2008/7/30 水曜日
日景 :編集部
クレヨンハウス出版の新刊, クレヨンハウス出版の絵本
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みなさん、熱い夏をお過ごしのことと思います。
ご存じのあのひとも、夏の昼下がり……
いつものように、のんびり昼寝中のところを、
炎天下の海へと駆り出されました。
そう! あのひと!「ぶたのぶたじろうさん」です。
そして、今度は……
『ぶたのぶたじろうさんは、クジラをたすけにいきました。』
嵐で浜辺にうちあげられた大きなクジラを前に、困り果てた面々。

「クジラさんが あまりにも おもいんでねえ。
まあ、はやいはなしが、うみへ おかえりいただきたくても
おかえりいただけない というわけなんです」とクマさん。
みんなの期待が、集まります。
「もう だいじょうぶだ。 ぶたのぶたじろうさんが きてくれたんだから」
「きっと いいちえを だしてくれるぞ」
熱い陽射しが、かーっ!とクジラに照りつけています。
「このままだと しんでしまう!」
さあ、クジラをたすけることができるのか?!

と、おはなしは、いつものごとく、スリリング。
今回の絵も、またまた、すごいです。
上に紹介した2点は、本文の中に出てきます。
じつは、本文は黒1色の原画に、印刷で色をつけています。
そして、表紙は、おなじみのコラージュ。

表紙は、スズキさんも「情熱的だねえ」と、納得のできばえですが、
ただいまデザイン調整中につき、しばしお待ちを!
『ぶたのぶたじろうさんは、クジラをたすけにいきました。』は、
夏休みの終わりごろ、お目見え予定です。
どうぞ、たのしみにお待ちください。
>>現在発売中の『ぶたのぶたじろうさん』シリーズ5巻はこちら
2008/7/24 木曜日
村山 :ブッククラブ
英語絵本
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「子どもの本の定期便」 ブッククラブ・絵本の本棚から
7月の洋書コース「P3:どきどきコース」のご紹介です。
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P3コース:芸術の香り、ドラマティックな「3匹の子ブタ」
Big and Bad
◇Etienne Delessert/作
Houghton Mifflin/刊
◇2,142 円(税込) |
ルーブルで回顧展が開催されるなど、
著名なアーティストによる「3匹の子ブタ」の再話。
洗練されていて、どこかヨーロッパの香りがします。
オオカミと言えばbig bad wolf、
『Big and Bad』だけでオオカミの話だとわかる……洒落ています。
ページからは、その特徴的な光や炎の橙と、その他の色使いによる、
深みとミステリアスな雰囲気を感じます。
オオカミからは悲しみが漂い、すべてにドラマチック。
大人も愛蔵したくなる一冊です。 |
「3匹の子ブタ」というと、なんだかドタバタゆかいな雰囲気を思い浮かべますが、
このバーションはちがいます!!
ざっとページをめくってみても、
「これって3匹の子ブタ……だよね??」。
どことなくアバンギャルドな香りに、
なんだか哲学的な気分になってしまいます。
とはいえ、内容は誰もが知っている「3匹の子ブタ」の再話!
英語アレルギーの方もとっつきやすいはずです。
まだまだ暑い日が続きますが、ひとあし先に
「芸術の秋」気分を味わってみるのもいいかもしれませんね。
2008/7/17 木曜日
村山 :ブッククラブ
英語絵本
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「子どもの本の定期便」 ブッククラブ・絵本の本棚から
7月の洋書コース「P2:じっくりコース」のご紹介です。
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P2コース:索漠とした都会に少女が咲かせる花は……
The Gardener
◇Sarah Stewart/文
David Small/絵
Farrar Straus & Giroux/刊
◇2,142 円(税込) |
アメリカが貧しかった1930年代、田園の少女が都会に移り住み、街角と叔父の人生に、文字通り花を咲かせる物語です。園芸好きのヒロイン、彼女のお父さんは失業し、生活苦から彼女は大都会でパン屋を営む叔父に引き取られます。ヒロインは、叔父さんのしかめ面に笑顔を浮かべさせようと、ある計画を立てます……。
物語の文章量は多少多めでも、ヒロインが祖母を始め家族へ書く手紙形式なので、読みやすいはず。英語読み物入門にも最適。 |
主人公のリディアは逆境にあっても、
「I’m small, but strong」なんて言ってしまうような、たのもしい女の子。
どんなときでも明るさとユーモアを忘れないリディアを
誰もが好きになってしまうことうけあいです。
周りのひとびとがその魅力にひかれていくのに呼応するように、
殺風景だったページのそこここに花の姿が・・・!
ラストにさわやかな感動をあじわったあと、
自然と前向きな気持ちになれます。
大恐慌のさなかのアメリカが舞台ですが、
どこかすさんで寂しいひとびとの気持ちなど、
いまの世の中と、共通する部分もあるのでは?
読み直して元気をもらいたい絵本です。
2008/7/11 金曜日
村山 :ブッククラブ
英語絵本
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「子どもの本の定期便」 ブッククラブ・絵本の本棚から
7月の洋書コース「P1:ようこそコース」のご紹介です。
子どもたちは今月から夏休みでしょうか?
外で元気にあそびまわってきたあとに、
読み聞かせてあげれば、すぐにすやすやと眠りに落ちてしまうかも……。
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P1コース:密林に生まれた赤ちゃんゴリラは、愛に包まれてすくすくと
Little Gorilla
◇Ruth Bornstein/作
Houghton Mifflin/刊 ◇1,890 円(税込) |
ジャングルで生まれたばかりの赤ちゃんゴリラを、親やゴリラ仲間だけでなく、他の様々な動物たちが慈しむというこの物語、76年に出版されて以来、多くの親子たちに愛読されてきました。黄緑を基調とした画面に、白、赤、黒と、絞った色調はユニークで、かわいいイラストに落ち着きを加味しています。小さなゴリラはどんどん成長し、ある日あっとみんなを驚かせる……。数ある「ゴリラ絵本」のなかでも、造形が抜群のゴリラです。 |
おやすみ前の読み聞かせにぴったりではないでしょうか?
どことなく満たされたかんじの動物たちの表情に、
ほっと安心できるからです。
何度も何度も「Love」という動詞がくり返され、
絵からも文章からも愛情がしみこむような絵本。
読むほうは、自然とやさしい口調になりそうだし、
聞くほうは、やすらかな気持ちで眠れそうです……。
日本語はもちろん、たまには英語でも愛情表現!!
この絵本でチャレンジしてみませんか?
2008/7/8 火曜日
絵本屋のご隠居さん
クレヨンハウス出版の新刊
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amazonより売りたい、です。
東京新聞にて7月1日に、紹介したもの。
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『プアー』
長新太/作・絵
和田誠/仕上げ
福音館書店/刊
840円(税込) |
「わんわん」犬です。
すくっと立っていますが、どこやら妙です。
シッポが「プアー」ふくらみます。
両耳が「プアー」ふくらみます。
顔だって鼻だって「プアー」です。
もう、どこもかしこも「プアー」です。
どうしたって、長さんのナンセンスですが、色が不思議です。
「長さんが、亡くなる数ヶ月前に描いたラフスケッチ『わんわんにゃーにゃー』とともに、和田さんが色をつけて仕上げた絵本」と聞いて納得です。
目が弱ってきて、針に糸を通せないことをのぞけば、
すみれおばあちゃんは、近所で評判の「縫い物」上手。
家の前をとおるひとをつかまえて、「糸を通してくださいな」とたのみます。
三匹のカエルにたのんだことから、
ハスのベッド、チョウチョの羽、ヒヨドリの巣など、
つぎつぎつくろったものだから、糸が無くなって、
れんげちゃんのワンピースの仕上げができないかも……?
細かく描きこんだ絵、文句無くたのしい!
古生物博物館に運び込まれたミニ・サウルス・ズィンクレア・ゾフォクレスを、
博物館の職員アインヴェアツさんの息子ヴィリがなでたものだから!
ズィンクレア・ゾフォクレスが目を開けました。
そして二人は手をとって、ウィーの町に飛び出します。
傷ついた神経を回復中のテレビのおかげで、姿を隠すカバーに助けられて……。
奇想天外な筋が、それにふさわしい絵の説得力のおかげで、
持っていたい絵本NO.1に。
2008/7/7 月曜日
三富 :東京店
クレヨンハウス出版の新刊, イベント
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どいかやさんの新刊『リックのおへや』原画展とサイン会を開催します!!
『チリとチリリ』シリーズや、4月刊行の『かえるのピータン』など、
豊かで深い色合いと、あたたかいお話が人気のどいかやさん。
お店でも子どもたちの大好きな絵本ばかりです。
そのどいかやさんの新刊、『リックのおへや』が発売になります。
これを記念して、クレヨンハウス東京店で7月12日(土)より、
どいかやさんの原画展を開催します。
今度のお話も、ほんわかあたたかい、すてきな絵本ですよ。
少しだけご紹介すると……
カンガルーのリックは、ママのポケットからはじめて出ました。
くまのクウ、うさぎのピン、ことりのルルとみんなのおへやにあそびにいきました。
友だちのおへやは、どれもすてき!
おおきなベッドに、窓に、たのしいおしゃべり。
さあリックのおへやはどうでしょう……?
はじめての世界にどきどきわくわく!
リックの気持ちが伝わってきます。
ぜひ原画を近くで見てください。
13日(日)には、サイン会もあります。
この機会にぜひ、クレヨンハウスにあそびにきてくださいね!!
◆どいかやさん原画展◆
7月12日(土)~26日(土) クレヨンハウス東京店子どもの本売り場にて
●サイン会 7月13日(日)14:00~