11月の洋書絵本。

英語絵本 No Comments

「絵本の定期便」ブッククラブから初投稿です。

もう20数年つづけてきたブッククラブですが、
昨年から、洋書コースがリニューアルになりました。
今までより価格が安くなり、さらに「洋書ガイド」までついてくる、
というパワーアップぶりです!!!

たくさんの洋書絵本のなかから「これだ!」というものを選ぶのですが、
そのポイントは洋書独特のものがあります。
絵、紙、内容、そして英語のニュアンス・・・。

英語のニュアンスをよみとるのは、やっぱりムズカシイ! でも、
長年洋書にたずさわってきた大島さんの力を借りて、
「これだ!」を決めています。

で、11月にお届けする本に選ばれたのはこちらの本。

Short and Incredibly Happy Life of Riley
◆Colin Thompson & Amy Lissiat/作 Kane Miller Book Pub/刊 2007年/初
◆ハードカバー
◆P3:”Release your inner Riley!”(あなたの中のライリーを解き放て!)
2,184円(税込)
作者たちが65歳と87歳。その人生経験の長さあってのことなのか、随所で思いがけず大人も人生を考えさせられます。望みすぎないことが幸福の秘訣だとネズミのライリーが教えてくれます。
Man Who Walked Between the Towers
◆Mordicai Gerstein/文 Roaring Brook Press/刊 2003年/初
◆ハードカバー
◆P2:今はなきNY世界貿易センターの間を綱渡りした男の話
2,457円(税込)
これはまだあのビル(世界貿易センタービル)が建っていたころのこと、ひとりの曲芸師がその2つのビルにワイヤーを張って「綱渡り」に成功した実際の話を元にしています。
Where Does the Sun Go?
◆Gary Craig/作 Elora Media/刊 2004年/初
◆ハードカバー
◆P1:理屈好きな幼児の「おひさまは夜どこへ?」にも答えてくれる本
2,048円(税込)
「おひさま」は太陽で、わたしたちが住んでいる「ここ」は地球という星の上だなどと、壮大な宇宙の話をするきっかけにできそうです。難しいはなしを、とてもシンプルな英語で表現しています。
 

よくよく読んだはずの洋書でも、
毎月とどく、ブッククラブ会員の方からの「感想」を読むと
意外な読み方をされていてびっくりすることもあります。
(それこそ、絵本の自由な読み方!)

もちろん、会員以外のかたも読んでみていただきたい3冊!
どこまでたくさんの読み方があるか、とってもたのしみです。

2007年クリスマス@東京店

イベント No Comments

先週から今週にかけては、クリスマスの模様替え。
いっこいっこ、ベスト!な配置をみながら飾りつけるので、
おもいのほか大変な作業になります。

出来上がりはこんなふう。

レストランのテラス席から、地上へのぼるらせん階段です。
階段横の展示スペース。ドイツのおもちゃの繊細な木細工です。
木製やじろべえのサンタやニットを着込んだサンタをならべました。
1F子どもの本売場入口は、クリスマス絵本コーナーに。とってもたくさんのクリスマス絵本があります。
今年は、店内の天井のいたるところに、こんな玉コロたちがいます。
1.jpg いつもの「あきにれ」の木も、クリスマス風味。
2Fおもちゃフロアの作品が壁の展示スペースに。
クリスマスの日もそうでない日も大切なものは、すぐそこに。
『もういちど、そのことを、』。下は、絵本作家さん101人のサンタ・ポストカードです。
これです。
 ぜひいらしてくださいね。

植田真さん原画展!!

絵本作家さん, イベント No Comments

東京店子どもの本売場で月曜日11月5日からはじまったのは
植田真さんの最新刊『マーガレットとクリスマスのおくりもの』原画展です!!

『マーガレットとクリスマスのおくりもの』
植田真/作
あかね書房/刊
1,575円(税込)

植田さんはイラストレーターとしてご存知の方も多いかもしれませんが、
ここ数年、絵本も数点描いていらっしゃいます。
また児童文学の挿絵も多く、子どもの本の世界でも大活躍!
このことを子どもの本屋スタッフとして、とてもいいなぁと思っています。

というのも、植田さんが描く静けさが漂う、それでいてものすごく広々とした世界(静かだけど、耳をすませていると、はるか遠くからかすかな音が聞こえてくるような不思議な世界)は、その一枚の絵に物語がつまっているようで、とても絵本にあっているなぁと思っているからです。
(きっとささやかなことをとても大切にしているからこんなに物語がつまるのでしょう)

それにしても、植田さんの絵を眺めている時に感じる「ひろびろ感」というのはいったいなんでしょう。
本当に強力な「ひろびろ感」です。
眺めていると、いま眺めている「ここ」じゃなくて、どこか「むこう」があるという感じがしてきます。
そんなことを感じると、「ああ旅に出よう」とか「なにか探してみよう」とかこころが動いてきます。
当たっていないかもしれませんが、勇気にちかい気持ちのように思えます。

今回の絵本の見所は、その絵はもちろん、いままでの絵本に比べてストーリー性があるというか、物語がかなりくっきりしているところも見所です。
読んでいるとまるで短編の映画を眺めているような感覚になるんです。

そんな植田さんの新しい面も見せてくれる原画展は、
18日まで開催していますのでぜひみなさん遊びに来てくださいね!!

昨日は、できたてほやほやの絵本に植田さんがサインをしにきてくださいました。
そんなわけで、サイン本も販売中です!!
いつもながらの、ちょっと照れたような、それでも真剣な顔つきで(それでいてたまにはあほなことをいいながら)サインをしてくださった植田さん。
サインは何種類かありますので、かわいいのや、かっこいいの、どうぞお気に入りを選んでくださいね。

植田真さん原画展@クレヨンハウス 植田真さん原画展@クレヨンハウス

『マーガレットとクリスマスのおくりもの』植田真さん原画展
期間:11月5日(月)~11月18日(日)

「マーガレットとクリスマスのおくりもの」オフィシャルサイトは>>こちらから

明和電機の土佐信道さんがクレヨンハウスへ!

絵本作家さん, イベント No Comments

日曜日に、明和電機さんのイベント「バカロボ2007」に行ってきました。
「笑えるロボット世界一」を目指して、予選を勝ち抜いた8組のみなさんが自慢のロボットを披露するというもので、
ナンセンスをとことんまじめにやっちゃうおもしろさに、
感動すら覚えた(!?)ひとときでした。

優勝したのは、「キントレーZ」という腕立て伏せをがんがんやって自分を鍛えるロボットでした。
受賞の理由は、人間はからだを使うほど進化するけれど、ロボットは動くほど劣化する。なのにやっちゃうばかばかしさがイイ、というもので、なるほど~! 

笑うって、とっても知的なことですよね。怒ったり、憎んだりするよりも。

さて、そんな明和電機の土佐信道さんが、クレヨンハウスへやって来ます!
「子どもの本の学校」講師として、発想の源泉をお話してくれます。

子どもの本の学校 >概要
「明和電機のアイデアスケッチ」
11月10日(土)16:00~17:30 クレヨンハウス東京店
11月11日(日)16:00~17:30 クレヨンハウス大阪店

「明和電機はたくさんのおもしろ機械をつくりますが、その出発点は「スケッチ」です。
紙とペンで絵を描くことで世界観をつくる、ボクの制作の原点を紹介します」(土佐信道さんより)
当日券 2,500円/開場 15時30分より
問い合わせ 東京店TEL.03-3406-6492 大阪店TEL.06-6330-8071

谷川俊太郎さんとの新作絵本『すーびょーるーみゅー』は、Tシャツなどオリジナルグッズも販売します。
笑えるインテリジェンス満載の土佐さんの脳みそ、編集担当者としても興味津々です。
『すーびょーるーみゅー』
土佐信道/絵
谷川俊太郎/文
クレヨンハウス/刊
1,260円

ちばちかこさん、たかどのほうこさん

絵本つれづれ, 絵本作家さん No Comments

10月31日お店に遊びにいらっしゃったのは
ちばちかこさんと、たかどのほうこさんです!!

10月22日(月)~11月4日(日)にひらかれた
『とおいまちのこ』ちばちかこさん原画展に見に遊びに来てくださいました。

『とおいまちのこ』
たかどのほうこ/文 ちばちかこ/絵
のら書店/刊 1,365円(税込)引越しをしてきた女の子。自分が住んでいたとおいまちのことをまわりの子どもたちに話しますが、話すうちに懐かしくなって悲しくなってしまいます・・・。
だけど、その話はまわりの子どもたちの胸に染み込んで、そして夜になると星までとどき、星はすてきな出来事をおこしてくれるんです。

絵をちばちかこさん、文章はたかどのほうこさんによる、この絵本は、
やさしい色とあたたかいストーリーで、店頭でも多くのお客さまに喜ばれています。

ところで、ちばさんとたかどのさんは、実は姉妹だということをご存知でしょうか?
いままでも『ココの詩』『時計坂の家』などのたかどのさんの作品で、ちばさんが挿絵を描かれたことがありますが、
今回はおふたりでつくるはじめての絵本となりました。
そんな記念の絵本の原画展を開催する事ができて、とてもうれしく思いました。

クレヨンハウスのテーブルでゆっくりとにこやかにおしゃべりしているおふたり。
その様子をながめていると、おふたりの子どもの頃の姿がふっと浮かび上がるようでした。
絵本や童話をはさんでおしゃべりしているおふたりのちいさい頃の姿です。

そして、こんなふうに時間を経て、一冊の絵本を作ったこのこと自体が、
まるで絵本のようなすてきなお話のようだなぁと思ったりしました。

ありがとうございました。

みんな違って、みんなおいしい!

英語絵本 No Comments

最近、仕事がら洋書絵本を読む機会が増えました。

とはいえ、「英語大好き!」とはとても言い難いわたくし。
洋書絵本を手にすると、自然と絵をたのしむことになります。
もうちょっとさあ、読めないとまずいんじゃないのォ? と思いつつ、
これって子どもたちの絵本のたのしみ方だよなあ、と少しうれしかったりして。

そんなことを考えながら、ふと自宅の本棚から取り出した絵本を、
きょうはご紹介したくなりました。

『YOKO』というタイトルのこの絵本、実は何年か前の誕生日に、子どもの本売り場ス
タッフのみんなが選んでくれた一冊です。

『YOKO』
ROSEMARY WELLS/作
HYPERION/刊
2,048円

もらったとき、「カワイイ!」と歓声をあげました。
だって、見てくださいこの表紙。
千代紙が使われていて、赤・紫・黄色という色合わせも好みでした。
しかも見返しは……一面のお寿司!

この絵本、マルチカルチャーのお話なんです。
日本からやって来たネコのYOKOちゃん、
お弁当にお寿司を持っていきますが、
学校の友だちに、「なにそれ、オエ~」なんて具合にからかわれてしまいます。

それを見た先生が、知恵をしぼって考えたのが、「インターナショナルフードデイ」。お家からそれぞれの郷土料理を持ち寄って、パーティーをしようという趣向です。
そうしてお寿司のおいしさもわかってもらえて、よかったね、YOKOちゃん!という内容(だと思います)。

「みんな違って、みんないい」のこころが、いいでしょう?

調べてみると、YOKOちゃんのお話は何冊かシリーズで出ていました。
YOKOちゃんが折り紙をしている表紙の『YOKO’s Paper cranes』も、読んでみようと思います。

『YOKO’s Paper cranes』
ROSEMARY WELLS/作
HYPERION/刊
2,184円

エクトル・シエラさん

絵本作家さん No Comments

みなさんエクトル・シエラさんをご存知でしょうか?
コロンビア生まれの作家・詩人。
旧ソ連で映画を研究され、94年から来日し、日大の芸術学部で研究をされた方です。

シエラさんは、ユーゴスラビア・コソボ自治州を訪れた際にNATO空爆に遭遇。
「一介の芸術家でもできることがあるはずだ」と、NGO「国境なきアーティストたち」を設立されました。

シエラさんのはじめての絵本は、『あの日のことをかきました』です。

あの日のことをかきました 『あの日のことをかきました』
エクトル・シエラ/著
講談社/刊 1,575円(税込)

この作品でシエラさんはニューヨークとアフガニスタンの子どもたちの
こころがそのまま反映されたような絵を一冊の絵本としてまとめ、
日本のわたしたちに届けてくれました。

それは、まさしく子どもたちに人為的な国境はなく、
ただただ生まれた土地を愛したい、平和に生きたいということが伝わってくる絵本で
した。

あたりまえすぎて忘れそうになってしまいそうなことだけど、
こんな大切なことを声高にではなく静かに伝えてくれる大切な絵本をシエラさんは作ってくれたなぁと思いました。

そんなシエラさんですが、お店にときどき遊びに来てくれます。

先日にご来店された際は、この夏に出された絵本『だっこして』について話をしてくれました。

だっこして 『だっこして』
エクトラ・シエラ/文
村上康成/絵
佼成出版/刊 1,365円(税込)

あかちゃんたこが、おかあさんたこに、「だっこしてだっこして」とねだるのですが
おかあさんはいつでもそれにこたえてだっこしてあげます。
「あとで」とか「いまはちょっと」とか「ふぅ」とかいいません。
だって足が8本もあるから便利なんです!

村上康成さんの絵とあいまってあかちゃんたこの愛らしさが格別な絵本です。

「すてきな絵本ですね」と伝えたところ、
「本当はもっともっとたくさん絵本がつくりたいなぁ。でもなかなか難しいよ!いろいろアイディアはあるけど。もっと営業活動しないとねっ!」
と茶目っ気たっぷりな表情で話してくれました。

その平和を尊ぶ視点で、さまざまな分野で活躍されるシエラさん。
またまた素敵な絵本を作ってくれることをこころより待っていますよー
と、応援のエールをおくりたい気持ちでいっぱいです。

こちらもシエラさんのすばらしい作品です。

なけないちっちゃいかえる 『なけないちっちゃいかえる』
エクトル・シエラ/文
やまうちかずあき/絵
すずき出版/刊 1,155円(税込)

なかなかうまく鳴けないカエルは、考えすぎてしまってみんなのまえで鳴けません。
でもね、だいじょうぶ。自分の声でそのまま鳴けば伝わるんだよ!

はじめて日本きたとき、まったく日本語がはなせなかったシエラさんの実体験が
もとになっているそうです

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