずだったのですが――。

しばし話し合いの後、「やってみる?」となりまして、
祖父江さんがコピー用紙を貼り合わせ、しりあがりさんがペンをとり……。

もしやライブ制作、即完成!? 
編集担当の鼻、ふくらむ!


編集部の長机が一転、熱い作業台に!?

このようすは、[月刊クーヨン]4月号(3月3日発売)で、くわしくご紹介します。
ときどきここでも進行状況をお伝えしていきますので、
この絵本の行方が気になる方は、チェックくださいませ!

撮影/宮津かなえ

『ときそば』原画展やってます!

絵本作家さん, クレヨンハウス出版の絵本 No Comments

『ときそば』の原画展開催中のクレヨンハウス東京店に
作者の川端誠さんが来店してくださいました。

原画と絵本をしみじみ見比べられて……
(やはり原画の色合いの再現はむずかしいのですが)
「印刷された絵本としては、よい出来ですよ」とのおことば。

川端さんスナップ―原画展にて

漆黒の闇色は、原画を拝見して、いちばんに感激したところ。
ぜひ、原画を見てほしいです。

先にご紹介した手彫り印を押して、
『ときそば』のサイン本もつくっていただきました!

Eショップで限定販売します。
>>ご購入はこちらからどうぞ

ほかにも、1月25日の初天神にあわせて『はつてんじん』
(縁日に出かけた親子の掛け合いに大笑いです)
2月3日の節分にあわせて『おにのめん』も!
(落語では珍しく、女の子が主人公で、関西弁の噺です)

店頭でのサイン中に、たくさんのお客様からお声掛けいただきました。
自分の名前とサインが描かれるのをじーっと真剣に見入る子どもたち。

お孫さんへのプレゼントにします、というおばあちゃまや
お話会で読もうと「はつてんじん」をお求めにいらした方も。

みなさん、川端さんとの偶然の出会いに大喜びされていましたが、
こうして読者の方々にお目にかかれるのは、とってもうれしいです。

ご感想を書いて送ってくださるハガキにも、いつも大感激しています。

最近とくにうれしかった、MKさん・8歳からのおハガキをご紹介!

『ときそば』でも、そんなおたのしみが見つかりますよ。

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