2009/8/28 金曜日
日景 :編集部
絵本作家さん, イベント, クレヨンハウス出版の絵本
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夏休みも残りわずか。みなさん、どうお過ごしですか?
先ごろ訪れた「小さな絵本美術館」のご報告をします。
絵本作家さとうわきこさんの美術館ということは、
絵本好きのみなさんなら、もうご存じでしょう。
八ヶ岳を一望できる森の八ヶ岳館と、諏訪湖近くの岡谷本館。
「ばばばあちゃん」がひょっこり顔を出しそうな、
すてきなロケーションと、原画の迫力にゆっくりとひたれます。
さる8月8日(土)に、八ヶ岳館では、川端誠さんの講演会が開催。
ちょうど、夏休み恒例「お泊り美術館」の真っ最中とあって、
講演の前後の、子どもたちの歓声がにぎやかでたのしそうでした。
絵本ライブからはじまった川端さんの軽妙な語りに、子どもも大人も夢中に。
さらに、落語絵本『たがや』ができるまでを、絵本原画の展示室で、
スライドを見ながら聞けるというぜいたくな試みに、感激でした。
原画展示に8ヶ月と、いままでいちばん、制作に時間のかかったという
力作の製作過程を、見て、聞いて、その大変さに、
「ほぉ~」「はぁ~」のためいき混じりの声がもれていました。
終わりがみえないほどの気の遠くなるような細かな製作の日々。
「まず、はじめなければ、終わらない」と、川端さん。
原画が完成するときが、最高の気分かと思いきや、意外や、
もう描けるところがなくなってしまった……という気分だそう。
最後に、子どもたちに向けた「やりたいことにどんどん、挑戦して!
たくさん失敗もします。でも、どれもむだにはならないからね」
というご自身の経験からのことばが、感慨深く刻まれました。
絵本制作27年という、川端さんの画業がみられる
6作品90点におよぶ原画展は、9月14日(月)まで。
見ごたえのある展示をどうぞお見逃しなく。
>>小さな絵本美術館のサイトへはこちらから

原画展へいらして! と、さとうわきこさん
さて、落語絵本シリーズの新作14巻目も、進んでいますよ。
7月に「ダミー」(えんぴつ描きの原寸見本)ができあがりました。
川端さんいわく、このダミー完成が、何よりうれしい瞬間だそうです。
それまで自分ひとりのイメージだけだった作品が、
ひとにも見てもらえるようなかたちになるから、と。
長年あたためてきた噺で、ポンポン弾む会話がたのしく、
これまで以上に、家族で笑い合い、落ちに大うけ! の作品ですよ。
どんな噺かは、またのおたのしみ! にしておきましょう。
2009/8/27 木曜日
武田 :出版販売部
絵本作家さん, クレヨンハウス出版の絵本
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クレヨンハウスのオリジナル翻訳絵本
『ぼくのたからもの』が発売になりました!
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『ぼくのたからもの』
カタリーナ・ヴァルクス/作
ふしみみさを/訳
クレヨンハウス/刊
1,575 円(税込) |
今回もジャケ買いしてしまいそうなおしゃれな装丁にしあがりました。
あのリゼッテシリーズのカタリーナ・ヴァルクスさんの新作です。
リゼッテシリーズに続き、翻訳をしてくださっているふしみみさをさんから
メッセージが届きましたので、このブログで紹介させていただきます!!
わたしがカタリーナさんの作品で好きなのは、
すっとぼけたところと温かさですが、
この本はまさにそれがつまっています。
バルが集めているのは、「なぜ、これを?」と思う、
やたらと地味でさえない茶色の貝殻だし、
部屋に飾ってあるのは、ひとつ目ジャガイモのヒゲダンスのような絵だし、
心打つ日暮れの池のシーンでは、バルはいきなり背泳をしています。
でも、なんともやさしいラストは、読んでいてすうっと気持ちがよくなります。
どうぞカタリーナさんの、やさしく、きまじめで、
ヘンテコな世界をお楽しみください。 |
わたしが気に入っているのは、今回の主人公、バルが住んでいる「家」。
カタリーナさんの描く絵には、どこか子どもの頃からの憧れがつまっている気がします。
じ~んと絵にみとれつつ、ときおり独特のユーモアにプッと吹き出してしまうことも。
みなさんもぜひ、お気に入りのポイントをみつけていただければと思います。
2009/8/19 水曜日
早崎 :ブッククラブ
英語絵本
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子どもたちの夏休みも残りわずかです。
みなさん夏休みの思い出はたくさんできましたか?
まだまだ足りなーい!という方は、
ぜひクレヨンハウスへあそびにきてくださいね!
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
8月の洋書「P1:ようこそコース」と「P3:どきどきコース」のご紹介です。
[P1:ようこそコース]
★聞いて笑って、読んで笑おう★
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◆『Hop On Pop』
※CD付ペーパーバック版
Dr.Seuss/作
Random House/刊
1,145円(税込) |
『Hop On Pop』はDr.スースの本で「もっともかんたん」な一冊。
フォニックス(文字の綴りと発音を学習させる語学教授法)の教本と思いきや、
実はナンセンスの本道をいく作品です。
たとえばAの音のところ、
PATくんがSAT(座った)、CATに、そして BATに座っていく。
が、次にサボテン!
……そこに、NO/PAT/NOと、澄まして字が並ぶ。
教科書のパロディとして、大笑い必至です。
いっぽう、『My Crayons Talk』も上記と同様に、
ライミング(韻を踏むこと)が多く使われています。
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◆『My Crayons Talk』
※ペーパー版
Patricia Hubbard/文
G.Brian Karas/絵
Henry Holt & Co/刊
916円(税込) |
12色のクレヨンがそれぞれに紡ぎだす物語と、
カラフルで弾むことばに、想像力がかきたてられます。
どちらも英語入門にはぴったりの一冊です。
ぜひ音読でことばのリズムをたのしんでください。
[P3:どきどきコース]
★服を着たがるハダカデバネズミ、ウィルバーの物語★
主人公ウィルバーは、裸社会に住んでいるのに服を着るのが大好き。
仲間たちはそんなウィルバーを理解できず、
服を着ることを止めさせようとします。
しかし、ウィルバーに服を脱がすことができず、
とうとうリーダーの長老にお伺いをたてることになり…。
服を着たいウィルバーと服を脱がせたい仲間たちとの掛け合いは必見です。
2009/8/12 水曜日
吉原 :編集部
クレヨンハウス出版の絵本
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こんにちは、編集部の吉原です。
なんと!
ベルギーで、『リゼッテとかたつむりのうばぐるま』を
日本語でたのしめることになりました!
ブリュッセルに9月18日オープン予定の
「LE WOLF」という子どもの本ミュージアム。
ここに「ジュークボックス」というものがあって、
何冊かの絵本がいくつかの国のことばで聴けるのだとか。
その一冊に、「リゼッテ」が選ばれたしだい。
ふしみみさをさんの訳文を、どなたか日本人のアクター(と、先方担当者さんのメールに書いてありました)の方が読まれ、録音したそうです。
ひー、どんななんでしょうね??
ジュークボックス、コイン入れて(?)聴いてみたい!
「LE WOLF」、ロゴマークがすてきです。

HPもできています。なかなかおもしろそうです。
http://www.lewolf.be/
日本語版の絵本も販売してくれるそうで、そろそろ発送予定です。
「リゼッテ」シリーズ作者のカタリーナ・ヴァルクスさんは、
おとなりオランダのアムステルダム在住。
いつかあわせて伺いたいなあ……と、
うっとりオオカミくんを見つめるこのごろです。
2009/8/11 火曜日
高橋 :ブッククラブ
英語絵本
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「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
8月の洋書「P2:じっくりコース」をご紹介します。
今月は、船乗りにあこがれるチム少年の冒険のお話です。
作者が幼少時に過ごしたイギリスの港町を舞台に、
船乗りにあこがれる少年チムの冒険を描いたシリーズ第1作。
1936年に出版されて以来、読み継がれてきました。
太めのペンと黒インクのぬくもりのある線で描かれた挿絵、
ニュアンスのある色をのせたもの、これらのイラストは、
熱烈なファンがいるのもうなずける美しさです。
チムが紛れ込んだ船は、チムと船長を乗せたままあわや沈没……。
本作でこれを乗り切ったチムの、今後がたのしみになりました。