「ママ離れ」or「ふるさと恋し」?

英語絵本 No Comments

「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
9月の英語絵本「P1:ようこそコース」と「P3:どきどきコース」のご紹介です。

まずは「P1:ようこそコース」

★子カンガルー、ママの袋から飛び出す!★

「P1:ようこそコース」

◆『Pouch!』
David Ezra Stein/作
Penguin Group USA/刊 
1,714円(税込)

題意の「Pouch」とは、カンガルーの「おなかの袋」のこと。
ある日、子カンガルーのジョーイは、
ママカンガルーの袋からピョンと外へ飛び出します。

自分の足で踏み出す最初の1歩に満面の笑顔を浮かべるジョーイでしたが、
2歩目でハチとはち合わせをしてしまい、
あわててママの袋に飛び帰ります。

再び勇気を出して3歩離れてみますが、
こんどはウサギに遭遇して、また袋に逆戻り。

行ったり戻ったりしながらも、4歩、5歩と前へ踏み出すジョーイ。
少しずつ母離れしていくジョーイの姿に、胸がジーンとしてしまいます。

保育園に通いはじめの子どもたちにもオススメです。
 

★乗ってみようよ、世界が見える大観覧車★

「P3:どきどきコース」

◆『The Giant Wheel』
Andre Usatschow/文
Alexandra Junge/絵
Ingram Pub Services/刊 
1,821円(税込)

動物園の近所にやってきた移動遊園地。
そこには、大観覧車がそびえ立ちます。

それに魅せられた動物園の動物たちが、
ある日、大観覧車に乗ってみると……。

動物園育ちの白クマには北極が、
ワニにはアフリカの川が、トラには密林が……と、
動物たちのまぶたに浮かぶ故郷の情景が眼下に広がります。

大人も子どもも、あっと言う間に本書のファンタジーの世界に引き込まれます。

わたしたちだったら、この大観覧車から何が見えるでしょうか?
郷愁を誘うあたたかな絵本です。

ジャクリーン・ウィルソンさん、イ・オクベさん、菊池日出夫さんが来店します!

絵本作家さん No Comments

こんにちは。
暑かった9月も、ようやく本格的に秋らしくなっていきそうですね。
涼しく過ごしやすくなりそうな今週末に、ぜひご案内したい、
東京店・子どもの本売場のイベントです。
 
●ジャクリーン・ウィルソンさん、イ・オクベさん来日サイン会
 
24日(金)午後3時からは、日本でも大人気の
イギリスの作家ジャクリーン・ウィルソンさんと、
韓国を代表するイラストレーターのイ・オクベさんが
クレヨンハウスにあそびにいらっしゃいます!
この機会にぜひ、ご来店ください。
 
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『ベストフレンズ』
ジャクリーン・ウィルソン/作
ニック・シャラット/絵
尾高薫/訳
理論社/刊
1,575円(税込)
 
『トレイシー・ビーカー物語』 1・2・3巻
ジャクリーン・ウィルソン/作
ニック・シャラット/絵
稲岡和美/訳
偕成社/刊
1、2巻 各1,050円(税込)
3巻 1,365円(税込)
 
『ソリちゃんのチュソク』
イ・オクベ/絵と文
みせけい/訳
セーラー出版/刊
1,575円(税込)
 
●菊池日出夫さんがご来店します!
 
25日(土)午後には、現在『やまばと』原画展を開催中の
菊池日出夫さんがご来店される予定です。
品切れ中で探している方も多い「のらっこの絵本シリーズ」も
少しご用意できました。
限定販売ですので、お早めにどうぞ!
 
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たくさんのお越しをお待ちしています!

いとうひろしさんが、おさるのテツガクを語る!

絵本作家さん, イベント No Comments

こんにちは。
東京店・子どもの本売り場の田村です。

朝晩はようやく涼しくなってきましたが、
今年の夏の暑さはきびしかったですね。

その暑さに負けないくらい熱い作家さんが、先日ご来店されました。

11日(土)、クレヨンハウス東京店で
毎月恒例の講演会「子どもの本の学校」があり、
講師に、絵本作家のいとうひろしさんをお招きしました。ito.jpg

「おさるといっしょにテツガクしよう」とのテーマで、
作品に込められた深い深い意味を語ってくださいました。

おさるのまいにち
『おさるのまいにち』
いとうひろし/作
講談社/刊

『おさるのまいにち』からはじまるおさるシリーズは、
南の島で暮らすおさるたちの日常を描いています。

一見、平和でのんびりした日々の繰り返しですが、
シリーズの一冊一冊それぞれに、
自分と他者、実際に見えているものと記憶とのずれ、
などといったテツガク的なテーマが隠されています。

ユーモアとわかりやすい身近な例えを交えたお話に
すとーんと納得したり、もっともっとお話を聞いて
じっくり考えてみたい、と思えたり……。
とても充実した時間でした。

ちいさい頃は、おばあちゃん子だったという、いとうさん。
おじいちゃんが亡くなったとき、
死というものに不安を感じたいとう少年は、
おばあちゃんに、「死んだらどうなるの?」と尋ねました。

するとおばあちゃんは、
「ん? 死んだことないからわかんない」
と即答!

それが幼なごころに腑に落ち、
死が、こわいけれども「不安」ではなくなったそうです。
また、わからないことがあっていいんだ、ということも学んだと言います。

そんなおばあちゃんとのやりとりが、
創作の原点なのかもしれませんね。

講演会後のサイン会では、
イラスト入りのサインをしてくださいました。

ルラルさんのたんじょうび・サイン入り
★いとうひろしさんサイン入り!
『ルラルさんのたんじょうび』

いとうひろし/作
ポプラ社/刊

東京店と、eショップにて冊数限定で販売中です。
どうぞお見逃しなく!
>>eショップ「サイン本コーナー」を見る
>>eショップで、いとうひろしさんの絵本を見る

>>「子どもの本の学校」については、こちら

ご不明な点は、

クレヨンハウス東京店
子どもの本売り場
電話03(3406)6492

までお気軽にお問い合わせください。

ターシャ・テューダーのハロウィーンは……?

英語絵本 No Comments

こんにちは。

まだまだ暑い日が続いていますが、
ときどき吹くさわやかな風に
秋の気配を感じるようになりました。

さて、「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚
9月の英語絵本「P2:じっくりコース」では、
『Pumpkin Moonshine』をお届けします。

Moonshineとはjack-o-lantern、
カボチャでつくる顔型のぼんぼりの別名のこと。

ひと足早く、ハロウィーンのお話です。

★ニューイングランド地方の伝統の風景がよみがえる★

 『Pumpkin Moonshine』
 Tasha Tudor/作
 Simon & Schuster/刊
 1,607円(税込)

  翻訳版『パンプキン・ムーンシャイン』
  ないとうりえこ/訳
  メディアファクトリー/刊
  1,260円(税込)

ハロウィーンが近い秋の日、
シルビアはコネチカット州の祖父母のもとを訪れます。

カボチャのぼんぼりをつくろうと畑に出たシルビアは、
すばらしく大きなカボチャを見つけます。
しかし、あまりに大きすぎて…。

その後の「カボチャ事件」のてんまつはいかに?

ヨーロッパからアメリカに渡ったひとびとの
伝統が残るニューイングランド地方。

作者のターシャ・テューダーは、
この地方の歴史や風土を愛し
生涯その伝統的なライフスタイルを守り続けたといいます。

本書でも、その生活スタイルや風景をかいま見ることができます。

祝! ルラルさん20周年

イベント No Comments

こんにちは、子どもの本売場の大井です。

まだまだ厳しい残暑の毎日ですが、
暑さを吹き飛ばすたのしいイベントのご案内を。

先週より、いとうひろしさんの新刊
『ルラルさんのたんじょうび』原画展を開催中です(~15日まで)。

人気のシリーズも今年でなんと20年目。
この機会にあらためて、第1作目の『ルラルさんのにわ』から
全部読み返してみたら、ルラルさんの表情の変化が目に留まって……

祝! ルラルさん20周年

左より時計まわりに、
『ルラルさんのにわ』
『ルラルさんのバイオリン』
『ルラルさんのごちそう』
『ルラルさんのじてんしゃ』
『ルラルさんのほんだな』
『ルラルさんのたんじょうび』
(すべて いとうひろし/作 ポプラ社/刊 各1,260円・税込)

最初はちょっとこわそうで、頑なに庭を守っていたルラルさんは、
どんどんやさしく、子どものようなすてきな笑顔になっていくように思えます。

これも「庭のみんな」のおかげ?

ひとやものごととの出会いは、おどろくほど自分に変化をもたらすけれど、
それに気がつくのは振り返ってみてからなのかも、と
ルラルさんの20年を感慨深く感じてしまいました。

今週末11日の土曜日には、いとうひろしさんの
講演会もあります。(当日券も販売します!)
>>「子どもの本の学校」についてはこちら

もしかしたら、ルラルさんシリーズの創作秘話も聞けるかも?

一緒にルラルさんの20周年をお祝いしませんか。
たくさんのお越しをお待ちしています!

夏の学校・2010 3日間のダイジェスト

絵本作家さん, イベント No Comments
先日ご報告しましたとおり、
3年ぶりに開催しました、クレヨンハウス「夏の学校・2010」が、無事終了いたしました。講師のみなさま、400人以上の全国からいらしたみなさま、ありがとうございました!

聴いて、歌って、うごいて、食べて、、と盛りだくさんの熱い3日間。
ちょっとだけ写真で振り返ってみました。
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「夏の学校」開校式。3年ぶりの学校がはじまります。


長田弘さんの「『思い出』の力」にしずかに聞き入ります。

クニ河内(ピアノ)&野田美佳(マリンバ)/ねじめ正一さんの、
3人コンサート!

全国の総勢411名の方にご参加いただきました。

左)作家さんのサイン会には長い列が・・
右)食事は、クレヨンハウスのオーガニック食材をホテルの総料理長が調理。

長谷川義史さん「絵本ライブショー」。絵、ことば、声、ぜんぶ長谷川ワールド!

香山リカさん「心豊かに生きるということ」。生きづらさ、についてじっくりかんがえます。

角野栄子さん「旅と私のものがたり」。イメージをふくらませ、こころで旅をします。

整体ボディワーカー 山上亮さんの分科会。お互いのからだの「声」を聴き、基礎的な手当てを実習します。

新沢としひこさん「世界は今日も生きている」。サプライズ満載のコンサートに会場も沸きます。

あべ弘士さん「どうぶつがいっぱい」。あべさんの語るどうぶつは魅力がいっぱい。

落合恵子さん「独りの時空に」。大切な独りの時間にかんがえること。

3日目のラストは「閉校式」。おつかれさまでした。>「夏の学校2010」の概要

あの夏休みを絵本でもう一度。

英語絵本 No Comments

「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
8月の英語絵本「P1:ようこそコース」と「P3:どきどきコース」のご紹介です。

まずは「P1:ようこそコース」。

★もう戻らない……子ども時代の夏休みの空気がここに!★

「P1:ようこそコース」
◆『All the World』
Elizabeth Garton Scanlon/文
Marla Frazee/絵
Simon & Schuster/刊 
1,928円(税込)

休暇で海辺の地方にやってきた家族の、
夏のある一日を描いた詩画集的絵本です。

浜辺では砂あそびを、
畑では夏野菜の収穫を、
そして丘では木登り……と、
自然の中で過ごすことのたのしさと解放感が
ページからあふれるように伝わってきます。

伸びやかな曲線と大胆な構図も見応え充分ですが、
風のように流れる文章も心地よくて魅力的です。

夏休みのゆったりとした空気に包まれたいと思う、
大人の方にもおすすめです。

★ネコ好き人気作家が描く「うちのネコは世界一」物語★

「P3:どきどきコース」
◆『The Best Cat』
Valeri Gorbachev/作
Candlewick Pr/刊 
1,714円(税込)

昨年のP3コースで紹介をした
「Molly Who Flew Away」の作者による最新作です。

ブーティは家族みんなに愛されているネコ。
弟ジェフに言わせれば、世界一のピエロだったり、
フットボール選手だったり、バレリーナだったり。

そんなジェフに対して現実的な姉ジニーは、
ピエロだったら拍手にびっくりするだろうし、
フットボール選手なんて危険すぎると、
ことごとくジェフのファンタジーを壊します。

でも、ふたりがブーティのことで意見が一致することもあるんです。
それはブーティが世界一の○○だということ!

ブーティをめぐるジェフとジニーの微笑ましいやりとりに、
思わず笑みを浮かべてしまいます。
ブーティの七変化ぶりも必見です!

クーヨンで、世界の子どもの本専門店、紹介してます。

絵本つれづれ, 絵本作家さん No Comments

こんにちは、編集部の吉原です。

夏休みの真ん中。
旅行に出発前の方もいらっしゃることと思います。

もしもフィンランドへ行かれる方がいらしたら、
クーヨン9月号をお見逃しなく!
ヘルシンキの子どもの本専門店をご紹介していますよ。

そうなんです、クーヨンでは毎月
世界の子どもの本専門店をピックアップ。

店主さんが、おすすめの絵本とともに
子どもの本への情熱を語ってくれています。

これまでにパリ、ボローニャ、バルセロナ、
ニューヨーク、オークランドのお店が登場しました。

さて、フィンランドといえば……
やはりムーミンでしょうか。

こちらはムーミンとミムラねえさんが、
ミイを探して冒険するお話です。

それぞれのページの穴を切り取ると、
次のページにつながっている……というしかけつき。

それからどうなるの? 『それからどうなるの?』
トーベ・ヤンソン/著
渡部翠/訳
講談社/刊
1,680円(税込)

日本の子どもたちへと寄せられた、
作者のトーベ・ヤンソンのことばがすてきなんですよ。

「わたしの国フィンランドと、日本は、地理的には、とても遠いですね。
でも、おはなしの世界は、たがいにそんなに離れてはいないし、ちがっていないと思います」

旅先で子どもの本の専門店に入ると、なんだかほっとする……
その理由が語られている気がします。

マーガレット・ワイズ・ブラウンが愛した島

英語絵本 No Comments

連日のことで、もう言うのも聞くのもイヤになるかとは思いますが
本当に暑い毎日が続いていますね。

さて、「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚
8月の英語絵本「P2:じっくりコース」は、
古典的名作『The Little Island』をお届けします。

★何度目の夏でも、夏がくれば思い出す名作★

The Little Island 『The Little Island』
Golden MacDonald (Margaret Wise Brown)/文
Leonard Weisgard/絵
Random House/刊
1,607円(税込)

 翻訳版『ちいさな島』
 谷川俊太郎/訳
 童話館出版/刊
 1,575円(税込)

1947年度のコルディコット大賞受賞作です。

海に浮かぶちいさな島の1年をめぐる情景が
リズミカルな文章と透明感あふれる絵で語られていきます。

作者のブラウンが夏になると訪れていたという
ニューイングランド沖の小島がモデルと言われています。

こと細かな観察眼に作者のこの島に対する深い愛情を感じます。

きっといまも変わらず、きらめく青い海に囲まれて
自身の大地の上に植物を茂らせ、
動物たちを迎え入れながら
き然として存在し続けているのでしょうね。

夏の学校2010、終了しました!

イベント No Comments

こんにちは、子どもの本売場の大井です。

3年ぶりに開催した「夏の学校」は、
おかげさまで無事に終了いたしました。

全国からお越しくださった411名の参加者のみなさま、
すばらしいお話と歌と音楽とをくださった講師の方々、
どうもありがとうございました。

朝早くから夜遅くまでの、ハードな日程を駆け抜けて、
それぞれ充実した2泊3日をお過ごしいただけたことと思います。

わたしは販売スペースにいたので、
1編の詩、1冊の絵本、ひとつの歌のことを、
たくさんのお客様と気持ちを共有しながら
お話できたことがとてもうれしかったです。

今回聴いたたくさんの声や歌声が、体中で響くようです。
また来年、みなさんとお会いできたら、と願っています。

ありがとうございました。

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