2007/10/31 水曜日
田村 :東京店
英語絵本
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みなさま、はじめまして。東京店子どもの本売場の洋書担当の田村と申します。
今日は近藤の代わりに洋書絵本を紹介させていただきたいと思います。
子どもの本売場の洋書の棚では、いま、モーリス・センダックのコーナーを設けてい
ます。
『かいじゅうたちのいるところ』や『まよなかのたいどころ』などで、
みなさんおなじみの作家さんだと思いますが、あまり知られていないタイトルもたく
さんあるようです。
そんなタイトルをいくつかご紹介します!
ぜひぜひ新しい発見をしてくださいね。
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『HOW LITTLE LORI VISITED TIMESSQUARE』
Amos Vogel/文 Maurice Sendak/絵
HARPER COLLINS PUBLISHERS/刊
2,321円(税込) |
ちいさな主人公はある日、「タイムズスクエアを見たい!」と思い立って、
ひとりでニューヨークの街に出ます。
地下鉄に乗っても、バスに乗っても、なぜか違う場所に降りてしまう彼。
タクシー、船、ヘリコプター、ポニーなど、あらゆる手段を試みるも、目的地にはなかなか辿り着けません。
とうとう座り込んで泣き出してしまうと、そこに1匹のカメが現れて・・・。カメとの掛け合いもたのしいのですが、ラストはちょっぴりシュールです。
色合いもシックなので、ユーモアあふれるプレゼントとしておすすめです。
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『SHE LOVES ME… SHE LOVES ME NOT』
Robert Keeshan/文
Maurice Sendak/絵
HARPER COLLINS PUBLISHERS/刊
1,775円(税込) |
デイジーの花で、「すき、きらい、すき、きらい…」と恋占いをする男の子と女の
子。
単純な文章でここまですてきなストーリーを創ってしまうのか、とほれぼれしまし
た。
もちろん絵もかわいらしく、手のひらサイズで、こちらもプレゼントしたくなってし
まう本です!
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『I’LL BE YOU AND YOU BE ME』
Ruth Krauss/文
Maurice Sendak/絵
HARPER COLLINS PUBLISHERS
2,184円(税込) |
『あなはほるもの、おっこちるところ」のコンビによる』詩と絵の、スクラップブックのような絵本です。
子どもたちの遊びや、表情がいきいきと描かれていて、どこから読んでも眺めてもたのしい1冊です。
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・・・いかがだったでしょうか?
他にも子どもの本売場ではレオ・レオニやツヴェルガーなど
人気作家のコーナーを随時設けていますので、ぜひ遊びに来てくださいね!
2007/10/30 火曜日
山本 :子どもの本売り場
絵本作家さん, イベント
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賑やかな大阪店の秋の一日をご紹介します。
この日は、『あっちゃんあがつく』の作者・さいとうしのぶさんの「絵本づくり講座」を行いました。
今回で3度めになるのですが、毎回思うことは、さいとうさんがキュートな笑顔で話しなじめると、穏やかな時間が流れ始め、いつのまにかみんなが楽しい気分になっちゃう!?そんな気がします。

今回はちょっと不思議なしかけ絵本をつくりました。
色がついていない絵が、紙でつくった枠から引っ張り出すと、色がついちゃうという手品のような絵本。さいとうさんの指導のもと、おとなも子どもも関係なく、みんな真剣でした。
読む楽しさ、見る楽しさ、つくる楽しさ、ひとりでも楽しめるし、大人数でも楽しめる、絵本の楽しみってかぎりないなーとつくづく思います。
* * *
ちょうど講座が行われているときに、恐竜絵本でご活躍の黒川みつひろさんがふらりと立ち寄ってくださいました。(ご自身のブログの「書店訪問」のところに大阪店のことを書いてくださるとか。)
絵本の売り場をご覧になられていたかと思えば、足を止めてじっくり眺めておられたのが、パペットコーナーの「ティラノサウルス」。
なんだかうれしくなって、思わず「写真を撮らせていただいていもいいですか?」とお願いしてしまいました。

その後も、常に読者のことを頭に置きながら、決して手を抜かない絵本づくりへの熱い思いを聞かせていただきました。
この日は、お店でもかぼちゃのパンをたくさん販売したり、麩(ふ)菓子を試食販売したり、たのしさてんこもりの一日でした。
2007/10/29 月曜日
近藤 :東京店
絵本つれづれ, 絵本作家さん
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先日、お店に遊びに来てくれたのはtuperatuperaさんのおふたりです!
(写真をぱちりととらせてもらいました)

おふたりのことは、いろんな雑誌で目にすることも多いのではないでしょうか?
いま絵本をはじめ、雑貨や、立体作品などなど、多方面で活躍するユニットです。
tuperatuperaさんにはじめてお会いしたのは、おそらく3年前の
「夏の学校」のときだったと思います。
そのときの講師の五味太郎さんワークショップのお手伝いとして来てくれた二人は、
そのあとに立て続けに独特の色彩とユーモアにあふれる作品を出して、
わたしたちを喜ばしてくれました。
その色や形が、きれいでかわいいのは彼らの第一の特徴なのですが、
なんといってもぼくはそのユーモアに味があって惹かれてしまいます。
tuperatuperaさんのユーモアの質は、おふたりの性格そのまま反映されているのか、
とてもあかるくて、からりとしているようなんです。
風通しがいいというか、湿気がないというか。
だから読んでいるとこころも一緒に軽くなって、笑いたくなってしまいます。
お店に遊びに来るたびに、楽しそうに、今作っている作品のことや
興味をもっていることを話してくれるtuperatuperaさん。
次の作品が店頭に届く日をたのしみに待っていますね!
tuperatuperaさんの絵本です。
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『12の星のものがたり』
tuperatupera/作
ソニー・マガジンズ/刊
1,470円(税込) |
登場するのは12星座。12のギリシャ神話をかんたんなテンポの
いい語り口でかたります。あざやかな色彩は迫力満点で、古代の神々が
まるで動いているかのよう。 |
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『つくってみよう!へんてこピープル』
tuperatupera/作
理論社/刊
1,680円(税込) |
こんなへんてこな工作本はみたことがなかったです!
新聞紙やあきびんやビニール袋など身近なものをつかって
できあがるのは、「へんてこピープル」。
世界でいちばんへんてこなお人形を作ってくださいね! |
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『しましまじま』
tuperatupera/作
ブロンズ新社/刊
1,575円(税込) |
しましまじまは、なにもかもが、しましまの島です。
草も、木も、花も。人びとも。そんな島でひらかれたのは
「しましまじまんたいかい」です!tuperatuperaさんが描くしましまは
眺めているだけで楽しい気持ちになってきます。 |
tuperatuperaさんのHPです。
http://www.tupera-tupera.com/
2007/10/27 土曜日
吉原 :編集部
英語絵本, 絵本つれづれ
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前回に続いて、ドイツのお話です。
いくつか子どもの本屋さんを訪ねましたので、そのご報告を少し。
まず、ブックフェアが開催されていたフランクフルト市内の「tatzelwurm」へ。
こちらは静かな通りの一角にあるちいさなお店でした。
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メッセ会場で目がチカチカしていたところだったので、お店に足を踏み入れたとたん、クレヨンハウスへ戻ったような空気にホッ!
お店の方に「わたしたちも日本の子どもの本屋です」と話すと、ショップカードを持ってきてくださり、「タッツェルヴルム」という店名は、ドイツの山に住むと言われる竜(?)に由来することなど教えてくれました。
=写真=
フランクフルトの「tatzelwurm」。Glauburgstr.駅から徒歩2、3分。
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次に訪ねたのはフライブルク市内の「FUNDEVOGEL」。
こちらもまた、木のぬくもりがあるすてきなお店でした。
入るとすぐにリンドグレーンの写真が目に飛び込んできました。
レイアウトがきれいで、お店の方の電話対応などから、地元のひとたちが本についての相談など持ちかけることも多いのだろうな、と思いました。
「いま、いちばん売れている本は何ですか?」とお聞きすると、「ファンタジーの『Tintentod』だよ」とのこと。
=写真=
フライブルクの「FUNDEVOGEL」は、フライブルク駅から徒歩15分くらいかと。
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ミュンヘンでは、シュタイナー学校のそばにある「KUNST UND SPIEL」へ。
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2階までのフロアに、木のおもちゃ、羊毛など手仕事の素材、子どもの本などが丁寧に並べられていて、クレヨンハウスで言えば、クーヨンマーケットのようなお店でした。
(←クリックで拡大画像)。
日本製の折り紙もあって、折り紙の本も置かれていました。つい海の向こうのかわいらしいものに惹かれますが、「足もとにもいいものがあるじゃない!」と言われたような。
=写真=
ミュンヘンの「KUNST UND SPIEL」。Giselastr.駅からすぐです。
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大型書店などにもいくつか立ち寄りましたが、やっぱり子どもの本専門店は、一冊一冊の本たちが大切にされているような気がして、居心地がいいなあ~と。
今回お邪魔したお店のみなさん、いつかクレヨンハウスへもあそびに来てくださいね!

2007/10/26 金曜日
吉原 :編集部
英語絵本, 絵本つれづれ
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こんにちは。編集部の吉原です。
先週末まで、ドイツ出張に行ってきました。
フランクフルトで10日から開催されていたブックフェアがおもな目的でしたので、毎日、本・本・本……そしてソーセージの日々でした!
世界各国の出版社がブースを構えるブックフェア会場は、聞いてはいたものの本当に広くて、3日間、朝から夕方まで歩き回って、ようやく全部まわれるかどうか、といった規模でした。
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メッセ会場です。入り口手前では古書が売られていました。 |
このブックフェアは、文芸書、専門書、アートブック……
すべてのメッセなのですが、子どもの本にしぼって見ても、充分見応えがありました。
前もってアポイントを取っておいた出版社も含め、いろいろな国のひとたちが、それぞれに子どもたちのことを考えて、一生懸命本をつくっているんだなあ……と思うと、何とはなしに心強くなったり。
それにしても、本のエネルギーというのはすごいですね。
クタクタになったのも正直なところ。
とくに一般開放されてからは、休憩スペースやカフェ、トイレも、いつもひとでいっぱい!
会場内の「SUSHI」バーも人気でしたよ。
2007/10/25 木曜日
近藤 :東京店
英語絵本
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今週もすてきな洋書絵本がたくさん届きました!
そのなかからひと目で気に入った絵本を紹介いたします。
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『At Night』
Jonathan Bean/作
FSG/刊
2,048円(税込) |
寝る時間になりました。女の子がベッドにはいります。
でも女の子はおきたままです。
静かな夜です。両親の寝息がきこえてきます。
そしてそよ風が部屋の中に流れてくるのを感じます。
女の子はそよ風にさそわれるように屋上にでます。
自分のまくらと毛布を持って・・・
屋上でねむります。そこには大きな世界がひろがっています。
これだけのシンプルなお話ですが「地球に寝ている」という感じが
でていて、本当に気持ちがよい絵本です。
ひとめでその静かなたたずまいに、ほっとしてしまいますよ!
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『beetle bop』
DENISE FLEMING/作
Harcourt/刊
2,184円(税込) |
上の本にくらべて、大胆で迫力の色彩と構図が魅力のこの絵本。
とにかくたくさんの虫が登場です!
どれもが生き生きとしていて、すぐそこに生きているかのよう!
まるでそこで踊っているよう!!
昆虫好きにはたまらに一冊ですが、色彩がきれいなので
それを眺めるだけでもたのしいですよ。
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『Bad Dog, Marley!』
John Grogan/作
Harpercollins/刊
2311円(税込) |
なんといっても見どころは、この犬の無邪気な表情!!
まさに犬そのもの!!という感じで、いろんないたずらをたっぷりしてくれるんです。
いたずらだけではありません。大活躍と「Good dog」とほめられたときの顔っていったら、こちらまでうれしくなってしまいます。 |
2007/10/17 水曜日
近藤 :東京店
英語絵本
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今週も楽しそうな洋書がたくさん届きました!
自分が好きな絵本はとにかく多くの人に知らせたくなってしまいます。
書店員の職業病なのでしょうか(笑)
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『Charlie and Lola Boo! MADE you jump!』
Lauren Child/作
Grosset&Dunlap/刊
546円(税込) ペーパーバック版 |
いつも年上のチャーリーにいたずらされて驚かされている妹のローラは、こんどは自分が驚かしてやろうとこころみて・・・ローレン・チャイルドの絵は見ているだけで楽しくなってしまいます。
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『Charlie and Lola’s Opposites 』
Lauren Child/作
CANDLEWICK PRESS/刊
956円(税込) ボードブック版 |
続いてもローレン・チャイルドの作品です。
「はんたいことば」の絵本ですが、ちょっとおすましなふたりの顔つきがなんともかわいいですよ!
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『PUMPKINHEAD』
ERIC ROHMANN/作
KNOPF/刊
2,048円(税込) ハードカバー版 |
この表紙だけでもなんだか気になりませんか? このほんのわずかな笑顔・・・絶妙な間合いというか・・・。
淡々とした表情なまま、それでも波瀾万丈なかぼちゃぼうやの旅は、「自分の居場所」を見つけるという最高の感動をもって終ります。
ハロウィンの一冊としてもおすすめです!
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そろそろハロウィンもせまってきましたね!
我が家ではクレヨンハウス野菜市場でかぼちゃを買ってきて、
簡単に炒めたり、スープにして食べたりしています。
クレヨンハウスのオーガニックのかぼちゃはとても甘くておいしいですよ!
2007/10/12 金曜日
近藤 :東京店
イベント
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すこし遅れてしまいましたが、
10月9日(火)から、『だいすきひゃっかい』大島妙子さん原画展がはじまりました!
主人公の女の子はるなちゃんがおかあさんに質問します。
「ねるまえに はるなが いくのは どーこだ?」
さて、いったいはるなちゃんはどこにいきたいのでしょう?
お母さんはいろいろ考えますがわかりません。
はるなちゃんのいきたいところ・・・それはおかあさんのむねにだっこされることだったんです!
この絵本、店頭に届いた時からそのあたたかさにうれしくなってしまいました。
こんな時代だからこそ、こんなふうに寝る前にたっぷりと触れ合う時間が
あればいいなぁなんて思います。
原画ではそのあたたかさがさらに倍増して伝わってくるようなので、
みなさんぜひこの機会にご覧ください!!
店頭には作者の大島妙子さんと村上しいこさんのサイン本を用意しています。
プレゼントにもすてきですよ!

『だいすきひゃっかい』
村上しいこ/文 大島妙子/絵
岩崎書店/刊 1,365円(税込)
原画展期間:10月9日(火)~10月21日(日)
会場:クレヨンハウス東京店子どもの本売場
>>サイン本はクレヨンハウスeショップでもご購入いただけます。
2007/10/5 金曜日
近藤 :東京店
クレヨンハウス出版の新刊
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『としょかんライオン』
ミシェル・ヌードセン/文 ケビン・ホークス/絵 福本友美子/訳
岩崎書店/刊 1,680円(税込)
この本が今、店頭で人気です。
図書館という舞台を通して、人と人の決まりごとと、その決まりごとは「何」の上になりたっているかということと、そうしてその「何」こそが一番大切なことだ、ということを滋味あふれる文章と絵で描いた秀作です。(詩人の長田弘さんも新聞で高く評価されていましたね)
おそらくその大切な「何か」が見えなくなっている現在だからこそ、図書館という場所を通してしっかりとそれをこの絵本は読者に見せてくれるので、わたしたちは、なにか大切なことを思い出したような、ほっとして安心した気持ちになるのかもしれません。ほんとおすすめです。
さて、ところでこの絵本の絵を描いたケビン・ホークスさんの洋書が新しくお店にとどきました!
それは 『THE WICKED BIG TODDLAH』という絵本です。

『THE WICKED BIG TODDLAH』
KEVIN HAWKES/作 KNOPE/刊 2,321円(税込)
内容は、表紙でご覧のとおりとてつもなく大きな赤ちゃんがうまれたというお話です!
何しろとにかく大きいから、赤ちゃんが普通にすることなすこと、すべてが大スケールの、大迫力の、大問題です。
おやすみの歌は、まるでオーケストラの演奏のようにしてやらないといけないし、おむつのとりかえはクレーン車の出動するわ、いたずらだってはんぱじゃないスケールです。
でも、大変なことばかりじゃありません。大きいだけにその寝顔はほんとうにむじゃきでかわいいんです。
この絵本では、KEBIN HAWKESさんは『としょかんライオン』と一変して茶目っ気たっぷりなタッチで絵を描いているのですが、ストリートとあいまって、おもわず笑ってしまうほどダイナミックに仕上がっていますよ!!
あかちゃんの、かわいさも、たいへんさも、いとおしさも、すべを大きくおおらかにKEVIN・HAWKESさんは描きたかったのかもしれませんね。
育児にてんてこまいで、すこし困っている方に贈るのもすてきです。