2014/7/8 火曜日
絵本town
特集・あの作家さんのデビュー作!
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山﨑克己さん
やまざき・かつみ
『朝ですよ、夜ですよ』
1994年/架空社
●デビュー作の思い出
この作品は、佐用町(兵庫県)の「星の都絵本大賞」に『ネボーした月』という題で応募し、佳作になったものですが、受賞式で審査員の立原えりかさんが「実は一番すきだったのは『ネボーした月』でした」とスピーチをされたので、大賞をとったよりも良い気持ちとなり、「少しだけど絵本をかいてもいいよ」と背中を押された気になったものです。
●作家をめざすひとへのメッセージ
自分流の絵、自分流の文、自分流が一番です。
●山﨑克己さんの最新刊
『ふろしきでんしゃ』
BL出版/刊
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2014/7/8 火曜日
絵本town
特集・あの作家さんのデビュー作!
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高楼方子さん
たかどの・ほうこ
『ココの詩』
1987年/リブリオ出版
●デビュー作の思い出
本にしてもらえる当ては全くないまま、ただただ孤独に書きつづけ (こんなこと書いちゃっていいのかな、とか、くどくどしい駄作なんじゃないかとか、結局徒労に終わるのではないか、 とか、しばしば過る不安と戦いつつ)ついに書き終えたあと、原稿用紙に清書するために、「出版されたら元は取れる!えいっ」 と高価な万年筆を買い、520枚ほどを、ちくちくきれいに手で書いたことを思い出します(この間も、しばしば過る同じ不安と戦いつつ)。 そしてようやくF社に持ち込んだところ、 案の定、いかにダメかの説明。ああやっぱり……と、しょんぼりしていると、 一人、気に入って下さっていた編集の方が、「リブリオ出版の田中さんなら、気に入ってくれるはず」」と、当時編集部長だった田中庸友さんを紹介してくださり、そのとおりになったのです。それはもううれしかったけれど、思えばやはり妙な作品なのです。でも今も流通しているので、不思議です。
●作家をめざすひとへのメッセージ
作家というのは、人に気を使うこともそうそうなく、出勤の辛さもなく、自分が好き勝手に書いたものを本という形にしてもらい、売ってもらい、いろんな人に読んでもらい、ときには「面白かった!」なんて言ってもらえる、自由で贅沢でやりがいのある仕事だと思います。ある種の苦労(書き直すとか行き詰まるとか叩かれるとか将来の不安とか……) はそれと引き換えです。「照る日曇る日いろいろだ」と、へこまずにがんばることですね!
●高楼方子さんの最新刊
『つんつくせんせいとまほうのじゅうたん』
フレーベル館/刊
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2014/7/8 火曜日
絵本town
特集・あの作家さんのデビュー作!
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きたむらさとしさん
きたむら・さとし
『Angry Arthur』1982年/ANDERSEN PRESS
『ぼくはおこった』
ハーウィン・オラム/文
1988/佑学社 → 1996年/評論社
●デビュー作の思い出
1979年に英国に渡り、絵本作りを模索中、ハーウィン・オラムさんの書いた、この文章に出会いました。とても刺激的で、どんどん絵のアイデアが浮かんできました。この本がデビュー作になったのは、とても幸運でした。出版の翌年Mother Goose Award(マザーグース賞)を授賞したのも、うれしいことでした。
●作家をめざすひとへのメッセージ
絵本を作るのは、たとえば、台本、舞台美術、演出、役者をすべてひとりでやるようなところがあります。様々なことに関心を持ち、経験することが大事だと思います。
●きたむらさとしさんの最新刊
『ポットさんのぼうし』
BL出版/刊
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2014/7/7 月曜日
絵本town
絵本つれづれ
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今森光彦さん
いまもり・みつひこ
『みつばち』
薩摩忠/文
1980年/世界文化社
*現在お取り扱いできません
●デビュー作の思い出
デビュー作は、『チョウとアリ ふしぎな約束』(平凡社/1984年)だと思われがちですが、実は、1980年に出版した写真絵本『みつばち』が最初です。シリーズそのものが絶版なので、今では手に入れることができません。文章は、詩人の薩摩忠さんによるものです。 内容は、学生時代とアルバイト時代に撮っていたミツバチの生態です。自宅の近くのお寺の境内に巣をつくったニホンミツバチと、知り合った養蜂家の飼っていたセイヨウミツバチの暮らしを丹念に追いかけました。少しの時間があれば、カメラをもって足しげく通いました。今から思うと、よくあんなに時間がかけられたものだと思います。大学生時代に自然を撮る写真家になりたいと決心し、数年撮りためた写真を出版社にもちこみました。幸運にも、絵本を作ってみないかというお話をいただいたときには、夢を見ているようにうれしかったのを思い出します。当時、私は25才で、この出版をかわきりに、プロの写真家であることを自覚しました。
●作家をめざすひとへのメッセージ
自分が好きなものがあれば、それを後悔することなくどこまでも追求することが、大切だと思います。絵本というかたちは、そのあとからついてくるのではないでしょうか。抽象的な言い方かもしれませんが、体験や知識が豊かな方がいいので、自分という建物の基礎を強くするために、細かなことにとらわれず、回り道だと感じても何事にも積極的に挑戦してほしいものです。
●今森光彦さんのページ
ホームページ http://www.imamori-world.jp
ツイッター https://twitter.com/Aurelian_STAFF
●今森光彦さんの最新刊
『あれあれ?そっくり!』
ブロンズ新社/刊
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2014/7/7 月曜日
絵本town
特集・あの作家さんのデビュー作!
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飯野和好さん
いいの・かずよし
『わんぱくえほん』
1981年/偕成社
●デビュー作の思い出
絵本としての物語がなかなか作れず、悩みました。そして、マザーグース風のような散文、詩のような「ひとつひとつのひとくちばなし」でやってみようと思い、作りました。それから各出版社への売り込みはなかなか理解してもらえず、大変でした。出版が決まった時は、本当にうれしかったですね!
●作家をめざすひとへのメッセージ
自分の信じる面白いと思うもの、魅力のあるものを描き、作りつづけていってください。そしていろいろなものをよく観察・デッサンして、絵や言葉、文章に力をつけていってください。自分がこどもの頃ワクワクしたものを心の中で見つけてください。
●飯野和好さんの最新刊
『月見草の花嫁 佐賀民話の語りより』
BL出版/刊
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2014/7/7 月曜日
絵本town
特集・あの作家さんのデビュー作!
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たしろちさとさん
たしろ・ちさと
『みんなの家』
「おおきなポケット」2001年9月号/福音館書店
*現在お取り扱いできません
●デビュー作の思い出
福音館書店の編集者さんに、描き直ししては持っていき、また直しては持っていきを繰り返して、作品を見ていただいていた時期がありました。明日は編集者さんとお会いする!という日に、ふっと浮かんできたのが、この『みんなの家』のお話。その日は徹夜をして、ラフを描いて持っていきました。そして、それがデビュー作となりました。楽しい思い出がたくさんつまっていて、思い出すと今でもジワーとなります。
●作家をめざすひとへのメッセージ
目に見えることも、目に見えないことも、よおく見ようとすることだと思います。
●たしろちさとさんのページ
ホームページ http://www.chisatotashiro.com/
●たしろちさとさんの最新刊
『しろちゃんとはりちゃんあめのいちにち』
ひかりのくに/刊
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2014/7/7 月曜日
絵本town
特集・あの作家さんのデビュー作!
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山田詩子さん
やまだ・うたこ
『ぶたのチェリーのおはなし』
2002年/偕成社
●デビュー作の思い出
自分は熱い絵本マニアだったので、理想がとても高く、作り手になることに消極的でした。編集の広松さんに励まされての、おそるおそるのはじめの一歩。32ページなのに、5冊分くらいのプロットや登場人物を盛り込み、笑われました。カレルチャペック紅茶店で物づくりを既にスタートしていたので「いつも構図が商品のように、決めポーズばかりだ」と言われ、「全くそのとおりだ」と思ったことも。それ×(かける)100くらいのアドバイスを受けての、申し訳ないほどのスタートでした。
●作家をめざすひとへのメッセージ
ひとつの考え方にすぎませんが……個性的、自分らしくというのを目標にしすぎないほうが良いかもしれない。商業的に、という意味ではなく、子どもに楽しんでもらうことだけ、とか、美しいものを見てもらいたい、とか、何か受け手のことをひたすら考えて、という、作家がいてもよいかなぁ……と、自分自身の課題でもあるのですが……。
●山田詩子さんのページ
フェイスブック https://ja-jp.facebook.com/yamada.utako.3
●山田詩子さんの最新刊
『クリスマスクッキング ふしぎなクッキーガール』
梨屋アリエ/作
講談社/刊
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2014/7/7 月曜日
絵本town
特集・あの作家さんのデビュー作!
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古川タクさん
ふるかわ・たく
『ぶらんこゆれて』
山下夕美子/作
1971年/理論社
*現在お取り扱いできません
●デビュー作の思い出
実は、絵本や児童文学でのデビュー作はなんだったのだろう? としばらく考えました。で、これが一番最初でした。確か、小宮山さんに絵を見てもらって、しばらく経ってから、やらせていただいた、この分野での初仕事でした。
●作家をめざすひとへのメッセージ
身近なおはなしももちろんいいのですが、気宇壮大な、ナンセンス話や、ほら話、大冒険とか、特に男の子向けに、面白い話を書いてくださいね。
●古川タクさんのページ
ホームページ http://www.imageforum.co.jp/furukawa/
ファイスブック https://ja-jp.facebook.com/takunbox
●古川タクさんの最新刊
『ことばメガネ』
アーサー・ビナード/文
大月書店/刊
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2014/7/3 木曜日
土井: 編集部
月刊クーヨン, 絵本つれづれ
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こんにちは。編集部の土井です。
本日発売した[月刊クーヨン]8月号の連載「絵本のかぞく」のテーマは、
7月号に引き続き「きょうだい」がテーマです。
前号ではきょうだいそれぞれの気持ちが描かれた絵本を紹介しましたが、
今号はふたごや大人数のきょうだい、ひとりっこも登場します。
その中の1冊『おかえりなさいすぽってぃ』は、うさぎのきょうだいのお話です。
真っ白なうさぎの家族に、たくさんのきょうだいが生まれました。
でも、ひとりだけ水玉もようがあります。その子が「スポッティ」です。
みんなかわいい子どものはずなのに、
おかあさんはスポッティをがほかの子と違うことを気にしていました。
そのことを感じていたスポッティは、そっと家を出て……。
きょうだいだっていろいろ。みんな違ってみんないい。
違いこそオリジナリティだと思い出させてくれる絵本です。
『おかえりなさいすぽってぃ』
マーグレット・E・レイ/文
H・A・レイ/絵
中川健蔵/訳
文化出版局/刊
1,363円(税込)
2014/7/1 火曜日
絵本town
特集・あの作家さんのデビュー作!
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平田昌広さん
ひらた・まさひろ
『かあちゃんのせんたくキック』
井上洋介/絵
2003年/文化出版局
*現在お取り扱いできません
●デビュー作の思い出
ひょんなきっかけから絵本関係のしごとをしているとき、手にする絵本がどれもつまらないように思えて(←後日プロになってそれがとんでもないかんちがいだったと気づく)、じぶんなりの答えとしてテキストを書きためていました。それを相棒の平田景さんが出版社に持ち込み、あれよあれよというまに出版され、気がつけばデビュー作になっていました。
●作家を目指す方々への応援メッセージ
才能、技術、運、コネ…。なにがデビューのきっかけとなるかはわかりませんが、チャンスは平等にあり、歩む道はすべて作品出版につながっています。問題はデビューしてから、じわじわとやってきます。プロの作家として作品をつくりつづけ、生活をしていくのは、想像をはるかにこえ困難です。いまも、じぶんは、デビュー直後となんらかわることなく苦悩の日々をおくっています~汗
●平田昌広さんのページ
ホームページ http://www.office-make.com
ブログ http://office-make.seesaa.net
フェイスブック https://ja-jp.facebook.com/people/Masahiro-Hirata/100004116969207
●平田昌広さんの最新刊
『あめふりうります』
野村たかあき/絵・原案
講談社/刊
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