tuperatuperaさん

絵本つれづれ, 絵本作家さん No Comments

先日、お店に遊びに来てくれたのはtuperatuperaさんのおふたりです!
(写真をぱちりととらせてもらいました)
ツペラツペラさんご来店'

おふたりのことは、いろんな雑誌で目にすることも多いのではないでしょうか?
いま絵本をはじめ、雑貨や、立体作品などなど、多方面で活躍するユニットです。

tuperatuperaさんにはじめてお会いしたのは、おそらく3年前の
「夏の学校」のときだったと思います。

そのときの講師の五味太郎さんワークショップのお手伝いとして来てくれた二人は、
そのあとに立て続けに独特の色彩とユーモアにあふれる作品を出して、
わたしたちを喜ばしてくれました。

その色や形が、きれいでかわいいのは彼らの第一の特徴なのですが、
なんといってもぼくはそのユーモアに味があって惹かれてしまいます。

tuperatuperaさんのユーモアの質は、おふたりの性格そのまま反映されているのか、
とてもあかるくて、からりとしているようなんです。

風通しがいいというか、湿気がないというか。
だから読んでいるとこころも一緒に軽くなって、笑いたくなってしまいます。
お店に遊びに来るたびに、楽しそうに、今作っている作品のことや
興味をもっていることを話してくれるtuperatuperaさん。
次の作品が店頭に届く日をたのしみに待っていますね!

tuperatuperaさんの絵本です。

12の星のものがたり 『12の星のものがたり』
tuperatupera/作
ソニー・マガジンズ/刊
1,470円(税込)
登場するのは12星座。12のギリシャ神話をかんたんなテンポの
いい語り口でかたります。あざやかな色彩は迫力満点で、古代の神々が
まるで動いているかのよう。
つくってみよう!へんてこピープル 『つくってみよう!へんてこピープル』
tuperatupera/作
理論社/刊
1,680円(税込)
こんなへんてこな工作本はみたことがなかったです!
新聞紙やあきびんやビニール袋など身近なものをつかって
できあがるのは、「へんてこピープル」。
世界でいちばんへんてこなお人形を作ってくださいね!
しましまじま 『しましまじま』
tuperatupera/作
ブロンズ新社/刊
1,575円(税込)
しましまじまは、なにもかもが、しましまの島です。
草も、木も、花も。人びとも。そんな島でひらかれたのは
「しましまじまんたいかい」です!tuperatuperaさんが描くしましまは
眺めているだけで楽しい気持ちになってきます。

tuperatuperaさんのHPです。
http://www.tupera-tupera.com/

ドイツの子どもの本屋さん。

英語絵本, 絵本つれづれ No Comments

前回に続いて、ドイツのお話です。
いくつか子どもの本屋さんを訪ねましたので、そのご報告を少し。

まず、ブックフェアが開催されていたフランクフルト市内の「tatzelwurm」へ。
こちらは静かな通りの一角にあるちいさなお店でした。

tatzelwurm.jpg メッセ会場で目がチカチカしていたところだったので、お店に足を踏み入れたとたん、クレヨンハウスへ戻ったような空気にホッ!

お店の方に「わたしたちも日本の子どもの本屋です」と話すと、ショップカードを持ってきてくださり、「タッツェルヴルム」という店名は、ドイツの山に住むと言われる竜(?)に由来することなど教えてくれました。

=写真=
フランクフルトの「tatzelwurm」。Glauburgstr.駅から徒歩2、3分。

次に訪ねたのはフライブルク市内の「FUNDEVOGEL」。
こちらもまた、木のぬくもりがあるすてきなお店でした。

入るとすぐにリンドグレーンの写真が目に飛び込んできました。
レイアウトがきれいで、お店の方の電話対応などから、地元のひとたちが本についての相談など持ちかけることも多いのだろうな、と思いました。

「いま、いちばん売れている本は何ですか?」とお聞きすると、「ファンタジーの『Tintentod』だよ」とのこと。

=写真=
フライブルクの「FUNDEVOGEL」は、フライブルク駅から徒歩15分くらいかと。

fundevogel.jpg

ミュンヘンでは、シュタイナー学校のそばにある「KUNST UND SPIEL」へ。

kunst-und-spiel.jpg 2階までのフロアに、木のおもちゃ、羊毛など手仕事の素材、子どもの本などが丁寧に並べられていて、クレヨンハウスで言えば、クーヨンマーケットのようなお店でした。
(←クリックで拡大画像)。

日本製の折り紙もあって、折り紙の本も置かれていました。つい海の向こうのかわいらしいものに惹かれますが、「足もとにもいいものがあるじゃない!」と言われたような。

=写真=
ミュンヘンの「KUNST UND SPIEL」。Giselastr.駅からすぐです。

大型書店などにもいくつか立ち寄りましたが、やっぱり子どもの本専門店は、一冊一冊の本たちが大切にされているような気がして、居心地がいいなあ~と。
今回お邪魔したお店のみなさん、いつかクレヨンハウスへもあそびに来てくださいね!
mise.jpg

フランクフルトブックフェアに行きました。

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こんにちは。編集部の吉原です。

先週末まで、ドイツ出張に行ってきました。
フランクフルトで10日から開催されていたブックフェアがおもな目的でしたので、毎日、本・本・本……そしてソーセージの日々でした!

世界各国の出版社がブースを構えるブックフェア会場は、聞いてはいたものの本当に広くて、3日間、朝から夕方まで歩き回って、ようやく全部まわれるかどうか、といった規模でした。

kaijyo.jpg メッセ会場です。入り口手前では古書が売られていました。

このブックフェアは、文芸書、専門書、アートブック……
すべてのメッセなのですが、子どもの本にしぼって見ても、充分見応えがありました。
前もってアポイントを取っておいた出版社も含め、いろいろな国のひとたちが、それぞれに子どもたちのことを考えて、一生懸命本をつくっているんだなあ……と思うと、何とはなしに心強くなったり。

それにしても、本のエネルギーというのはすごいですね。
クタクタになったのも正直なところ。
とくに一般開放されてからは、休憩スペースやカフェ、トイレも、いつもひとでいっぱい!
会場内の「SUSHI」バーも人気でしたよ。

クーヨン11月号は「畑仕事の絵本」。

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きょうは[月刊クーヨン]11月号の発売日です!

今月の絵本特集は、「畑仕事と収穫の絵本」。
同じ号で「わたしサイズの菜園生活」という特集(田辺あゆみさんやyaeさんが登場です!)を担当したので、気分だけはすっかりファーマーなわたくしです。

絵本の紹介文を書いていると、いつの間にか本に夢中、気づけば原稿を書く手が止まってウン十分……ということも。
筆の遅いわたしには、すてきな絵本というのは少々キケンな存在なのです。
アブナイ、アブナイ。

今月号でも、やっぱりありました。
空白の時間をもたらしてくれたニクイ一冊。
それは、『にぐるまひいて』です。

『にぐるまひいて』
ドナルド・ホール/文  バーバラ・クーニー/絵  もきかずこ/訳
ほるぷ出版/刊 1,470円


これは、農村のファミリーが1年かけてつくった品々を、おとうさんが荷車に積み、
市場へ売りに行くお話。
自然と寄り添う暮らしのなか、家族で一からつくり上げたものを売り、最後には、荷車と牛さえも売ってしまいます。

「えっ、いいの?」と思うんですが、おとうさんは家に帰るとすぐまた荷車づくりに取りかかり、今度それを引くだろう若い牛も待っています。
わずかなおみやげもまた、翌年の手仕事につながっていく……。

はあぁ。なんとすてきな循環型生活。
このブログを書くために、また読みふけってしまいましたよ!

石井聖岳さん

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『ぷかぷか』
石井聖岳/作
ゴブリン書房/刊
1,470円(税込)

この本で、読者をかならず脱力させてしまうという、ただならぬ「のんびり感」を描いた石井聖岳さん。
先日、近くで新作の打ち合わせがあるらしく、そのさいにお店にふらりと寄ってくださいました。

ちょっと立ち話をしていたのですが、それにしても絵本と同様ご本人にも、とてものんびりした雰囲気が漂っているのを感じて、おもわず
「石井さんって普段はどんな生活をおくっているんですか?」と聞いてみたところ、なんだか照れたように
「・・・起きてからぼんやりして・・・すこし・・・3時間ぐらい絵を描いて、・・・あとはパソコンしたり、ゲームをしたり、散歩をしたり、ぼんやりしたり・・・なんにもしていないんですよねぇ。だめですよねぇ」とおっしゃいました。

その答えに思わず笑ってしまったのですが、まさしくあの作品の雰囲気は、この力まない生活態度からうまれるのだ、と妙に納得してしまいました。

石井さん、新作も期待していますね!!

かえるくん!!

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みなさん「かえるくん」シリーズはごぞんじでしょうか?

オランダを代表する絵本作家マックス・ベルジェイス描くかえるくんは、独特のおもしろさを持ったシリーズです。
その特徴は、なんというかぼくたちがふとした瞬間にかんじる、ことばにならないような感情をゆっくりと描き出しているところにあると思います。

たとえばシリーズの一冊『かえるくんはかなしい』は、
「その日のあさ かえるくんは かなしいきもちで 目が さめました・・・・・・」という出だしではじりまります。

かなしいきもちのかえるくんは、いまにもなきだしそうです。
(でもかえるくんにはそれがどうしてだか、自分ではわかりません)
そんなかえるくんをみて、ともだちは、いろんなことで楽しませようとがんばります。
でもかえるくんはかなしいままです。
とうとうともだちのねずみはバイオリンをかえるくんのためにひいてあげます。
とてもきれいな曲を・・・
するとかえるくんは、曲をきいたとたん泣き出してしまったのです!!

・・・そして、そのあとのいろんなともだちとの素敵なやりとりのすえ、結局大笑いに笑ったかえるくんのおはなしは、こんなセリフでおわります。

————————–

「だいすきなかえるくん。またげんきになってくれてよかった。でも、さっきはどうしてあんなにかなしそうだったの?」

「さあ、どうしてだろ。ただね、そんなときもあるんだよ」

かえるくんはにっこりわらってこたました。

————————–

こんなことってあるよなぁ・・・説明のつかない、根拠のない感情におおわれてしまうこと・・・と、ベルジェイスの作品を読むといつも思います。そして、子どもの頃の、そんな根拠のないうれしさやかなしみの気持ちのままで、 空や、雲や、道路やいろんなものを眺めていたことを思い出しそうになります。 

きっと感情や気持ちに理由などいらなかった子ども時代。そんな子ども時代を、そっと静かに描くベルジェイスの作品は、もっとみんなに読まれたらいいナと思っています。


『かえるくんはかなしい』
マックス・ベルジェイス/作
清水奈緒子/訳
セーラー出版/刊
1,365円(税込)

目黒のさんま

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「いや〜ッ、さんまは目黒にかぎるね!!」

という上機嫌なお殿様の声が、この季節の道すがら、いろんな家の食卓からきこえてきます。

・・ん、きこえない? いやいや、そんなことないですよ。

証拠に、これは2007年「目黒さんま祭り」の模様。

200709091418000.jpg

「火事?」とみまがうほどの白煙のなか、炭火で焼いたさんまめざして数百人の長蛇の列。こんなにも「目黒のさんま」は、ニッポン人の心をくすぐっている。。ぜったいみな、「さんまは目黒」のセリフを言ってるはずです!

でも私は結局さんまは食べられずじまい。
お蕎麦やさんで相席した方に”クジ券”頂いて行ったのですが、暑い中の長蛇の列に断念。「宮古産の新鮮さんま〜」「徳島のすだち〜」に後ろ髪でした。

いいさッ。クレヨンハウスの「落語絵本 めぐろのさんま」で復習するからいいさッ。

川端誠さん作/クレヨンハウス刊行の、大人気落語絵本シリーズのひとつです。
ちなみに、2冊で小粋な落語絵本オリジナルてぬぐいが付いてきます。

話しによると、アレンジする方もいらして、ブックカバーにしたり2枚つないでお子さんの寝間着にしたり、ご自由に使っていただいてるそうです。生地も柄も、よいですよ。

日曜市です。

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こんにちは、編集部 吉原です。

前回のタヌキの話も、四国でしたが、
もうひとつ、四国のことを。

 高知の日曜市にも行きました。
 ……といってピンとくる方は、絵本ツウですね。

 西村繁男さんの『にちよういち』、好きな一冊です。
 これを読んでから、一度行ってみたいなあと思っていたんです。
 毎週日曜日、日の出から日没まで、高知城までの通りにズラ~ッとお店が並ぶ市です。
 
 絵本の中では、おばあちゃんと孫のあっちゃんが、冷やし飴、ひまわり、とうもろこ
 し、おじゃこなど、魅惑の品々を買ったりもらったり。

高知

 わたしが行ったのは朝の5時頃で、まだお店が続々出はじめた頃。
 それでも、有機JASマークのついた高知野菜を買えて、ウフッ!
 オリジナルのエコバックは、500円(木綿)か1000円(麻)で買うのですが、
 レンタルとして、返せば返金されるというシステムなのがおもしろかったです。

 あ、ネコちゃんは売っていませんでした。

にちよういち
『にちよういち』 
西村繁男/作
童心社/刊
1,470円

すっかりタヌキです。

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タヌキにとりつかれています。
夏休みをいただいて、愛媛に住む祖母を訪ねてからです。

祖母宅のそばに伝説のタヌキがいます。名前は喜佐衛門(きざえもん)。讃岐のタヌキと化けくらべをしたとか、いろいろな話が残っていて、けっこうおもしろいタヌキです。

『おしいれのぼうけん』(童心社)の作者・古田足日さんが、このタヌキのことをよくご存知で(古田さんは愛媛県出身)、以前、取材で伺ったとき、喜佐衛門バナシでもりあがり、いつか喜佐衛門のお話を書きたいとも。(以来、ひそかにたのしみに待っています!)

四国はなぜだかタヌキ伝説が多く、すっかりタヌキ気分、というわけです。
「たぬき饅頭」など食べながら、ハッと気づけば、手にしていたのは長新太さんの『はんぶんタヌキ』。
ゾウさんに化けてもロケットに化けても、いつも下半分がタヌキのまま、というこのタヌキ。しかしきょうは、やけにかわいくみえるなあ……。このしっぽ、たまらんなあ……。
やばいやばい。タヌキに化かされてるのか、長さんに化かされてるのか……?
   0829tanuki.JPG
『はんぶんタヌキ』(・・現在入荷未定です)
長新太/作 こぐま社/刊 1,365円

ブッククラブ4月お届けの「英語絵本」をご紹介2

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「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
4月の英語絵本コースでお届けした絵本を紹介します。

P1コース▼ネイティブ0 ~ 2 歳位/中学1年程度

『Where Is the Green Sheep?』
Mem Fox /文
Judy Horacek /絵
Harcourt /刊
2,479 円(税込)

赤いヒツジ、青いヒツジ……緑のヒツジはどこ行った?
入浴中や就眠中のもの……でも緑のヒツジはどこ?
臆病なもの、勇敢なものはいるが、緑のヒツジは?
……いったいどこにいるの?
残るのは最後のページだけ。そっとめくると……。

ネイティブ▼3~ 5歳位/中学2年程度

『Where the Wild Things Are』
Maurice Sendak/作
HarperCollins/刊
2,770円(税込)

<翻訳版>
『かいじゅうたちのいるところ』
じんぐうてるお/訳
冨山房/刊
1,512円(税込)

マックスはかいじゅうたちのいるところへ。
かいじゅうたちを手なずけて王になり、たのしい夜を過ごす。
だが、かいじゅうたちが眠っているときに、遠いところから
おいしそうなにおいがし、家が恋しくなる。

P3 コース▼ネイティブ6 歳位〜/中学卒業程度

『The Giving Tree』(CD付き)
Shel Silverstein/作
HarperCollins /刊
2,916円(税込)

〈翻訳版〉『おおきな木』
村上春樹/訳
あすなろ書房/刊
1,296円(税込)

木はひとりの少年と出会い、一緒にたのしく過ごした。
やがて少年は成長していき、木に会いに来なくなる。
ある日、大人になった少年が木のもとへやって来た。
しかし、彼は木とはもうあそばないという。
幸せとは、愛情とは何か。
読むたびに、物語のとらえ方が変わります。

文/大島英美(リードアラウド研究会主宰)『英語絵本ガイド』の「あらすじ」より抜粋

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