2014/6/16 月曜日
絵本town
特集・あの作家さんのデビュー作!
No Comments
なかえよしをさん 上野紀子さん
なかえ・よしを/うえの・のりこ
『ねずみくんのチョッキ』
1974年/ポプラ社
●デビュー作の思い出
『ねずみくんのチョッキ』の原点になる作品は、アメリカから出版されました。『ぞうのボタン』という絵本ですが、これは何社も持ち歩き、売り込んで出版された作品です。作品は出会いだと思います。自分たちの作品を理解してくれる人に出会うまで、作品は辛い旅を続けなくてはなりません。
●作家を目指す方々への応援メッセージ
自分たちが目指す目標となる座右の作品があるでしょうか?
もしそんな作品があれば簡単です。その作品を追い越せばいいのですから……。
●なかえよしをさん&上野紀子さんのページ<
ホームページ http://www.nezumikun.com/webehon/
●なかえよしをさん&上野紀子さんの最新刊
『へんし~んねずみくん 』
ポプラ社/刊
>> 絵本townで購入できる なかえよしをさんの著作
>> 絵本townで購入できる 上野紀子さんの著作
>> デビュー作特集 作家一覧を見る
2014/6/6 金曜日
田村 :東京店
イベント
No Comments
雨の季節がやってきました。
こんなときはたっぷり読書にふけるのもいいですね。
日本のファンタジーの先駆けといわれる、佐藤さとるさんの作品はいかがでしょうか。
ただいま、東京店子どもの本売り場では、
佐藤さとるの世界&岡本順さん『机の上の仙人 机上庵志異(きじょうあんしい)』原画展を開催中です。
「コロボックル物語」の作家、佐藤さとるさんの新刊『机の上の仙人ー机上庵志異』。
佐藤さとる/著
岡本順/画
ゴブリン書房/刊
1,512円(税込)
ある童話作家の机の上に、仙人が現れて、一夜一夜、不思議な話を聞かせてくれるという物語。
中国の奇譚集『聊斎志異(りょうさいしい)』を元にした話は、神や鬼が出てきたり、狐や桜がひとに化けたりと、
どれも不思議ではあるけれどもこころがあたたまります。
あとがきで、一つひとつの話について、その元になった『聊斎志異』の原話が紹介されています。
原話も読んでみたくなりますよ。
岡本順さんが鉛筆と墨絵で描き上げたモノクロの装画。どんな話がはじまるのかとわくわくさせ、物語をふくらませます。手に取りたくなる、とても美しい一冊です。
ぜひ、原画を見にいらしてください。
先日、岡本順さんがいらっしゃり、サイン本をつくってくださいました。佐藤さとるさんとのWサイン入りを、店頭とウェブショップにて販売中です。
岡本順さんのその他の作品もサイン本を販売中です。
この機会にぜひ、お越しください。お待ちしております。
『宇宙からきたかんづめ』
佐藤さとる/作
岡本順/絵
ゴブリン書房/刊
1,404円(税込)
『きつね、きつね、きつねがとおる』
伊藤遊/作
岡本順/絵
ポプラ社/刊
1,404円(税込)
2014/6/5 木曜日
絵本town
特集・あの作家さんのデビュー作!
1 Comment
ささめやゆきさん
ささめや・ゆき
『不思議な黒い石』
ジル・ペイトン・ウォルシュ/著 遠藤育枝/訳
1990年/原生林
*現在お取り扱いできません。
●デビュー作の思い出
手元にある本で、一番古いのが、ジル・ペイトン作のこの本。
さし絵と表紙絵を描いているが、これをデビュー作というかどうか、よくわからない。
原生林のY編集長が、当方の油絵を見て、注文してくれたのです。
●作家を目指す方々への応援メッセージ
30歳過ぎて子どもが生まれて、出版社に絵の売り込みに行ったが、いずれの会社からも、よい返事はもらえなかった。それから20年後、50歳近くなって、はじめて仕事がきたのが、上述の『不思議な黒い石』。あきらめることも必要だが、あきらめないことも、また肝心。
●ささめやゆきさんの最新刊
『まどさんからの手紙 こどもたちへ 』
まど・みちお/文
講談社/刊
>> 絵本townで購入できる著作
>> デビュー作特集 作家一覧を見る
2014/6/3 火曜日
絵本town
特集・あの作家さんのデビュー作!
No Comments
大畑いくのさん
おおはた・いくの
『貝のなる木』
2006年/編集工房くう
*現在お取り扱いできません。
●デビュー作の思い出
2005年の初個展のときに編集の方から声をかけて頂いて。
その頃に貝がなっている木の絵があって、「この絵本がつくりたい!」と おっしゃって下さったのを覚えています。その一枚の絵から話を膨らませて絵本制作しました。
絵本も印刷物になる絵のお仕事も初めてで、とにかくうれしかったです(今もうれしいですけど!)。
●作家を目指す方々への応援メッセージ
わからないことばかりですが、描くか描かないか、ということなのだとおもいます。
●大畑いくのさんのページ
ホームページ http://ikunoohata.blogspot.jp/
●大畑いくのさんの最新刊
『しげるのかあちゃん 』
城ノ内まつ子/作
岩崎書店/刊
>> 絵本townで購入できる著作
>> デビュー作特集 作家一覧を見る
2014/6/3 火曜日
絵本town
特集・あの作家さんのデビュー作!
No Comments
寮 美千子さん
りょう・みちこ
(画像をクリックすると、拡大表示をします)
『ねっけつビスケット チビスケくん』
絵・古川タク
第10回毎日童話新人賞受賞作
「毎日こどもしんぶん*」に連載(1986.4.12~8.9掲載) 全18回/毎日新聞社
*「毎日こどもしんぶん」は、現在「毎日小学生新聞」として刊行
●デビュー作の思い出
童話作品を書いて賞に応募して、最終選考までいくものの、 受賞できないということが数回続きました。その壁を突破したくて、過去の受賞作を読み、 傾向と対策を立てて応募。 見事、最優秀賞を射止めました。
ビスケットやお菓子がみんなで月へ逃亡する物語で、いま読むと、型破りぶりが、実にわたしらしい作品です。すべてを「現実」として描きましたが、 審査委員長の寺村輝夫氏から、なぜか 「夢でした」という結末に書き直すように、提言されました。納得がいかないので、お断りしたところ、毎日童話新人賞史上はじめて、単行本にならなかった受賞作になってしまいました。いまだに、単行本化されていません。
そして、この受賞が、その後、わたし自身を苦しめることになるとは! というのも、自分が本当に書きたい哲学的な作品を書くと 「もっと楽しくて、元気で、ナンセンスなものを」 と編集者にいわれてしまうようになったのです。自分が本当に書きたいものではないものを書いた報いでした。
その呪縛を逃れるために書いた作品が『小惑星美術館』。書きたいことを遠慮なく思いきり書いたら、童話の範疇を超えて、小説になってしまいました。この作品から、わたしの、わたしらしさを評価してくれる編集者がつくようになりました。やはり、自分を偽ってはいけないと、つくづく感じました。
●作家を目指す方々への応援メッセージ
デビューするための突破口を見つけて、傾向を対策を立てて作品を書くのも、ひとつの手ではあります。しかし、それは、いまある世間の価値に迎合するということ。「作品」ではなく、「商品」を制作するということです。それが後に、自分を苦しめることもあります。真の理解者を見つけるのは、むずかしいことですが、ほんとうに自分の書きたい作品に誠実に向きあうことは、なによりも大切なことだと思います。
●寮美千子さんのページ
ホームページ http://ryomichico.net
フェイスブック https://www.facebook.com/ryomichico
ツイッター https://twitter.com/ryomichico
●寮美千子さんの最新刊
『エルトゥールル号の遭難
トルコと日本を結ぶ心の物語 』
磯良一/絵
小学館/刊
>> 絵本townで購入できる著作
>> デビュー作特集 作家一覧を見る
2014/6/3 火曜日
土井: 編集部
月刊クーヨン, 絵本つれづれ
No Comments
こんにちは。編集部の土井です。
すでに梅雨入りをした地域もあるようですが、
ひと足早く夏を迎えた[月刊クーヨン]7月号が本日より発売です。
連載「絵本のかぞく」は、おかげさまで読者アンケートでも好評です。
7月号はおねえちゃんにおにいちゃん、妹に弟……そう、「きょうだい」がテーマ。
一人ひとりの気持ちが伝わってくる、9冊の絵本を紹介しています。
上の子も下の子の気持ちも描かれているのが『にいさんといもうと』です。
妹をからかうのが大好きなにいさん、からかわれるたびに泣き出してしまう妹。
でも、にいさんはことばでからかうだけで、実際は何のいたずらもしていないのです。
ところがある日、何をしても妹は泣かなくなって……。
どこかで見たことあるようなきょうだいの駆け引きが、何とも微笑ましい絵本です。
次号[月刊クーヨン]8月号のテーマも、引き続き「きょうだい」です。
今度はふたごや大人数のきょうだい、ひとりっこが登場します。
ぜひ2号合わせてご覧くださいね。
『にいさんといもうと』
シャーロット・ゾロトウ/文
メアリ・チャルマーズ/絵
矢川澄子/訳
岩波書店/刊
842円(税込)