2011/10/17 月曜日
高橋 :ブッククラブ
英語絵本
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こんにちは。「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から
英語絵本「P2コース」の10月の本を紹介します。
★どうしても空を飛びたい!
必死のペンギンと見守る少年の友情物語★
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◇『Up and Down』
Oliver Jeffers/作
Philomel Books/刊
1,696円(税込) |
少年とペンギンは大の仲良し。
何をするにもいつも一緒です。
なかでもお気に入りは、ボードゲームをすること。
ある日、ペンギンは空を飛びたいと思い立ちます。
少年の手を借り、あれやこれや試してみるものの
なかなかうまくいきません。
専門家の助言を求めるべく出かけたところ、
ペンギンは1枚のポスターを見つけます。
これだ! とばかりに断りもなくすっ飛んで行ってしまったペンギン。
ひとり残された少年は、友だちの行方をあちこち探してまわるのですが……。
果たしてペンギンはいったいどこへ。
ふたりは再会できるのでしょうか。
人物が丸っこく描かれていて、一見かわいらしい雰囲気がありますが
澄んだ水彩で描かれた風景は、洗練されていてとてもキレイ。
絵の独自性もさることながら、
鳥類なのに空を飛べない、というペンギンならではのジレンマや
ふたりのお気に入りのゲームがバックギャモン(?)
と時代がかっているところも、ゆるーく笑えてよいです。
この少年とペンギンの友情物語は『Lost and Found』シリーズとして人気を博し
本作はシリーズ第4作目。
思い立ったら即行動というペンギンと、
そんなペンギンにふりまわされながらも、やさしく手を貸す少年との友情は、
なんだかこの先もたのしみです。
2011/9/29 木曜日
早崎 :ブッククラブ
英語絵本
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「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から
9月の英語絵本「P1コース」と「P3コース」のご紹介です。
まずは「P1コース」。
★やさしいけれど、それだけじゃない、
名作フォークソングが絵本に★
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◆『Day Is Done』
Peter Yarrow/文
Melissa Sweet/絵
Sterling Pub Co Inc/刊
1,696円(税込)
※CD付き |
1960年代のフォークブームの中心的存在だった
ピーター、ポール&マリー。
日本ではかつて、CMなどで曲が使われていたので、
その名前になつかしさを覚える方も多いのではないでしょうか?
その一員だったピーターが書いた歌詞に、
絵を添えてできあがったのがこの絵本。
付属のCDには本編の『Day Is Done』のほかに、
全3曲が収録されたなんとも豪華な内容です。
ページをめくるたび、
くま、うさぎ、たぬき、ねずみなどの動物の親子が、
仲むつまじく寄り添った姿を見せてくれます。
親の子に向けるあたたかなまなざしからは、
深い愛情を感じ取ることができ、
何度見てもこころがあたたまります。
さらにポールのやさしい歌声が、
子どもたちには最高の子守唄になりそうです。
見るもよし、聴くもよし、歌うもよしの、
三拍子そろったギフトにもおすすめの一冊です。
そして「P3コース」。
★少女は『ぜったい馬』がほしかった……
ノスタルジックな人気作家の自伝★
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『Everything but the Horse』
Holly Hobbie/作
Little Brown & Co/刊
1,696円(税込)翻訳版:『ホリーのゆめ』
二宮由紀子/訳
BL出版/刊
1,575円(税込) |
近年は絵本「Toot and Puddle」シリーズが人気の作者。
実は70年代にアメリカ開拓時代の少女のイラスト「Holly Hobbie」で
ブームを巻き起こした、知るひとぞ知るイラストレーターでもあります。
本作は自身の少女時代を描いた自伝的絵本。
時代は50年代ですが、家族で移り住んだ農場が舞台なので、
『大草原の小さな家』的な趣がまだ残っています。
透明で郷愁を誘う絵にうっとりさせられます。
タイトルが表すように、本書に描かれた少女時代の作者は、
何にも増して馬がほしくてしかたありませんでした。
乗馬する姿を想像したり、馬の絵をたくさん描いたりと、
その思いは日々増すばかり。
はたして彼女の夢は叶ったのでしょうか?
最後に用意されたオチに、
みんな笑顔になることまちがいなしです。
2011/9/17 土曜日
高橋 :ブッククラブ
英語絵本
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こんにちは。「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から
英語絵本「P2コース」の9月の本を紹介します。
★犬の本屋さんがおしえてくれる本の魅力!★
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◇『Dog Loves Books』
Louise Yates/作
Random House/刊
1,696円(税込)翻訳版:『ほんやのいぬくん』
ほんじょうまなみ/訳
岩崎書店/刊
1,365円(税込) |
とある町に本が好きで好きでたまらない犬がいました。
好きがこうじて、ついに自分の本屋さんを開いてしまいます。
ところが、期待に反していっこうにお客さんが来てくれません。
意気消沈する主人公。
でも、すぐ気をとり直して、大好きな本を広げました。すると……。
主人公が、本のにおいを嗅いだり、本の感触をたのしんだり、
読みはじめると周りの世界が一変してしまうあたりの描写は
本が好きなひとなら大いに共感してしまうのでは。
実は、作者は英国で作家になる前、古書店に勤めていたことのある経歴のもち主なのだとか。
きっと、かなりの本好きなのでしょうね。
ケイト・グリーナウェイ賞にもノミネートされた本作は、絵にも注目です。
表情豊かな主人公の愛らしい一挙一動は、一度見たらクセになるかも。
2011/8/17 水曜日
高橋 :ブッククラブ
英語絵本
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「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から
英語絵本「P2コース」の8月の本を紹介します。
★『おやすみなさいおつきさま』の作者が語る、農場ののんびりした一日★
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◇『Big Red Barn』
Margaret Wise Brown/文
Felicia Bond/絵
HarperCollins/刊
1,890円(税込)翻訳版:『おおきなあかいなや』
えくにかおり/訳
偕成社/刊
(品切れ・重版未定) |
世界中で愛されている『Goodnight Moon』、
その著者M.W.ブラウンが、前書と同じ年頃の読者を念頭に書いたロングセラーです。
絵は、やはり人気の高い『If You Give a Mouse a Cookie』のフェリシア・ボンド。
広々とした農場の真ん中に建つ赤い納屋。
青く澄んだ空と、緑豊かな牧草地に、納屋の赤い色が映えてとてもきれいです。
納屋のそばでは、きょうもちいさないのちが誕生し、
動物たちが親子でたわむれ、のどかに一日が過ぎていきます。
登場するのは動物だけ。
どの動物もひとこともしゃべったりはしません。ただ鳴き声が描写されているだけです。
それなのに、いきいきとした満足そうなようすが伝わってくるのは、
フェリシア・ボンドの画力によるのでしょうか。
何か事件が起きるわけでもなく、のんびりとした農場の一日がたんたんと描かれているだけの本書。
何ごともない平穏な日常が、かけがえのないものだということをあらためて感じさせてくれる一冊です。
2011/8/16 火曜日
早崎 :ブッククラブ
英語絵本
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「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から
8月の英語絵本「P1コース」と「P3コース」のご紹介です。
まずは「P1コース」。
★真新しい真っ赤なワゴンに乗れば、
買いものが冒険に早変わり★
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◆『Red Wagon』
Renata Liwska/作
Philomel Books/刊
1,785円(税込) |
『The Quiet Book』のイラストで一躍人気者になった、
ポーランド出身のイラストレーターが、文にも挑んだ第1作目。
おつかいをたのまれた子ギツネのルーシーは、
お気に入りの赤いワゴンを引いてマーケットへ出かけます。
ちょっとしたおつかいでも、ちいさなルーシーにとっては大冒険。
マーケットまでの道のりが、たのしい冒険の旅へと早変わりします。
小船や汽車など、すてきに変身した赤いワゴンで目的地を目指します。
登場する動物たちの仕草や表情が愛らしく、
ページをめくるたびに頬がゆるんでしまいます。
自由な発想で想像をふくらませる「ごっこあそび」のおもしろさが、
たっぷりと味わえるのも本書の魅力のひとつ。
そして「P3コース」。
★不思議なピンクの冷蔵庫がひとりの人生を変える★
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『The Pink Refrigerator』
Tim Egan/作
Houghton Mifflin
Harcourt/刊
1,680円(税込)
翻訳版:『ピンクのれいぞうこ』
まえざわあきえ/訳
ひさかたチャイルド/刊
1,470円(税込) |
リサイクル店を営むドッズワースのモットーは、
「できるだけ何もしないこと」。
はたから見たら、単調な毎日を過ごしているのですが、
当の本人は大満足。
ところがある日、買い付けに行った廃品集積所で、
古びたピンク色の冷蔵庫を見つけます。
その扉には「Make Pictures」と書かれたちいさな貼紙と、
扉を開けると中には画材が。
それを商品として持ち帰り陳列するものの、
結局、売らずに自分で使って絵を描きはじめます。
翌朝、再び冷蔵庫の前へ戻ってみると、
今度は「Read More」と書かれた貼紙と本が……。
人生の示唆に富んだ本書は、
毎日の生活に変化をもたらすきっかけにも。
何かをはじめたい、自分を変えたいと思う方は、
まずはぜひ本書を「Read More」!
2011/7/17 日曜日
早崎 :ブッククラブ
英語絵本
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それでは「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から
7月の英語絵本「P1コース」と「P3コース」のご紹介です。
まずは「P1コース」。※今月は2冊セットです
★『ロージーのおさんぽ』の原書、
たった30語余が描くドラマ!★
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◆『Rosie’s Walk』
Pat Hutchins/作
Simon & Schuster/刊
1,955円(税込)翻訳版:『ロージーのおさんぽ』
わたなべしげお/訳
偕成社/刊
1,050円(税込) |
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◆『Dear Zoo』
Rod Campbell/作
Simon & Schuster/刊
720円(税込)
※ボードブック翻訳版:『どうぶつえんのおじさんへ』
きたむらまさお/訳
大日本絵画/刊
1,575円(税込) |
農場を優雅に散歩するめんどりのロージー、
その背後にはロージーを狙うキツネの姿が……。
身の危険に気づかず散歩を続けるロージーと、
ことごとく失敗するドジなキツネ、
ふたりの対照的な姿が笑いを誘います。
悪者であるキツネも愛嬌があって憎めない存在です。
何度失敗しても立ち上がる姿勢は見習いたいものですが、
強運なロージーにはかなわないようです。
わずか30語余の文字量ですが、
絵がドラマチックなので想像の世界を広げてくれます。
もう一冊は、簡単なしかけが人気のボードブック。
ミニサイズなので持ち運びにも便利です。
動物園に「ペットをください」と手紙を書いたら、
大きな箱や長い箱が次々と送られてきて……。
箱のフタをめくると中身が現れるしかけがたのしく、
あかちゃんへの読み聞かせにもおすすめです。
そして、「P3コース」。
★自由な地へ、自分を箱に入れて発送した少年★
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◆『Henry’s Freedom Box』
Ellen Levine/文
Kadir Nelson/絵
Scholastic/刊
1,749円(税込)翻訳版:『ヘンリー・ブラウンの誕生日』
千葉茂樹/訳
鈴木出版/刊
1,995円(税込) |
「あそこの、風に吹き飛ばされる葉を見てごらん。
まるで奴隷の子が家族から引き離されていくようだ」
本書がそう語るような過酷な時代が、
160年ほど前のアメリカにはありました。
本書は自分を箱に入れて、
奴隷が解放されている州へ発送し、
無事に念願の自由を勝ち取った元奴隷の少年の物語です。
奴隷として扱われていたひとびとの事実を、
やさしい語り口と詩情溢れる絵がおしえてくれます。
これが事実だというのに驚かされると同時に、
人間の尊厳について深く考えさせられます。
2011/7/16 土曜日
高橋 :ブッククラブ
英語絵本
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こんにちは。
梅雨も明け、本格的な夏がやってきました。
クレヨンハウス東京店の緑のカーテンも、日々成長しています。
それでは「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から
英語絵本「P2コース」7月のご本を紹介します。
今月は2冊のお届けです。どちらもペーパーバック版なので、
旅先にも持って行きやすいのがうれしいですね。
★ほとんどのアメリカ人が知っている絵本といえば★
|
『Green Eggs And Ham』
Dr.Seuss/作
Random House/刊
1,029円(税込)
※CD付きペーパーバック |
まず、一冊目は『Green Eggs And Ham』。
Dr.Seussの作品は、15ケ国以上のことばに翻訳され、
合計発行部数は2億冊を超えるといいます。なかでも、この作品は
1960年の出版以来2001年までに刊行された英語児童書のなかで
堂々のベストセラー第4位に輝いているそう。
主人公のサムが友人に緑色のハムエッグを食べないかとすすめます。
すげなく断られても、メゲることなくあの手この手ですすめるサム。
そのあまりのしつこさと、律儀に断り続ける友人とのかけ合いがおかしくて
思わず笑ってしまいます。
なんといってもいちばんの魅力は、いまにも動き出しそうな
躍動感のあるイラストと韻を踏んだくり返しの文章。
CDも付いているので、ことばの響きのおもしろさをたのしんでみてください。
★ペットはへび!?★
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『Crictor』
Tomi Ungerer/作
Harpercollins/刊
720円(税込)
※ペーパーバック翻訳版『へびのクリクター』
中野完二/訳
文化出版局/刊
1,050円(税込) |
もう一冊は、やはり絵本界の巨匠Ungererの『Crictor』です。
ボドさんは誕生日に、アフリカに住む息子からへびを1匹プレゼントされます。
最初は驚いたものの毒のないへびとわかると、
ボドさんはクリクターと名付けて大事に育てます。
賢くこころやさしいへびに育ったクリクター。
そして、ある事件をきっかけに勇敢なへびであることも証明されます。
ペットと呼ぶには、あまりにも人間に近いクリクターの生活ぶりが
おかしいやら、かわいいやら。長~いベッドにお布団をかけて寝ていたり、
冬には手編みのセーターを着て散歩したり、
カフェでボドさんと一緒にお茶したり……。
正直、へびは苦手なわたし。
でも、クリクターだけは別!!
あまりのかわいさに一度読んで以来、大好きな一冊になっています。
2011/6/28 火曜日
高橋 :ブッククラブ
英語絵本
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こんにちは。
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から
英語絵本「P2コース」6月のご本を紹介します。
今月お届けするのは『Olivia』。
明るく笑って、気分をカラリと晴れやかにしましょ。
★おしゃれな子ブタの女の子、オリビア登場★
|
『Olivia』Ian Falconer/作
Simon & Schuster/刊
1,365円(税込)
※ハードカバーとCDのセット翻訳版『オリビア』 谷川俊太郎/訳
あすなろ書房/刊
1,365円(税込) |
オリビアは子ブタの女の子。うたうことや、外でとびはねることが大好き。
おしゃれにも、こだわりがあります。
晴れた日は、海へ行くのがお気に入り。すばらしく立派な砂のお城をつくったりモーレツに日焼けしてみたり。
雨の日は、美術館へ。大好きなドガの絵をながめて空想にひたったりポロックの絵をまねて、家の壁にダイナミックな作品を描いたり。
とにかく、なんでも徹底的にやる彼女は、
ママをはじめ、いつも周りのひとをへとへとにさせてしまいます。
やわらかいモノクロに赤を効かせたイラストは、とてもオシャレ。
作中には、オルセー美術館やメトロポリタン美術館の所蔵するアート作品が出てきたり、
オペラ歌手マリア=カラスの絵本が出てきたり。
ユーモアだけでなく、アートな香りもただよう一冊です。
★虹とあそぶ少年のファンタスティックな物語★
|
『A Rainbow of My Own』
Don Freeman/作
Penguin Group USA/刊 630円(税込)
※ペーパーバッグ翻訳版『みつけたぞぼくのにじ』
大岡信/訳 岩波書店/刊 924円(税込) |
そして、もう一冊は『A Rainbow of My Own』。
Don Freemanの作品は、一昨年11月にお届けした『Fly High, Fly Low』以来の登場です。
ある日、虹を見てつかまえたくなってしまった少年。
大急ぎで外にとび出しましたが、虹は消えていました。
ところが、いつのまにか虹が自分のあとをついてきているのに気づき……。
虹をジャンプしたり、すべりおりたり、寝っころがったり。
つかのま、虹とたのしいひとときを過ごします。
子どもの頃、虹の上を歩いてみたいと思っていたわたしにとっては
まさに夢のようなお話。
虹を期待して歩けば、梅雨空も悪くないかも。
2011/6/27 月曜日
早崎 :ブッククラブ
英語絵本
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「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
6月の英語絵本「P1コース」と「P3コース」のご紹介です。
まずは「P1コース」。
※今月は2冊セットです
|
「P1コース」◆『I Am a Bunny』
Ole Risom/文
Richard Scarry/絵
Random Housesu/刊
630円(税込) |
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◆『Alphabatics』Suse MacDonald/作
Simon & Schuster/刊
945円(税込)
※ペーパーバッグ版 |
★絵本に描かれたウサギでは、10指に入るかわいさ!★
Richard Scarryと言えば、
「Richard Scarry’s Best Word Book Ever」などの百科事典的内容を凝縮したシリーズが有名ですが、
1960年代にはとびきりかわいらしい童画の絵本を発表していて、本書はその代表作のひとつ。
春には花を摘み、夏には太陽の下で寝そべり、
秋には色づいた落ち葉を眺めたりと、
子ウサギが美しい四季の移り変わりを満喫していきます。
子どもの語り口で進む英文は読みやすく、
日常会話に役立つ表現が多いのも魅力的です。
もう1冊は、アルファベットの成り立ちを
まるで象形文字のように絵で見せてくれる
アルファベット絵本です。
斬新さとあそびごころに溢れた本書は、
子どもはもちろん、大人も見入ってしまいそう。
★哀愁と新鮮さを感じる2011年のコルデコット大賞受賞作★
今年度のコルデコット大賞受賞作の本書は1月の受賞以降、
ニューヨークタイムズ紙の週間売上(子どもの本部門)で
現在もトップ10に入るベストセラーです。
エイモスさんは動物園の飼育係で、動物たちの人気者。
動物たちはエイモスさんとあそぶことが何よりのしあわせです。
ところがある日、エイモスさんが風邪をひいて休んでしまいます。
心配した動物たちが家までやってきて……。
「動物と、人間の友だちみたいに仲よくしたい」と願う
子どもや大人には本当にうらやましいお話。
エイモスさんと動物たちが見せる穏やかなまなざしは、
読者のこころをじんわりとあたためます。
全米の子どもたちを魅了し続ける本書は、
ことばの壁を越えてたのしめる珠玉の一冊です。
2011/5/20 金曜日
早崎 :ブッククラブ
英語絵本
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「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
5月の英語絵本「P1コース」と「P3コース」のご紹介です。
まずは「P1コース」。
世界中で大人気の絵本作家エリック・カール。
『The Very Hungry Caterpillar』と同様、
英語初心者におすすめの一冊です。
くるりと首をひねり、
得意顔でポーズを決めるペンギンが
「Can you do it?(こんなことできる?)」と、
女の子に尋ねます
そんなペンギンの動作を真似て、
女の子はこたえます。
「I can do it! (できるよ!)」
次々と動物が登場し、
同じ動作ができるかと子どもたちに尋ねます。
キリンは長い首をぐにゃり、野牛は肩をいからせ、
サルは両腕をぶんぶん……。
同じ動作で対抗する子どもたちの
得意げな表情がなんともかわいいです。
実際にからだを動かしながらセリフを声に出すと、
自然と英語のリズムが身に付きそうです。
「P3コース」※今月は2冊セットです。
がまくんとかえるくんのほのぼのとした友情を
描いたおはなしが5編収められています。
しかも、作者自身が語るCD付き!
少し長めの文章ですが、
作者のニュアンスある読みが、内容理解を助けてくれます。
まずは1話ずつ、文字を指で追いながらCDを聴き、
最後に、音声と一緒に読むことに挑戦! 声に出して読める
ようになると、
いっそうおはなしの世界に親しみを感じます。
もう一冊は、同作者による、妻・アニタ・ローベルとの共作。
庭に咲くバラと、その上のハチに、ひとつまたひとつと、
新たな花と動物が加わって、最後には……。
繊細なタッチで描かれた花々は、
植物画好きの大人にもご満足いただける一冊です。