<絵本town特集>なかえよしをさん&上野紀子さんのデビュー作

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なかえよしをさん 上野紀子さん
なかえ・よしを/うえの・のりこ

『ねずみくんのチョッキ』
1974年/ポプラ社

●デビュー作の思い出
『ねずみくんのチョッキ』の原点になる作品は、アメリカから出版されました。『ぞうのボタン』という絵本ですが、これは何社も持ち歩き、売り込んで出版された作品です。作品は出会いだと思います。自分たちの作品を理解してくれる人に出会うまで、作品は辛い旅を続けなくてはなりません。

作家を目指す方々への応援メッセージ
自分たちが目指す目標となる座右の作品があるでしょうか?
もしそんな作品があれば簡単です。その作品を追い越せばいいのですから……。

●なかえよしをさん&上野紀子さんのページ<
ホームページ http://www.nezumikun.com/webehon/

●なかえよしをさん&上野紀子さんの最新刊

へんし~んねずみくん
ポプラ社/刊

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■佐藤さとるさん&岡本順さん新刊原画展開催中!

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雨の季節がやってきました。
こんなときはたっぷり読書にふけるのもいいですね。
日本のファンタジーの先駆けといわれる、佐藤さとるさんの作品はいかがでしょうか。

ただいま、東京店子どもの本売り場では、
佐藤さとるの世界&岡本順さん『机の上の仙人 机上庵志異(きじょうあんしい)原画展を開催中です。
コロボックル物語」の作家、佐藤さとるさんの新刊『机の上の仙人ー机上庵志異』。



     佐藤さとる/著
     岡本順/画
     ゴブリン書房/刊
     1,512円(税込)

ある童話作家の机の上に、仙人が現れて、一夜一夜、不思議な話を聞かせてくれるという物語。
中国の奇譚集『聊斎志異(りょうさいしい)』を元にした話は、神や鬼が出てきたり、狐や桜がひとに化けたりと、
どれも不思議ではあるけれどもこころがあたたまります。

あとがきで、一つひとつの話について、その元になった『聊斎志異』の原話が紹介されています。
原話も読んでみたくなりますよ。

岡本順さんが鉛筆と墨絵で描き上げたモノクロの装画。どんな話がはじまるのかとわくわくさせ、物語をふくらませます。手に取りたくなる、とても美しい一冊です。
ぜひ、原画を見にいらしてください。



先日、岡本順さんがいらっしゃり、サイン本をつくってくださいました。佐藤さとるさんとのWサイン入りを、店頭とウェブショップにて販売中です。
岡本順さんのその他の作品もサイン本を販売中です。
この機会にぜひ、お越しください。お待ちしております。



   『宇宙からきたかんづめ
   佐藤さとる/作
   岡本順/絵
   ゴブリン書房/刊
   1,404円(税込)



   『きつね、きつね、きつねがとおる
   伊藤遊/作
   岡本順/絵
   ポプラ社/刊
   1,404円(税込)

<絵本town特集>ささめやゆきさんのデビュー作

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ささめやゆきさん
ささめや・ゆき

『不思議な黒い石』
ジル・ペイトン・ウォルシュ/著 遠藤育枝/訳
1990年/原生林
*現在お取り扱いできません。

●デビュー作の思い出
手元にある本で、一番古いのが、ジル・ペイトン作のこの本。
さし絵と表紙絵を描いているが、これをデビュー作というかどうか、よくわからない。
原生林のY編集長が、当方の油絵を見て、注文してくれたのです。

作家を目指す方々への応援メッセージ
30歳過ぎて子どもが生まれて、出版社に絵の売り込みに行ったが、いずれの会社からも、よい返事はもらえなかった。それから20年後、50歳近くなって、はじめて仕事がきたのが、上述の『不思議な黒い石』。あきらめることも必要だが、あきらめないことも、また肝心。

●ささめやゆきさんの最新刊

まどさんからの手紙 こどもたちへ
まど・みちお/文
講談社/刊

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<絵本town特集>大畑いくのさんのデビュー作

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大畑いくのさん
おおはた・いくの

貝のなる木
2006年/編集工房くう
*現在お取り扱いできません。


●デビュー作の思い出

2005年の初個展のときに編集の方から声をかけて頂いて。
その頃に貝がなっている木の絵があって、「この絵本がつくりたい!」と おっしゃって下さったのを覚えています。その一枚の絵から話を膨らませて絵本制作しました。
絵本も印刷物になる絵のお仕事も初めてで、とにかくうれしかったです(今もうれしいですけど!)。

作家を目指す方々への応援メッセージ
わからないことばかりですが、描くか描かないか、ということなのだとおもいます。

大畑いくのさんのページ
ホームページ http://ikunoohata.blogspot.jp/

●大畑いくのさんの最新刊

しげるのかあちゃん
城ノ内まつ子/作
岩崎書店/刊

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<絵本town特集>寮美千子さんのデビュー作

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寮 美千子さん
りょう・みちこ

(画像をクリックすると、拡大表示をします)

ねっけつビスケット チビスケくん
絵・古川タク
第10回毎日童話新人賞受賞作
「毎日こどもしんぶん*」に連載(1986.4.12~8.9掲載) 全18回/毎日新聞社
*「毎日こどもしんぶん」は、現在「毎日小学生新聞」として刊行


●デビュー作の思い出

童話作品を書いて賞に応募して、最終選考までいくものの、 受賞できないということが数回続きました。その壁を突破したくて、過去の受賞作を読み、 傾向と対策を立てて応募。 見事、最優秀賞を射止めました。
ビスケットやお菓子がみんなで月へ逃亡する物語で、いま読むと、型破りぶりが、実にわたしらしい作品です。すべてを「現実」として描きましたが、 審査委員長の寺村輝夫氏から、なぜか 「夢でした」という結末に書き直すように、提言されました。納得がいかないので、お断りしたところ、毎日童話新人賞史上はじめて、単行本にならなかった受賞作になってしまいました。いまだに、単行本化されていません。
そして、この受賞が、その後、わたし自身を苦しめることになるとは! というのも、自分が本当に書きたい哲学的な作品を書くと 「もっと楽しくて、元気で、ナンセンスなものを」 と編集者にいわれてしまうようになったのです。自分が本当に書きたいものではないものを書いた報いでした。
その呪縛を逃れるために書いた作品が『小惑星美術館』。書きたいことを遠慮なく思いきり書いたら、童話の範疇を超えて、小説になってしまいました。この作品から、わたしの、わたしらしさを評価してくれる編集者がつくようになりました。やはり、自分を偽ってはいけないと、つくづく感じました。

作家を目指す方々への応援メッセージ
デビューするための突破口を見つけて、傾向を対策を立てて作品を書くのも、ひとつの手ではあります。しかし、それは、いまある世間の価値に迎合するということ。「作品」ではなく、「商品」を制作するということです。それが後に、自分を苦しめることもあります。真の理解者を見つけるのは、むずかしいことですが、ほんとうに自分の書きたい作品に誠実に向きあうことは、なによりも大切なことだと思います。

寮美千子さんのページ
ホームページ http://ryomichico.net
フェイスブック https://www.facebook.com/ryomichico
ツイッター https://twitter.com/ryomichico

●寮美千子さんの最新刊

エルトゥールル号の遭難
トルコと日本を結ぶ心の物語

磯良一/絵
小学館/刊

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■クーヨン7月号は「きょうだい」の絵本特集

月刊クーヨン, 絵本つれづれ No Comments

こんにちは。編集部の土井です。
すでに梅雨入りをした地域もあるようですが、
ひと足早く夏を迎えた[月刊クーヨン]7月号が本日より発売です。

連載「絵本のかぞく」は、おかげさまで読者アンケートでも好評です。
7月号はおねえちゃんにおにいちゃん、妹に弟……そう、「きょうだい」がテーマ。
一人ひとりの気持ちが伝わってくる、9冊の絵本を紹介しています。

上の子も下の子の気持ちも描かれているのが『にいさんといもうと』です。
妹をからかうのが大好きなにいさん、からかわれるたびに泣き出してしまう妹。
でも、にいさんはことばでからかうだけで、実際は何のいたずらもしていないのです。
ところがある日、何をしても妹は泣かなくなって……。
どこかで見たことあるようなきょうだいの駆け引きが、何とも微笑ましい絵本です。

次号[月刊クーヨン]8月号のテーマも、引き続き「きょうだい」です。
今度はふたごや大人数のきょうだい、ひとりっこが登場します。
ぜひ2号合わせてご覧くださいね。


  『にいさんといもうと
  シャーロット・ゾロトウ/文
  メアリ・チャルマーズ/絵
  矢川澄子/訳
  岩波書店/刊
  842円(税込)

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