2009/9/15 火曜日
高橋 :ブッククラブ
英語絵本
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「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
9月の洋書「P2:じっくりコース」をご紹介します。
昼間はまだまだ暑いですが、空気はからっとさわやかで、
もう秋なのだなぁと感じます。
秋といえば、読書の秋! そして、食欲の秋!!
今月は、甘いもの好きのこころをそそる、アップルパイがテーマの絵本です。
★ 「パパのパイはこんなパイ」と歌うようにパッパと読破したい ★
版画調の3色刷りに、装飾的な曲線と、魚眼レンズ的構図がユニークな絵本です。
『ちいさいおうち』のV.L.バートンの絵と
『100まんびきのねこ』のワンダ・ ガアグの絵にどこか似て、
懐かしさが沸いてきます。
文はマザーグースを継承した「しりとり歌」形式。
「パイです」からはじまり、
どんなパイなのか、これでもかこれでもかと形容が続きます。
調子よく、パターンもあるので、思いがけずラクに読めます。
何度も繰り返される「甘くてあつあつのパイ」のフレーズ。
パイ生地を思わせる基調色のブラウン。
読み終えると、そのままアップルパイにかぶりつきたくなるかも……。
2009/8/19 水曜日
早崎 :ブッククラブ
英語絵本
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子どもたちの夏休みも残りわずかです。
みなさん夏休みの思い出はたくさんできましたか?
まだまだ足りなーい!という方は、
ぜひクレヨンハウスへあそびにきてくださいね!
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
8月の洋書「P1:ようこそコース」と「P3:どきどきコース」のご紹介です。
[P1:ようこそコース]
★聞いて笑って、読んで笑おう★
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◆『Hop On Pop』
※CD付ペーパーバック版
Dr.Seuss/作
Random House/刊
1,145円(税込) |
『Hop On Pop』はDr.スースの本で「もっともかんたん」な一冊。
フォニックス(文字の綴りと発音を学習させる語学教授法)の教本と思いきや、
実はナンセンスの本道をいく作品です。
たとえばAの音のところ、
PATくんがSAT(座った)、CATに、そして BATに座っていく。
が、次にサボテン!
……そこに、NO/PAT/NOと、澄まして字が並ぶ。
教科書のパロディとして、大笑い必至です。
いっぽう、『My Crayons Talk』も上記と同様に、
ライミング(韻を踏むこと)が多く使われています。
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◆『My Crayons Talk』
※ペーパー版
Patricia Hubbard/文
G.Brian Karas/絵
Henry Holt & Co/刊
916円(税込) |
12色のクレヨンがそれぞれに紡ぎだす物語と、
カラフルで弾むことばに、想像力がかきたてられます。
どちらも英語入門にはぴったりの一冊です。
ぜひ音読でことばのリズムをたのしんでください。
[P3:どきどきコース]
★服を着たがるハダカデバネズミ、ウィルバーの物語★
主人公ウィルバーは、裸社会に住んでいるのに服を着るのが大好き。
仲間たちはそんなウィルバーを理解できず、
服を着ることを止めさせようとします。
しかし、ウィルバーに服を脱がすことができず、
とうとうリーダーの長老にお伺いをたてることになり…。
服を着たいウィルバーと服を脱がせたい仲間たちとの掛け合いは必見です。
2009/8/11 火曜日
高橋 :ブッククラブ
英語絵本
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「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
8月の洋書「P2:じっくりコース」をご紹介します。
今月は、船乗りにあこがれるチム少年の冒険のお話です。
作者が幼少時に過ごしたイギリスの港町を舞台に、
船乗りにあこがれる少年チムの冒険を描いたシリーズ第1作。
1936年に出版されて以来、読み継がれてきました。
太めのペンと黒インクのぬくもりのある線で描かれた挿絵、
ニュアンスのある色をのせたもの、これらのイラストは、
熱烈なファンがいるのもうなずける美しさです。
チムが紛れ込んだ船は、チムと船長を乗せたままあわや沈没……。
本作でこれを乗り切ったチムの、今後がたのしみになりました。
2009/7/16 木曜日
早崎 :ブッククラブ
英語絵本
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梅雨が明けて、いっそう日差しが強くなりました。
外へ出るとつい日影を探しながら歩いてしまいます。
クレヨンハウス東京店では7月25日(土)より
洋書サマーバーゲンを開催予定です。
ブッククラブでご紹介した洋書絵本も多数販売されます。
東京でいちばん安く洋書絵本をご購入できるチャンスです。
ぜひこの機会にお立ち寄りください!
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
7月の洋書「P1:ようこそコース」と「P3:どきどきコース」のご紹介です。
★カモがかえした“ヘンな卵”から出てきたのは……
最終ページまで秘密!★
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P1:ようこそコース
◆『The Odd Egg』
Emily Gravett/作
Simon & Schuster/刊
1,865円(税込) |
鳥たちが卵を産み、あたためているのを見て、
自分もと、カモはどこからか卵を見つけてきます。
それは巨大で緑の点々模様のヘンな卵!
まわりの鳥たちにバカにされながらも、
カモは卵にたっぷりの愛情を注ぎ、ヒナを迎える準備をします。
そしてついに、卵にひびが入りはじめて?。
この絵本を外国人の友人に見せたところ、
覚えたての日本語で「チョー、オモシロイ!!」と言って大よろこび。
予想外のラストがお気に入りのようでした。
それぞれの鳥の卵がかえっていくようすが仕掛けになっていて、
ページをめくるのがとてもたのしいですよ。
★灰色の街に伸びた緑の帯、
「不思議な庭」はちいさな好奇心からはじまった……★
廃線になった高架鉄道に、ぽつんと残ったいまにも枯れそうな草木。
ある日、それを見つけた少年が世話をはじめます。
線路沿いから少しずつ広がった植物は緑の帯となり、
やがては殺風景だった街を花や緑で覆うようになります。
「こんなことが起こったらいいのに!」と、
わたしたちの緑への渇望がむくむくわきます。
ちなみに、あとがきを読んだら、NYで起こった半分くらい本当の話でした!
高架鉄道に沿って生える緑の帯はいまでも見ることができるそうです。
2009/7/13 月曜日
高橋 :ブッククラブ
英語絵本
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もうすぐ夏休み!!
今年は、どんなイベントを計画していますか。
ぜひ、クレヨンハウスにもあそびにきてくださいね。
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
7月の洋書「P2:じっくりコース」をご紹介します。
★「生まれてよかった」と生きる力が湧いてくる、生命の讃歌 ★
「We are so glad you’ve come!(生まれてきてくれて、本当にありがとう)」。
壮大な宇宙や、太古の昔からリレーのように続く生命、
といった大きな物語を語ってから、
本書はこんなシンプルなことばで、よろこびを表すわたしたちにズーム・インします。
このせりふ、言うのもいいし、言われるのもいいですね。
これを糧に生きていこう、と思えてきます。
音読するなら、こんな輝くことばを読みたいし、聞かせたいものです。
今月のブッククラブは、朗読CDつきで本書をお届けしています。
自分で声を出して読むもよし、CDの朗読を聴くもよし。
壮大な宇宙規模の愛を感じながら、
この世界に生まれたよろこびをかみしめてみてはいかがでしょう。
2009/6/23 火曜日
早崎 :ブッククラブ
英語絵本
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「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
6月の洋書「P1:ようこそコース」と「P3:どきどきコース」のご紹介です。
今月のP1コースの洋書絵本は『おやすみ、ぼく』の原書です。
クレヨンハウスで翻訳出版をすることが決定したときから、
「原書をコース本にしたい!」と強く思っていた絵本です。
ふだん洋書絵本を手に取らない方にも読んでいただけるとうれしいです。
★「きょうも一日ごくろうさま」 自分にエールを!★
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P1:ようこそコース
『Goodnight, Me』
◇Andrew Daddo/文
◇Emma Quay/絵
◇Bloomsbury USA/刊
◇1,399円(税込)
翻訳版『おやすみ、ぼく』
◇落合恵子/訳
◇クレヨンハウス/刊
◇1,575円(税込) |
オランウータンのあかちゃんが、
日中お世話になった自分のからだに、
足から順番に「おやすみ」を言っていきます。
そんな、かわいらしい就眠の儀式を描いた絵本です。
青紫の水彩で彩られたシンプルな背景に、
オレンジ系のパステルで質感がよく出たオランウータンのあかちゃん。
その愛らしさ、絵画的美しさにはうっとり……。
絵本を読み終えた後は、自分のからだにも語りかけてください。
きっと一日の疲れがじんわりと抜けて、
心地よい眠りにつけると思います。
★パティシエ学校に動物たちが通ったら……★
動物たちのパティシエ学校を舞台にした物語で、
実用的な8つのデザート・レシピつき。
テキスト文字と表紙が赤、
ヒロインのウサギがイチゴ牛乳色、
それ以外はモノトーンという個性的な本作は、
元料理学校生でもあった作者によるデビュー作です。
フクロウの名シェフのアカデミックな講義は長く、
優等生のウサギ以外、ほかの動物たちはあきてしまうし、
どうやら食べるほうが得意なようす……。
茶目っ気たっぷりな「劣等生」たちの羽目はずしが見ものです!
2009/6/15 月曜日
高橋 :ブッククラブ
英語絵本
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マンションの庭先でアジサイがみごとな花を咲かせました。
2月にちいさな芽が出ているのを発見して以来、
毎日成長を見守ってきたので、なんだか誇らしくてうれしい気分です!
「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
6月の洋書「P2:じっくりコース」をご紹介します。
今月は、いまのわたしの気分にもぴったりな「A Tree is Nice」です。
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★ 「木っていいよなあ」と、しみじみする詩情豊かな1冊★
『A TREE IS NICE』
Janice May Udry/文
Marc Simont/絵
Harpercollins/刊
1,981円(税込)
翻訳版『木はいいなあ』
さいおんじさちこ/訳
偕成社/刊
1,050円(税込) |
詩情豊かな文と、なつかしさあふれる絵が、木のすばらしさを語ります。
ページを繰るうちに、木漏れ日や、木々を渡る風が思い出され、
「ああ、木っていいよなあ」としみじみ。
テーマそのもののシンプルなタイトル「A Tree is Nice」、
そして続く第1行目“Trees are very nice”……
たたみかけるようなこの巻頭から、すでに詩的です。
わたしたちって、こんなにたくさん木の恩恵にあずかっているんだなあと、
素直に驚かされます。
この本が刊行されたのは、
まだ地球温暖化もエコも取り沙汰されていない1956年のこと。
素朴な描写が、いまの時代にはかえって新鮮で
じんわりとこころにしみてきます。
2009/5/29 金曜日
早崎 :ブッククラブ
英語絵本
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「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
5月の洋書「P1:ようこそコース」と「P3:どきどきコース」のご紹介です。
★ 『がまくんとかえるくん』に匹敵する新コンビ、しゃれた会話で生きた「英会話」を★
仲良しコンビの“いぬ”と“くま”が繰り広げる
ユーモアたっぷりのエピソードが3話収録されています。
ほとんどがふたりの会話なので英文も読みやすく、
日常でも使えることばがたくさん出てきます。
直感型で、ちょっと自己チュウの“いぬ”と、
思考型で、気配りができる“くま”。
対照的でありながらも、息の合ったやりとりが格別です。
甘いだけではない、アートの香りも漂う本書は、
大人のおめがねにもかなう一冊です。
タイトルを直訳すると「だれにも属さない犬」。
それは自由なはずなのに、犬とひとは、一緒にいたい関係があるようです。
まるで大雨に運命の糸をたぐり寄せられたように、
それぞれ別の道を歩いていた子犬と少女の人生が、
ある嵐の日にぴったり重なります。
アメリカの西部開拓時代の風景と、セピアがかった水彩画の色合い、
そして端正な文が、この出会いの物語を感動的に盛り上げます。
2009/5/19 火曜日
高橋 :ブッククラブ
英語絵本
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「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
5月の洋書「P2:じっくりコース」のご紹介です。
今月は、お調子者のガチョウ・ペチューニアがくり広げるお話です。
明るく笑って、五月病なんか吹き飛ばしちゃってください!
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★ 「本」の本当の意味を、「ガチョウのペチューニア」と学ぶ★
『Petunia』
◇Roger Duvoisin/作
◇Random House/刊
◇1,915円(税込)
翻訳版『がちょうのペチューニア』
◇まつおかきょうこ/訳
◇冨山房/刊
◇1,470円(税込)
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ヒトたちがたいそう大切にしている「本」なるものを、
ガチョウのペチューニアが手にしたことからはじまる物語。
本を得てからのペチューニアは、
それを持っただけで賢くなったようで誇らしく、首がどんどん伸びます。
堂々として見えるペチューニアに、自然と農場のほかの動物たちが助言を請いますが、
その助言ときたら……。
自分も文字どおり痛い目にあい、
「本は持っているだけでは賢くならない」ことをペチューニアは学びます。
本を手にしてからのペチューニアの、ツンとあご(くちばし?)を突き出し、
悦に入った表情が、みものです。
愚かだけど、ユーモラスでどこか憎めないペチューニア。
どうかあまりおりこうさんにならないでね、と願わずにはいられません。
2009/4/23 木曜日
早崎 :ブッククラブ
英語絵本, クレヨンハウス出版の絵本
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昨年末から絵本ブログでは話題にあがっていた『Goodnight,Me』。
ついに翻訳本『おやすみ、ぼく』がクレヨンハウスより出版されました。
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『おやすみ、ぼく』
◇アンドニュー・ダッド/文
◇エマ・クエイ/絵
◇落合恵子/訳
◇クレヨンハウス/刊
◇1,575円(税込) |
ブッククラブでは6月のP1ようこそコースで『Goodnight,Me』をお届け予定です。
英語に不慣れな方でも安心して読める1冊です。
ぜひ翻訳本とあわせておたのしみください。
それでは「子どもの本の定期便」ブッククラブ・絵本の本棚から、
4月の洋書「P1:ようこそコース」と「P3:どきどきコース」のご紹介です。
★『はらぺこあおむし』って、英語でなんていうんだろう?
作者の朗読つきで読んでみよう♪★
大人気の『はらぺこあおむし』の英語版です。
本書は大型ボードブック版(頑丈なのがうれしい!)であり、
さらに作者のエリック・カールさん自身の朗読CDもついています。
日曜日に生まれたあおむしは、ちいさくてはらぺこ。
月、火、水、木、金、土と、どんどん旺盛に、
数々のものをたいらげていきます。
おなかもいっぱい、2度目の日曜日を迎えたあおむしは、サナギをつくりだし……。
作者お得意の色鮮やかなコラージュは格別です。
人気の秘密を原書でぜひお確かめください。
★ネコにカップケーキをあげたら……まさかの展開に!!★
この本は、『If you give a mouse a cookie』
(翻訳版『もしもねずみにクッキーをあげると』)
ではじまった人気シリーズの新作。待望のネコです!
アメリカの子ども同様、このネコもカップケーキに目がない。
しかしカップケーキをもらったとたん、
トッピングをつける→汚す→掃除→暑くなる→海岸に行く→
砂遊び→宝の山発見→宝運びに力不足自覚→ジム通い……。
あれよあれよと、「風が吹くと桶屋が儲かる」式の展開が奇想天外。
読み出したら止まらないこと間違いなし!