2008/5/16 金曜日
村山 :ブッククラブ
英語絵本
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P2コース:『ちいさな家』と一緒に「幸せとは」を考える
The Little House
◇Virginia Lee Burton/作
Houghton Mifflin/刊
◇2,016 円(税込) |
ヒロインは「ちいさな家」自身で、副題にはHer Storyとあります。長生きのヒロインと一緒に、3世代くらいの人間の歴史を見ていきます。彼女は田園に生まれたのに、周囲の環境がどんどん変わり、しまいには大都会の真ん中にぽつりと残ってしまう。大都会は、ここでぜんぜん美しいものとして描かれていません。彼女は「幸せ」なことに、また田園に帰ることになります。
都会に住みっぱなしの人間には、何が「幸せ」なんだろう……。 |
今回は1942年刊の、ロングセラー中のロングセラーを。
四季を感じられることの喜び、自然の美しさなど、
「便利になること」の代償がこころにしみます。
おとなになって読み返してみると、より感慨深いものがあるのではないでしょうか?
P2コース(じっくりコース)では、日本語の翻訳版が出版されているものを選んでいます。
先月、惜しくもこの世を去られた、石井桃子さん訳の『ちいさいおうち』と読みくらべてみるのもすてきですね。
原書も翻訳版も両方手元に置きたい1冊です。
2008/5/13 火曜日
武田 :出版販売部
クレヨンハウス出版の新刊, クレヨンハウス出版の絵本
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「五味太郎 干支セトラ絵本」シリーズ12巻 完結記念!
とっても豪華な、限定セットができあがりました。

五味太郎さんが描く、この、どうぶつ絵本シリーズをご存知ですか?
どうぶつはどうぶつでも“12支のどうぶつ”を主人公に描いたユニークなシリーズです。
トリにイヌにイノシシに・・・どのどうぶつもとてもキュート。
12支の中でも、ミ(ヘビ)はどんな風に描かれてるか気になりませんか?
五味さんが描くとこんなに愛らしいです・・・。

『みりょくの み』より
さて、”干支”というと皆さん“お正月”を思い浮かべるかもしれませんが、
クレヨンハウスの店頭でもeショップでも、
“生まれ年”にあわせて、お誕生祝いなどに選ばれるお客様が多くいらっしゃいます。
自分の“生まれ年”の絵本を読んで、大人の方からもこんなご感想が届きます。
「どうしてこんなにとらの気持ちがわかるのでしょうか。」(T・Mさん50代)
「自分に思う節がありとても短い言葉なのに説得力があります!」(まっちーさん30代) |
絵本の中から、知らなかった自分の長所も発見できるかもしれません。
あの人の絵本はどれかな?”生まれ年”早見表はこちら。
>生まれ年早見表へ
子どもから大人まで一緒に楽しめる、干支セトラ絵本シリーズ、12巻完結を記念して、
12巻分が入る”特製ケース”をつくりました。
スタッフの間でも「かわいい!」と評判です。
さらに・・・今回は限定100セットで、
五味太郎さん直筆のサインとシリアルナンバーが入ったポストカードつきです!!

とってもスペシャルなこの1箱。
ぜひチェックしてみてくださいね。
限定セットはこちら↓

『五味太郎干支セトラ絵本12巻限定セット』(特製ケース入り)
五味太郎/作
定価 15,120円(税込)
(限定セットは、クレヨンハウスe-shop、東京店、大阪店でお買い求めいただけます。
恐れ入りますが、なくなり次第、終了とさせていただきます。)
2008/5/13 火曜日
大井 :子どもの本売り場
イベント
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子どもの本売り場に、毎日たくさんいただくお問い合わせのなかでも、
大人の方から、「子どもの頃に読んだ本を探してるんだけど…」
というのは少なくありません。
ずーっと何年も探しているという方、
ふと絵本屋にきたことで記憶がわいてきて、聞いてみたという方、
ほんとうに、いろんな方がいらっしゃいます。
子どもの本はロングセラーが多いので、児童書売り場を見わたすと、
過去に読んだ本は、少なからず見つかるのではないでしょうか?
それでも大好きだった特別の1冊にかぎって、出版社で品切中、
なんていうこともあったりします。
今、子どもの本売場では、
冨山房・ほるぷ出版・こぐま社の在庫僅少本・貴重本のフェアをしています。
冨山房はセンダックの『かいじゅうたちのいるところ』などで知られる出版社。
打ち合わせで何げなく聞いてびっくりしたのですが、
創業が1886年ということで、何と、今年で122年目にもなる出版社です。
今回のフェアではエッツの絵本や、店頭でもよく聞かれるバーカート画の『白雪姫と七人の小人たち』など、海外の美しい絵本がたくさん並んでいます。

それから、ほるぷ出版の本。
海外秀作絵本を手がけるだけに、探している方も多いのではないでしょうか。
今回のフェアにでる本のリストを見て、スタッフ内でも「きゃ~!」と、うれしい悲鳴があがっていました。
そして、こぐま社は、なんとほとんど初版、全部サイン本(一部は絵入り)です!
馬場のぼるさんの画集『ねこのせかい』やおなじみの先生方の知らなかった作品にも出会えますよ。
それぞれ数は少ないので、どうぞ、どうぞお早めに!

思い出の1冊を探すと同時に、新たな1冊を見つけられるかもしれません。
どうぞこの機会にぜひごらんください。お待ちしています。
【上の写真にある絵本のご紹介】
★在庫僅少!重版未定本★(写真1枚目)
左から
「白雪姫と七人の小人たち」
ナンシー・エコーム・バーカート/画
富山房/刊 1975年版
¥1,575(税込)
「すてきな子どもたち」
バーバラ・クーニー/作
ほるぷ出版/刊 1992年版
¥1,325(税込)
「あらしのひ」
シャーロット・ゾウトウ/作
ほるぷ出版/刊 1995年版
¥1,300(税込)
「いどにおちたぞうさん」
マリー・ホール・エッツ/作
富山房/刊 1978年版
¥1,050(税込)
「おやすみなさい」
イヴ・ライス/作
富山房/刊 1995年版
¥1,325(税込)
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★貴重!サイン入り初版本★(写真2枚目)
左から
「にわか雨はざんざんぶり」
わかやまけん/作
こぐま社/刊 1985年版
¥1,029(税込)
「ねこのせかい」
馬場のぼる/作
こぐま社/刊 1986年初版
¥2,940(税込)
「ほんとかなほんとかな」
多田ヒロシ/作
こぐま社/刊 1979年初版
¥1,575(税込)
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お店では他にもいろいろ販売中です。
このブログで紹介している本についてのお問い合わせ・ご購入はお電話で受け付けています。
クレヨンハウス/子どもの本の売場 TEL03-3406-6492
稀少本につき、品切れはご容赦ください。
2008/5/9 金曜日
三富 :東京店
イベント
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GWは皆さんどのように過ごされましたか?
旅行に遊びに…あいにくのお天気でしたが、連休は嬉しいですよね。
クレヨンハウスにもたくさんのお客様がご来店くださいました。
そんななか、4日、5日と2日間、作家さんがサイン会をしてくださいました!
4日は飯野和好さんがいらっしゃいました。
『くろずみ小太郎旅日記』シリーズや『ねぎぼうずのあさたろう』シリーズ、『おならうた』など子どもから大人まで、幅広いファンをお持ちの飯野さん。
1冊1冊素敵なイラスト付きのサインをしてくださいました。
新刊『くろずみ小太郎旅日記その6 怪僧わっくさ坊暴れる!の巻』は、
クレヨンハウスで原画展も行っています(11日までです、お早めに!)。
いつもの着流しに、素敵な笑顔で、スタッフ一同「かっこい~」の声!
お店の入口でご案内をしていた私に、「飯野さんのサイン会まだやっていますか?」
ご家族で走って来てくれたようで、「間に合った~」の声。

きょうのお着物もよくお似合いです。
また、知らずにご来店されたご家族は「サインがもらえるの!!」とうれしそう。
そして男の子が新刊のくろずみ小太郎を手に取ると、そのまま読みはじめてしまって…
お母さんに「サインをもらうんでしょ?」と言われて列のほうへ。
皆さんどの作品にサインをしていただくか、楽しく迷っている様子が印象的で、
飯野さんの絵本の持つ力を改めて感じることができました。
こちらの新刊は、クレヨンハウスe-shopと店頭でサイン本が購入できます。
飯野さんが時間をかけて、作ってくださったサイン本です!
ぜひこの機会にコレクションに加えてください!!
>>サイン本のご購入はこちらから

飯野さんのサインはこんなにぜいたく!
5日は湯本香樹実さんと、酒井駒子さんがお二人で遊びに来てくださいました。
新刊『くまとやまねこ』発売記念でのサイン会で、整理券をお配りしていましたが、
お問合せの多さに、数日前から、ハラハラドキドキ…。
当日も朝からたくさんのお問合せ。
お二人揃ってご来店いただいた時には、たくさんのお客様がお待ちになっていました。
湯本さんがサインをして、酒井さんがイラストを描く流れで、約2時間。
終始和やかな雰囲気でサイン会は終了しました。
本は完売して湯本さんと酒井さんのファンの多さに、圧倒された1日となりました。
飯野さん、湯本さん、酒井さん、ありがとうございました!
ご来店いただいたお客様、ありがとうございます。
またクレヨンハウスに遊びにきてくださいね!!
2008/5/8 木曜日
村山 :ブッククラブ
英語絵本
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「子どもの本の定期便」 ブッククラブ・絵本の本棚から
5月の洋書コースのご紹介です。
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P1コース:
『かいじゅうたちのいるところ』の、マックスが再登場!?
Bears
◇Ruth Krauss/文 Maurice Sendak/絵
◇HarperCollins/刊
◇1,890 円(税込) |
『The Carrot Seed』などで有名なRuth Kraussが、Phyllis Rowandの絵で1948年に出版したものを、『かいじゅうたちのいるところ』のモーリス・センダックが、新たに絵をつけました。
使われているのは、たった27語。2ページに1句程度の文章で、各句の最後の語はstairs、chairs、hairsなど、”bears”と韻を踏みます。
物語はナンセンス流―これは音読で楽しむのが一番。主人公はクマたちですが、狂言回しの少年は……、もしかしたら『かいじゅうたちのいるところ』のマックス!? |
………………………………………………………………
これぞ声に出してたのしんでほしい絵本!
「Bears, Bears, Bears,・・・」「On the stairs」ではじまるこの本は、
最初から最後までみごとに韻をふんでいるのです。
「Under chairs」!「Washing hairs」!!
声を大きくちいさく、高く低くして、リズムにのって読んでいるうちに、
いつのまにか文をおぼえてしまいそう。
クマだらけの世界のなかでおいかけっこをする少年と犬の様子がユーモラスでほほえましいです。
2008/5/3 土曜日
天田 :編集部
絵本つれづれ
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編集部の天田です。
GWまっただ中ですね! みなさんいかがお過ごしですか?
ただいま編集作業をすすめている「月刊クーヨン」7月号(6/3発売)では、
読者のみなさまの声を集めた石井桃子さんの翻訳・創作絵本の小特集を予定しています。
クーヨン読者のみなさまから
「親子2代で同じ絵本を一緒にたのしんでいます!」などのお声をいただいています。
このブログを読んだ方もぜひ、石井さんの絵本にまつわるエピソードをお聞かせください。
cooyon@crayonhouse.co.jp
さて、70年代生まれのわたしも、石井さんが携わられたたくさんの本を読んで育ちました。
そして、数ある作品のなかでも「これは読まなくては!」と思って読み逃していたのが、
50年ぶりに石井さんが改訳された『百まいのドレス』(2006年)です。
もとは『百まいのきもの』というタイトルでした。
写真の左は子どもの頃に読んでいたもので、1975年4月25日発行の12刷、380円!
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『百まいのドレス』(写真右)
エレナー・エスティス/作
石井桃子/訳
岩波書店/刊
1,680円(税込) |
このお話を読むたびに、ワンダをからかっていた少女たちのこころの変化にすなおに気持ちを重ね、その後のワンダがきっとすばらしい才能のつぼみを大事に育てたのではないかなぁなどと想像します。
改訳版もそれは変わりませんでした。
2冊を比べると、改訳の『百枚のドレス』は章立てがされていて、
ページ数も厚く装丁も異なります(表紙をはじめ絵が逆版になっているところがあります)。
出だしの文章も、言い回しや表現が違っていて、
百歳を目前にした石井さんが、すべての文章にあらたな息吹を吹き込まれたことに感銘を受けました。
改訳版のみに掲載の訳者のあとがきも必読です。
この連休中に旧訳、改訳両方を読み比べてみたいと思っています。