■岡田よしたかさんがご来店!

絵本作家さん, イベント No Comments

こんにちは。 子どもの本売場の大井です。

ようやく春を少し感じられたような晴れ渡った12日の日曜日、
原画展を開催中の『ちくわのわーさん』の作者、
岡田よしたかさんがご来店くださいました。

ちくわのわーさん ちくわのわーさん
◇岡田よしたか/作 ブロンズ新社/刊
1,029円

わーさんのふかしぎな行動がすごい!
と評判のナンセンス絵本。

やさしそうな笑顔が印象的な岡田さん、
ご自宅の近くの保育所では、毎年節分で鬼の役をしているそうで
(なんと山から下りてきて、子どもたちから恐れられるこわーい鬼なんだとか)
ご家族の手づくりの「きらず揚げ」をおみやげに持って来てくださったのを
ごちそうになったりと、とてもたのしい時間でした。

ちくわのわーさん

『ちくわのわーさん』は次の構想もあるようで、とてもたのしみです。

ちくわのわーさん

わーさんが自由自在に動く絵が愉快なサイン本も、
さらに追加でつくっていただきました!
原画展は今週金曜までですので、ぜひあそびにいらしてください。

■『どろんこハリー』原書は読み応え充分!

英語絵本 No Comments

こんにちは。
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から
英語絵本「P2コース」1月のご本を紹介します。

今月お届けするのは『Harry the Dirty Dog』です。

★『どろんこハリー』、このくらいの英語なら
原書にチャレンジしたい!★
◆『Harry the Dirty Dog
Gene Zion/文
Margaret Bloy Graham/絵
HarperCollins/刊
1,814円(税込)

翻訳版:『どろんこハリー』
わたなべしげお/訳
福音館書店/刊
1,260円(税込)

ハリーは、黒いブチ模様のある白い犬。
ある日、お風呂に入れられるのがイヤで、家出をしてしまいます。
工事現場や線路わきであそんだり、ほかの犬たちと鬼ごっこをしているうちに
どんどん汚れ、いつのまにか白い部分がわすかに残る黒い犬になっていました。
疲れておなかのすいたハリーは、家に帰りますが
変わりはてた姿に、家族は誰もハリーだと気づいてくれません。
途方にくれるハリー。
いったいどうすればハリーだと気づいてもらえるのでしょうか。

1956年に出版されて以来、多くのひとたちに愛読され、
日本でも翻訳版『どろんこハリー』でおなじみの本書。
『どろんこハリー』の原書なら、たやすく読めるかと思いきや、
意外に文章量があって、オドロキ。
母国語とは違う言語で読むことのむずかしさをあらためて感じました。
でも、こまやかな描写の絵に助けられ、
最後のページでは、ハリーと一緒にしあわせな気持ちにひたれました。

寒くて、外に出るのがおっくうな日は
じっくり、原書で絵本を読んでみませんか。

■青い洪水と、一面の銀世界!?

英語絵本 No Comments

こんにちは、ブッククラブの早崎です。
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から1月の英語絵本「P1コース」と「P3コース」のご紹介です。

まずは「P1コース」。

★絵から飛び出したニワトリが、
自分が描かれていた絵に絵具をこぼしてしまった!★
◆『Blue Chicken
Deborah Freedman/作
Viking/刊
1,613円(税込)

あと少しで完成という絵の中から、1羽のニワトリが飛び出てきます。
画家に代わって絵の仕上げを手伝うつもりが、
そこにあった絵具の壺を倒してしまったから、さあ大変!
絵具は紙にどんどん広がって、絵はみるみる青一色に染まってしまいます。

一方、絵の中では突然起きた絵具の洪水に、
ウシやネコたちどうぶつが絵具まみれになってしまい大騒ぎに! 
はたして、ニワトリは色を元に戻せるのでしょうか……。

建築士から絵本作家に転身した作者。
絵本の中に描かれた「絵の絵」は平面的に、
そこから飛び出したニワトリなどは立体的にと、
一画面で絵の描き分けができる凄腕の持ち主です。
全ページ2行程度の英文で、絵からストーリーが理解できるので、
英語が苦手なひとにこそ読んでほしい一冊です。

そして「P3コース」。

★ちいさな町の詩情あふれる
雪景色を描いた古典的名作★
◆『White Snow, Bright Snow
Alvin Tresselt/文
Roger Duvoisin/絵
HarperCollins/刊
1,814円(税込)

翻訳版:『しろいゆきあかるいゆき』
えくにかおり/訳
BL出版/刊
1,323円(税込)

本書は1947年に刊行され、
その翌年にアメリカで最もすぐれた子どもの本に贈られるコルデコット大賞を受賞します。
本が子どもの理解力、能力、鑑賞力に敬意を払っているかといった、
厳しい選考基準のもとに選ばれただけあって、
65年たったいまも読み継がれる超ロングセラーです。

静かな夜にちいさな町でそっと雪が降りはじめます。
大人は雪に備え、子どもは雪に大はしゃぎ。
雪は降り積もり、夜が明けると一面に広がる銀世界!

雪の前ぶれから、雪が降るようす、そして雪解けまでを、
ひとびとの暮らしを通して描かれています。
詩情あふれる絵と文に読後は余韻に浸ってしまいます。
何度読んでも穏やかな気持ちになれる絵本です。

■『ひめねずみとガラスのストーブ』原画展

クレヨンハウス出版の新刊, イベント No Comments

東京でも初雪が降りました。
寒い日にはおうちで絵本を読む時間も、
いつもよりちょっとゆったり過ごせそうですね。

クレヨンハウス東京店で原画展を開催中(1月31日まで)の
『ひめねずみとガラスのストーブ』も寒い季節にぴったりの絵本。

ひめねずみとガラスのストーブ
安房直子/作 降矢なな/絵 小学館/刊
1,575円

安房直子さんの幻想的なお話に、降矢ななさんの絵がさらに奥行きを与えています。

今回は降矢さんに選んでいただいた8枚の原画を展示しています。
お話の世界の中に吸い込まれてしまいそうになる、
不思議な魅力あふれる絵をどうぞじっくりご覧ください。

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(↑クリックで拡大します)

そして絵本には、降矢さん直筆のかわいらしいねずみの
イラスト入りサインカードつきで販売中!
サインカードは数に限りがありますのでお早目にどうぞ。eショップでも販売中です!

>クレヨンハウスのeショップ
【降矢ななさんサインカード付き】ひめねずみとガラスのストーブ

■絵本はじめは『コルチャック先生』でした。

絵本つれづれ No Comments

こんにちは、編集部の吉原です。

原発問題をはじめ、大きな課題を抱えた2012年ですが、
あらためて、いま大人として生きる責任に背筋が伸びるこのごろです。

……と思うのも、柳田邦男さんにサインしていただいた
『コルチャック先生』を読み直したせいかもしれません。
ナチス占領下のポーランドで、ユダヤ人孤児たちを守ろうとしたコルチャック先生。
その物語が今年の「絵本はじめ」でした。
1年を占うようで(?)、ますます身の引き締まる思いです!

先日7日(土)、「原発とエネルギーを学ぶ朝の教室」の講師が柳田邦男さんでした。
福島原発事故について、政府の事故調査・検証委員会のメンバーでもある柳田さん。
「想定外」という無責任さを、さまざまな事実から伝えてくれました。

柳田さんのサインにはこんなことばが添えてあります。

「この大変な時代に すべての子らを
まるごと抱きしめる 大きな愛を!」

コルチャック先生の物語と「いま」を、強く結ぶことばです。


コルチャック先生 子どもの権利条約の父
トメク・ボガツキ/柵 柳田邦男/訳 講談社/刊 1,680円

■雪景色が美しい英語絵本セット!

英語絵本 No Comments

こんにちは。「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から12月の英語絵本「P2コース」のご本のを紹介します。

今月は、『Jan Brett’s Little Library』をお届けします。『The Mitten』『The Hat』『Gingerbread Baby』の3冊がケースに収められたセットになります。いずれも雪景色がきれいな冬らしいセレクションです。

★緻密な絵でたのしむ各国の民話★
◆『Jan Brett’s Little Library(3冊セット)
(『The Mitten』『The Hat』『Gingerbread Baby』)
Jan Brett/作
Putnam/刊
2,394円(税込)*ボードブック版『The Hat』の翻訳版:『ぼうし』
松井るり子/訳
ほるぷ出版/刊
1,365円(税込)

『The Mitten』
ニッキが落としたミトンであたたまろうと、動物たちが次々と中にもぐりこみます。
ついにはクマまで現れて……。
ミトンはぶじにニッキのもとに戻るのでしょうか?

『The Hat』
風でふき飛ばされてきたくつ下に、好奇心から鼻をつっ込んだハリネズミ。
ところが、くつ下が取れなくなってしまいます。
その姿を見た動物たちがとった行動とは……?

『Gingerbread Baby』
マッティが型抜いたしょうがパンのぼうや。
焼いている途中で、オーブンからとび出して逃げてしまいます。
すばしこくて誰もつかまえることができないなか、
マッティはある方法を思いつきます。

世界各国の民話を題材に多くの絵本をつくってきた作者。
『The Mitten』は、ウクライナの民話で、『The Hat』はデンマーク、
『Gingerbread Baby』はスイスのお話だそうです。
なるほど、一見同じ雪景色のように見えますが
『The Mitten』は、どこまでも広がる平原で、
『The Hat』では、はるかかなたに風車が見え
『Gingerbread Baby』では、空高くそびえるアルプスの峰々がきちんと描かれています。

なにかと気ぜわしい12月。
はるか異国の美しい雪景色に、しばしあわただしい日常を忘れてみませんか。

■マジカルなクリスマスを!

英語絵本 No Comments

こんにちは、ブッククラブの早崎です。
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から12月の英語絵本「P1コース」と「P3コース」のご紹介です。

まずは「P1コース」、今月は2冊です。

★あかちゃんにあてた「ラブレター」、
照れずに言えるかな「あなたはわたしのたからもの」★
◆『Hello Baby!
(『The Mitten』『The Hat』『Gingerbread Baby』)
Mem Fox/文
Steve Jenkins/文
Beach Lane Books/刊
1,696円(税込)

翻訳版:『こんにちはあかちゃん』
角野栄子/訳
福音館書店/刊
1,470円(税込)

声に出して読んだときの心地よさを念頭に、
数々の名作を生んだ作家、Mem Foxさんの近作です。

「Who are you?(あなたはだあれ)」と、
だれかがやさしい声であかちゃんに問いかけます。
「Are you a monkey with clever toes?
(きみは器用な足をもっているサルかな)」からはじまり、
ライオンやゾウなど次々と動物の名を上げていきますが、すべて「No」。
「Wait, let me guess.(待って、当ててみるから)」と考えて、
ついに出た答えは……。

あかちゃんのファーストブックとしてもおすすめですが、
子どもと連想あそびをしながら読んでもたのしめます。

そしてもう1冊は『Bunny’s Fuzzy Christmas』。

★古典『Pat the Bunny』のクリスマス・ボードブック★
◆『Bunny’s Fuzzy Christmas
Golden Books/作
Golden Books/刊
698円(税込)※ボードブック版

ファーストブックの定番として人気の高い『Pat the Bunny』は、
絵本の中に異素材を取り入れることが特徴です。
Bunnyが巻いているマフラーもそのひとつ。
実は絵の中のセーターやぬいぐるみなど、
Fuzzyなものだけがさわり心地のよいベロア素材になっています。
ちいさな子どもたちの好奇心を誘う工夫がいっぱいの、
見てさわってたのしめるクリスマス絵本です。

そして「P3コース」。

★ダイナミックな構図に、ワクワク。
ファンタジックなクリスマス・イブの夢物語★
◆『Little Bunny and the Magic Christmas Tree
David Martin/文
Valeri Gorbachev/絵
Candlewick Press/刊
1,596円(税込)

きょうだいにチビ扱いされて、
クリスマス・ツリーの下でふて寝した末っ子ウサギ。
そのイブの夜、末っ子ウサギは不思議な体験をします。
なんと、ツリーの飾りである雪だるまや動物たちが、
動いたり会話する姿を見てしまいます。
彼らはその場にいた末っ子ウサギをちいさく縮めると、
クリスマス・ツリーの中へとあそびに誘います。

大きくなったり、ちいさくなったり、
仰ぎみたり、見下ろしたりと、
ダイナミックで自由自在の構図にわくわくします。
みなさんも絵本の中で末っ子ウサギといっしょに
マジカルなクリスマスをたのしんでくださいね。

池内了さんの「朝の教室」、23日です!

絵本つれづれ No Comments

こんにちは、編集部の吉原です。

今週末はクリスマスですね。
クレヨンハウスでは、3連休のはじまりに、
大事な「教室」があります。

月に2回開催の「エネルギーと原発を学ぶ朝の教室」、
23日(土)の回は、いよいよ宇宙物理学者の池内了さんをお迎えします。
> 概要をみる

池内さんは、スズキコージさんとの絵本でもおなじみですよね。
難しく感じる科学のことを、わかりやすく教えてくれます。

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月刊たくさんのふしぎ2011年6月号
『エネルギー』
池内了/文 スズキコージ/絵 福音館書店/刊  700円

これからの暮らしとエネルギーは、どんなふうに変わっていくのか……
脱原発を進めていくなかで、知っておきたいお話。
わたしたちスタッフもたのしみにしているところです!

■電子版『まり』発売しました!

クレヨンハウス出版の新刊, クレヨンハウス出版の絵本 No Comments

こんにちは、編集部の吉原です。

きょうはビッグなお知らせです。
谷川俊太郎さんの「あかちゃんから絵本」シリーズの『まり』が、
iphone、ipad版アプリになりました!

まり

絵を描いた広瀬弦さんが、新しいキャラクターを考えてくれたりと、
およそ1年くらいかけて、しっかりつくりました。
ナレーションと音を担当してくれたのは、クラムボンの原田郁子さん。
これがまた絵本の世界観にぴったり。

みなさんのコメントをご紹介します。

●谷川俊太郎さん(文)
「広瀬さんはキャラクターの表情を描くのがじょうずだから、
絵本でもかわいい。それが動き出すのだから、もっとかわいいですよね。
絵本だったら想像するところが、実際に目に見えるわけだけど、
そのことでさらに新しい想像力が生まれるのではないでしょうか」

●広瀬弦さん(絵)
「デジタルと紙とで制作上もっとも違ったのは、音がつくことでした。開発段階から監修していましたが、音が入ったデモ版を見て、広がりが出たと思いました。また、絵本にはない新しいキャラクターを入れられたのは、おもしろかったですね」

●原田郁子さん(音・ナレーション)
「『まり』のなかの『ことばが音』なので、そこにメロディー、物語性みたいなものは不要でした。とくに、絵本は好きなタイミングでめくるものだから、音をぴったり合わせるのが難しいのと、そこに音楽で起伏をつくってしまうと絵とずれてしまって、ぶつかってしまうんです。だから、ことばっていうよりは『音を発音している』という感じなんだなっていうのが、音を実際にあてていって、よくわかりました」

Appstoreで「クレヨンハウス」と検索してください。
定価1,200円のところ、12月8日(木)までは特別価格600円。
その後、12月29日までは発売記念価格でお買い求めいただけますが、
早いほどお買い得という仕組みです。
絵本と一緒に、ぜひおたのしみください。

まり

まり
谷川俊太郎/文 広瀬弦/絵 クレヨンハウス/刊 1,260円

■同じだけど違う……だからおもしろい!

英語絵本 No Comments

こんにちは、ブッククラブの早崎です。
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から
11月の英語絵本「P1コース」と「P3コース」のご紹介です。

まずは「P1コース」。今月は2冊です。

★多文化社会アメリカの空気漂う一冊と、
大人も本気で笑えるユーモア絵本★
◆『Two Eggs, Please.
Sarah Weeks/文
Betsy Lewin/絵
Aladdin Paperbacks/刊
798円(税込)
★Mo Willemsの「Cat the Cat」シリーズ第1作★
◆『Cat the Cat, Who Is That?

Mo Willems/作
HarperCollins/刊
ハードカバー
1,097円(税込)

まずは「Two Eggs, Please.」。
食堂に動物客たちが軽食を食べに来店します。
最初にやってきたサイは目玉焼きを、
次にやってきたネズミは両面焼きの目玉焼きを注文します。
ペリカンはスクランブルエッグを、イヌはゆでたまご……と、
同じたまご料理ですが、調理方法はそれぞれ異なります。

実は本書、“same”だけれど“different”なところ
を残す、多文化社会アメリカを背景に描いた意欲作。
絵本ならではの試みです。
使われている英語もsameやdifferentなど、
簡単な単語ばかりなので初心者でも無理なくたのしめます。

もう一冊『Cat the Cat, Who Is That?』は、
人気絵本作家Mo Willemsによるもの。

「Who Is That?(あれはだれ)」と尋ねるナレーターに、
「Let’s find out!(誰だか見ていきましょう)」とネコ。
見ての通り表紙からすでにお話がはじまります。
ネズミ、アヒル、サカナとあいさつを交わすネコでしたが、
最後に見たこともない動物が……Who Is That?

そして「P3コース」。

★チーズのことは、ネズミのアナトールに聞け!★
Anatole
Eve Titus/文
Paul Galdone/絵
Alfred A. Knopf/刊
1,496円(税込)

パリ近郊に住むネズミのアナトールは、
ある日、人間たちがいかにネズミをきらっているかを知り、
大きな衝撃を受けます。
仲間は「まあ仕方ないさ」と言いますが、
アナトールはそんな気になれません。

尊厳を傷つけられたアナトールは、
ネズミにできる「社会貢献」を考えます。
やがてアナトールのある働きが、
経営不振のチーズメーカーを立て直すことに。
出版から55年、古典名作のひとつに数えられる絵本です。

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